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美しいものを

月曜日に最終回だったドラマ

「春になったら」

を、観て思ったこと。

人間は産まれた時、沢山の祝福を受け、愛に包まれる。

そして、死を迎える時…
ドラマでは、木梨憲武演じる椎名雅彦は、
この世から去る前に、
美しい桜、友人達の笑顔、
何より、男手ひとつで育ててきた娘の瞳の花嫁姿を見て、
あの世へ旅立った。

理想的だなと思った。
お迎えが近いとわかっていたら、
この世にあるきれいな物をたくさん見る。
素敵な人生。

でも、この世では苦しみながら亡くなる人が多いと思います。
テロ、犯罪に巻き込まれ突然命を落としたり。
病院の天井しか見れなかったり。

私の母はどうだったろうか。
何度も母のことを呼ぶ父、
父のきょうだい。
そして、本当のきょうだいに看取られたことをどう思っているのだろうか。

実は、緩和ケアやホスピスも考えていたけれど、全身状態が悪い、食事もダメで、
入院以外のことを聞いてみたりする余裕が無かった。
後に、看取り医療だったらどうだったのだろうかと深く考えた。
でも、生きて欲しかったし、逝ってしまうと思わなかったわけで…

好きな花に触れたり、
父と会話したり、
私を含めたきょうだいと会ったりしていたら、
悔いなく逝けたのではないかなと。
母は痛みと闘い、毎日長い夜を過ごしていた。
つらかったろう。

だからこそ、心のパワーになるような美しいものをもっと見てほしかった。

母は私に、笑いなさいと、よく言っていた。

今、笑っていますよ。
安心してね。

そして、眠たいよ。

ぐーぐー

心配するでない。
我は我が道を歩いていきます。

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