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三田文學note

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『三田文學』編集部によるマガジンです。 『三田文學』(発行:三田文学会 発売:慶應義塾大学出版会)という文学の雑誌を作っています。 発行は季刊、つまり一つの季節に一冊、年4回、1… もっと読む
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記事一覧

『三田文學』2024年春季号(157号)のご紹介

こんにちは! 編集部員Aです。本日4月19日より『三田文學』2024年春季号(157号)が発売されます。 今号は第30回三田文學新人賞の発表号です。今年は小説部門と評論部門からそれぞれ佳作が出ました!今年も受賞者へのインタビューを行い、動画を公開予定です。どうぞお楽しみに! ちなみに小説部門の石澤遥さんはなんと、前号(156号)で発表のあった第40回織田作之助青春賞の受賞者でもあります。連続受賞、おめでとうございます! また、小説ではヒップホップグループの「HOME MA

『三田文學』発売日変更のお知らせ

こんにちは!編集部員Aです。 1・4・7・10月という季刊発行の『三田文學』は、今までは12日頃から発売しておりましたが、昨今の発送事情により、今回の2024年春季号(157号)からは発売日が20日頃に後ろ倒しになっております。 2024年春季号(157号)は4月19日(金)からの発売です。ちょうど1週間後ですね。 以下、ラインナップ紹介です。発売日には、見どころポイントも添えて改めてお知らせします。今しばらくお待ちくださいませ! ↓ 最新号の購入はこちらから ↓ バ

◉三田文學編集部と私◉ 「生きた化石」を飼う

出版社などの編集部で働く人が、どんないきさつでそこに辿り着いたか、そんな話を聞けたら面白いのではないか… 今回は三田編集部員のMさんに、ご自身の経験を綴って頂きました。 ***  寒い日が続いておりますが、皆さま、お元気でいらっしゃいますでしょうか。  はじめまして、編集部員Mと申します。ふだんは大学院の博士課程で人と物の境界からアメリカ文学を研究しております。先日初めて学会発表なるものを体験しました。  そしていつも編集部では書評を書く仕事をいただいたり、三田文學の会員

【イベント案内】「三田文學読書会 三つの顔を持つ作家 瀬戸内寂聴」

こんにちは、編集部員Sです。宮島正洋さんに、瀬戸内寂聴氏の文業についてお話ししていただくイベントのご案内です。 ■講師プロフィール■ 宮島正洋 慶應大学在学中に遠藤周作編集長の「三田文学」で編集者となり、卒業後、新潮社に入社。 新潮社退社後に出版社アートデイズを設立して編集長となり、編集者生活48年の間に、 小林秀雄、大岡昇平、井伏鱒二など、昭和の大物作家たちと出会う。 瀬戸内寂聴さんとは、彼女の60代後半から80代初めまで15年ほど交流し、 その経験を講演などで語っている

『三田文學』2024年冬季号(156号)のご紹介

こんにちは!編集部員Aです。能登地方の大地震被害に遭われた方々、現地にお知り合いのいらっしゃる方々にお見舞い申し上げます。 1月12日より『三田文學』2024年冬季号(156号)が発売されました。 ① 今号のラインナップご紹介 今号のラインナップをご紹介いたします。 ② 見どころポイント 今号の特集は、生誕120年の瀧口修造。諏訪哲史氏、カニエ・ナハ氏をはじめ各世代の創作者が、深い敬意を込めた文章を寄せてくださいました! 毎年恒例の、24歳以下の若手作家の応募作品か

【イベントレポート】「文芸発信のトポス 慶應義塾」

本日は、以前の記事でも告知していた「文芸発信のトポス 慶應義塾」の当日の様子についてご紹介いたします。 イベントの流れは下記の通りです。 第一部:講演 「慶應義塾と『三田文學』」(『三田文學』編集長 関根謙) 第二部:座談会 「文芸発信の場としてのキャンパス」 登壇者:笠井裕之(法学部教授)、「インカレポエトリ」出身者 〈大島静流(慶應義塾)、小島日和(早稲田)、荒木大(慶應義塾)、國松絵梨(慶應義塾)〉 慶應義塾大学通信教育課程の方々をはじめとするたくさんの方々にご参加

【イベント報告】「これしか書けない――いしいしんじの創作講座」

こんにちは! 編集部員Oです。 以前の記事でも告知していた2023年8月5日(土)、オンラインイベント「これしか書けない――いしいしんじの創作講座」のアーカイブをYoutubeで配信しています。 当日の模様について短いレポートを書きました。少しでも雰囲気を感じ取っていただけたら幸いです。 書くことに興味がある方も、そうでない方も楽しんでいただけると思いますので、ぜひ動画をご覧ください! また、季刊文芸雑誌『三田文學』では、「三田文學新人賞」を設け、新しい才能の発掘にも力

