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 稲生から引継ぎました、1年マネージャーの上田です。
 テストが終わったからといって稲生からうらやましがられているようですが、私も先日まで大量の期末レポートに苦しめられておりました。10月に代替わりをしてからマネージャーのお仕事が急に増えたこともあり、この先は今まで以上に毎日計画的に過ごさなければいけないと実感させられています。また、先月末に開催したクラウドファンディングの返礼ウェビナーでの司会という、非常に緊張する役目を多くの人の力をお借りしつつなんとかやり遂げ、安堵しています。改めまして、クラウドファンディングにご協力頂いた支援者の皆様、本当にありがとうございました。

 そんな疲れ果てた私のもとに、昨日、非常に嬉しいニュースが耳に入りました。昔からの大ファンである、GMOインターネットグループの岸本大紀選手の活躍です。昨日開催された大分別府マラソンで、マラソン初挑戦ながらも好成績を残している姿を見て、非常に嬉しく思い、勇気をもらっております。やっぱりすごいな、岸本選手の走りはなぜこんなにも見る人に力を与えてくれるのだろう、そんな風に思っている今日この頃です。
 岸本選手の箱根駅伝ラストランを見るために千葉の自宅から9区横浜駅前まですっ飛んで行った昨年のお正月からはや1年が経ち、先月初めに第100回箱根駅伝を迎えました。今回は大学生になり、今までの一箱根ファンとしての立場に加えて、箱根駅伝の運営側として大会に携わることになりました。テレビにちらほらと映っていましたが、黄色い帽子とウェアを身に付けた学生走路員を務めていました。いつもは一ファンとして箱根駅伝をただただ楽しく見ていましたが、今年は…。箱根駅伝への出場が叶わなかったという悔しさがあり、なかなか複雑な思いです。
 今回は、箱根駅伝を見て私が感じたことを率直に語っていく回にしたいと思います。しばし、お付き合いください。

 私は、今回の箱根駅伝10区間のうち5区間を現地で見ることに成功しました。2、3、5、9、10区の5つです。一度見ては大急ぎで電車に飛び乗って次の区間のコースへ行き、時間ギリギリで先頭の選手を待ち構えて応援する、この繰り返しでした。お正月早々こんなに忙しく動き回る人もなかなかいないだろうと自分でも思います笑。普段はどこかへ出かける度に交通費の高さを気にして悲鳴を上げている私ですが、1月2日、3日だけはそんなことは頭からすっ飛んでしまうほど、無我夢中で選手たちの勇姿を追いかけてしまっていたわけです。千葉県民の私は、たまに旅行の計画を練る時でも箱根は遠いなと感じてしまって最終的に観光先に選んだことはないのですが、今年のお正月は選手たちを追いかけていたら途中の区間を見て帰る気にどうしてもなれず、気が付いたら箱根湯本駅にいました。箱根駅伝の魔力、恐るべしです。
 2区では補助員の仕事をしつつ、駒澤大学の鈴木選手、國學院大學の平林選手、東洋大学の梅崎選手などといった各校のエースの走りを目の前で見ました。ものすごいスピード感ですぐに通り過ぎて行ってしまいますが、その一瞬からでも、「自分がやってやる」「チームの代表としてここにいる」という気迫が伝わってくるようでした。
 3区では、今回世間を大きく騒がせた青山学院大学の太田選手vs駒澤大学の佐藤選手の並走を見ることができました(箱根ファンとしては非常に嬉しかったです)。10000mの持ちタイムだけをみればなかなかに分が悪いという相手にも一度もひるむことなく、上手く駆け引きをしながら前に出た太田選手の走りに感動し、ただただすごいなと尊敬するばかりです。一部であってもそんなものすごい戦いを見ることができて幸せですし、勉強にもなりました。やはり現地に足を運んでその場の緊張感や雰囲気を自分の目で見て感じ取るというのは大切なことですね。
 5区は、箱根登山鉄道に乗って箱根湯本駅に向かいながら、青山学院大学の若林選手と並走するという非常に貴重な経験をすることとなりました。私が乗っていた電車は、通勤ラッシュを超えるようなレベルの満員で、その上、その場に乗り合わせた全ての人が窓の外を見つめ、若林選手に注目をしていました。箱根駅伝の視聴率が良い、大学生の時に箱根を目指しすぎて、大学卒業後は目標を見失ってしまう選手がいる、などと私も言葉では聞いていましたが、実際に行き、観客の様子や自分の中で湧き上がるあの独特な高揚感を肌で感じて、初めてそれらの言葉を本当の意味で理解できたような気がしています。
 その時の私は雰囲気に圧倒されて「箱根駅伝って大舞台なんだ」というとても当たり前で単純かつ拙い言葉しか浮かんできませんでした。そして、チームで箱根駅伝を目指すということの意味と、その壁がどれだけ高いかということを改めて理解するに至りました。今回多くの区間に実際に足を運び、箱根駅伝ならではの言葉には表しきれない何かを自分の身を持って感じたという経験は、慶應が箱根に行くためにマネージャーとして貢献するという入部当初からの決意を、より強固なものにしてくれました。箱根駅伝は、大学生である今しか目指すことができません。大学長距離界に足を踏み入れたからには、皆でこの舞台に必ずたどりつきたい、このような気持ちでいっぱいです。

