今回の紹介は「通所型C（総合事業」の視察」です。
益城町も地域づくり加速化事業として、国からの支援を受け町と基盤づくりを行ってきました。町の現状が介護保険制度の上限を遥かに超過している実態となっており、要支援者がサービスを利用しているにも関わらず、要介護へと移行される傾向と課題です。
その課題を、介護保険の一歩手前で介入を行い、地域活動や自宅での役割を取り戻してもらえるように、短期集中で行うのが通所型Cになります。
説明を聞くと、とてもプラスなイメージもできますが実際は地域住民、専門機関も浸透していないのも現状です。
なぜ浸透していないのか…
それは必要な人や該当者への説明が中心となむており、ほとんどの人が内容を知らないということ。
さらに、専門機関としては本人や家族が短期間では難しい、生活機能面でも不安があるという言葉が多く出てしまうと、どうしで介護サービスへ繋ぐといった流れもあります。

大分県では、その課題を定着へとできています。今回は大分市横尾にあるデイサービス事業所「楽」さんへ行政と視察へ行きました。
実は、ここへ視察に行ったのは、益城町の地域づくり加速化事業のアドバイザーが事業所代表でもある佐藤さんでもあったからです。
佐藤さんは作業療法士の専門職です。大分県の現状をみて、このままでは本来の介護保険の在り方からは程遠く、サービスの使い方がサイクルとなって自立支援になっていないという課題にいち早く通所型Cを取り入れ、地域包括支援センターや市へも何度も説明をし、前向きな意見がもらえない中でもやり続けられた結果、今では素晴らしい循環で、対象者の卒業後は地域資源へ繋がったり、生活機能改善が著明です（グランドゴルフへの再始動や、屈む姿勢の掃除や近隣への買い物など）。
このような循環型が生まれる理由として、特に力を入れているフレイル予防でした。運動だけでなく、口腔や栄養面にも専門職を導入され個別指導も行われていました。
しかし、利用率が高くなっても事業所としての収益は厳しい現状があります。
そこで、株式会社ライフリーを立ち上げ、自社のノウハウを他市町村や事業所への支援や展開、他社と提携されて自社で使用している機能訓練機器を販売されたりと、別事業で収益を得る流れを築かれたんです。

益城町も昨年から試行実施から開始し、住民へ知ってもらえるように事業の名称を「体力アップ教室」とし展開しています。
今は、受け入れ体制も4事業所で少しずつ定着してきています。
専門機関同士の連携はもちろん、住民への啓発にも力を入れていきたいと思います。