『三田文學』2023年秋季号(155号)のご紹介

こんにちは! 10月13日に『三田文學』2023年秋季号(155号)が発売されました。 ① 今号のラインナップ紹介 今号のラインナップをご紹介いたします。 ② 見どころポイント 今号では二つの特集を組んでいます。題して「久保田万太郎と現代」、「ヘテロトピア群島・沖縄」。 前者では、安藤礼二氏が、折口信夫の視点から万太郎の文業を考察することで、万太郎の表現者としての神髄に迫り、小平麻衣子氏が、戯曲「町の音」を窓口にして、万太郎の戦時の立ち位置を追究するなど、五篇の論

【イベント案内】「生誕100年 周作忌」

こんにちは!今回は、遠藤周作の1923年の生誕からちょうど100年後、という区切りでの周作忌イベントのご案内です。彼は『三田文學』の編集長を務めたこともあるんです。 遠藤周作忌実行委員会と周作クラブとの共催で来月末、シンポジウム「遠藤周作――時代を超える文学」を開催します。 三田キャンパス会場にお越しいただくことも、オンラインで参加することもできます。下記開催概要欄の下にございますPeatixのサイトよりお申し込みください。 ↓↓↓お申込みはこちらから! ちなみに……

【イベント案内】「文芸発信のトポス 慶應義塾」

こんにちは、編集部員Oです。今回は日吉キャンパスで行われるイベントをご紹介いたします。 季刊文芸誌『三田文學』は慶應義塾を拠点として活動し、百十年の歴史と伝統を誇る文芸誌です。 通信教育部の協力のもと、8月16日(水)にイベント「文芸発信のトポス 慶應義塾」を開催することになりました。永井荷風・西脇順三郎の精神がいまキャンパスでどのように花開いているか、熱く語ります。 登壇者を代表して、國松絵梨さんからコメントをいただいております! 國松さんは『たましいの移動』(七月

【イベント案内】「これしか書けない――いしいしんじの創作講座」

こんにちは、編集部員Oです。作家のいしいしんじさんに、創作についてお話ししていただくオンラインイベントのご案内です。 ■登壇者プロフィール■ いしいしんじ 作家、1966年、大阪府生まれ。京都大学文学部仏文学科卒。2000年、初めての長篇『ぶらんこ乗り』(理論社)刊行。2003年『麦ふみクーツェ』(理論社)で坪田譲治文学賞。2012年『ある一日』(新潮社)で織田作之助賞。2016年『悪声』(文藝春秋)で河合隼雄物語賞。その他著作多数。2015年より三田文學新人賞選考委員。

『三田文學』2023年夏季号(154号)のご紹介

こんにちは!編集部員Aです。昨日7月12日より、『三田文學』2023年夏季号(154号)が発売されました。 ① 今号のラインナップ紹介 今号のラインナップをご紹介いたします。 ② 見どころポイント 今号は小説作品が充実しております。なんと合計で130ページ越え。 中島京子さんの「エチュード 二〇二四」は老境に直面する困惑を超えて踏み出す新たな一歩への温かい励ましです。佐藤洋二郎さんの「夜を抱く」は心の軌跡を辿る半生記。パリから届けられた辻仁成さんの連載

第29回三田文學新人賞受賞者インタビュー動画公開!

こんにちは! 現在発売中の『三田文學』2023年春季号(153号)では、第29回三田文學新人賞の受賞作が発表されています。今回、小説部門1作品、評論部門2作品が選出され、4月には授賞式も執り行いました。 式当日に受賞者の方々へ行ったインタビューをYouTubeに上げています。(※これを機に三田文學のYouTubeチャンネルを開設しました。今後動画でも様々な情報をお届けできればと思います!!) 本誌では各受賞作品と選評を読むことができます。 ぜひ、誌面と併せてお楽しみく

【試し読み】『三田文學』の書評ページをチラ見せ! その2

こんにちは! 現在発売中の『三田文學』2023年春季号(153号)から書評記事をお試し公開します。その2の今回は、小川哲『地図と拳』の書評です。 読者のみなさまにとって、新たな出会いになれば幸いです! ↓ その1の記事はこちら *** 踊る満洲のスキャンダル小川哲『地図と拳』  巽 孝之  10世紀後半、北欧のヴァイキングは未踏の大地を求めて西へ航海を続け、その果てに発見した謎の島をヴィンランドと命名した。これが現在の北米だが、20世紀中葉、このヴィンランドを書き込