10区大手町の様子、箱根駅伝の注目度を改めて肌で感じる


 また、昨年まではそこまで気にしていなかったのですが、今年はマネージャーになって初めて箱根駅伝を観戦して、非常に気になるようになったものがありました。それは、各選手にくっついて走る運営管理車の存在です。各大学の監督を中心とした関係者と、マネージャーのリーダーともいえる立場の学生である駅伝主務が乗っています。運営管理車に乗る駅伝主務はどのような気持ちでそこにいるのだろうか、今まで選手たちを誰よりもよく観察し、同じ目線に立とうと毎日努力してきた人だからこそ、他の誰もわかりえることはできない感情を持ってそこにいるのではないか、そんな風に思えました。私が駅伝主務に就任するかどうかはまだ定かではありませんが、とりあえず3年後の今日、同期の選手たちと協力して作ったチームで箱根出場権を掴み取って、運営管理車に乗りたい、いや、必ず乗るぞ!そう思いました。私にとっては、どんな豪華客船よりも、どんな珍しい乗り物よりもよっぽども魅力的な乗り物です。

往路平塚中継所直前、連なる各大学の運営管理車


 私は長距離ブロックをいつも指導して下さっている保田コーチとよくお話をさせて頂く機会がありますが、その中で非常に強く印象に残っていることがあります。それは「箱根駅伝は、走った選手だけでなく(駅伝)主務にもメダルが授与される数少ない大会だ」という内容です。このことは、箱根駅伝に出場するためには、もちろん選手の存在が一番重要ですが、それだけでは箱根には手が届かない。全力を尽くして走れる選手がいて、彼らを全力で支える他の学生もいてはじめて、手が届くかもしれない場所だということを物語っているのではないかと私は思っています。
 マネージャーは実際に競技でチームを箱根に導くことはできませんが、そのかわりにマネージャーにしかできないこともたくさんあると思います。箱根駅伝は、選手たちに連れていってもらう場所ではなく、自分の力で引き寄せる場所だ、このぐらいの決意を持っていたいです。私一人が頑張ってもどうにもならないことはありますが、たかが微力、されど微力だと思って、日々私にできることを探していこうと思います。

 オタクであるばかり、長々と語ってしまいました。ここまで読んで下さった方々、本当にありがとうございます。まとめると、第100回箱根駅伝をきっかけに、気合いを入れ直してまた頑張ろうと強く思えました。慶應を箱根に導く力になるために、全力を尽くしていきます。

  以上で今回の私のブログはおしまいです。次は佐藤です。最近ポイント練習に復帰して元気そうでなによりです。それではよろしく。

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