連結決算導入の実務。その3.勘定科目の整理

経理の方向けに情報を発信してます。
ちょろ助@経理の人です。

今回は単純合算に必要な各社のTBの科目体系についてです。

理想の姿

✔︎国内法人の関係会社勘定で会社間取引及び関係会社間債権債務が管理されている

具代的には、PLであれば、
「関係会社製品売上」「関係会社製品仕入」「関係会社業務委託費」「関係会社賃借料収入」「関係会社受取利息」「関係会社支払利息」、、、などの会社間取引勘定を管理している状態です。
BSであれば、
「関係会社売掛金」「関係会社買掛金」「関係会社貸付金」「関係会社借入金」「関係会社未収金」、、、などの勘定で管理されている状況です。

上記であれば、消去金額が一目で分かります。また、連結消去後の残高も理論値は0になるのでチェックもしやすいです。

ここで、国内法人と限定したのは国によっては勘定科目が規定されていて、統一が不可能な場合があるからです。また。3ヶ月ズレで連結してる場合は、期ズレ調整で消去後残が0にならない可能性もあるからです。ただ、そういった規定が無ければ在外も、関係会社勘定で管理するのが理想的と私は思います。

✔︎国内法人の試算表の勘定科目コード及び勘定科目が統一されている。

これは、たとえば全ての国内法人で現金が、
「10001 現金」と同一コード、同一科目名を設定している状態です。これであれば、連結科目に組み替える際に余計なマスターなどを作る必要が生じません。在外は前述した通り規定で無理な場合もあるので、含めません。

以上が理想的な状況です。
各社の状況を把握して段々とこの理想に近づけていきます。

どうにもバラバラなときはどうすればいいのさ。
→段階損益をまずはあわすために、、、

法人によっては関係会社勘定もなく、それ以外の勘定科目体系も好き勝手になってる場合もありえます。
そんなときは、私はまず、営業利益以下の勘定科目を合わせます。
例えば、助成金の入金があった際に、ある会社は特別利益項目に「助成金収入」と管理しているが、ある会社は「雑収入」に含めている。この場合は前者は特別利益、後者は営業外収益になります。このようなことがあると、おなじ助成金収入という取引について、複数のPL区分に表示され、段階損益は結果的に入り組みます。これでは、段階損益計が正しく掴めません。


最低限、段階損益がおかしなことにならかいように、営業利益以下の項目を設定し、そこから次第に関係会社勘定で管理されているという理想の形に近づけていくのはいかがでしょうか。

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