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初レッスンの思い出①

私がクラシックギターのレッスンを始めて受けたのが大学2年生に入って間もない頃でした。レッスンを受けた場所はイオンモール福岡伊都の中にあるヨシダ楽器です。当時、一人暮らしをしていた家から徒歩10分ほどの場所にあったので、「通いやすい」という点でレッスンを希望しました。

レッスンに興味をもつきっかけ

大学のギターアンサンブル部に入って友人とギターを弾く日々を楽しんでいましたが、仲間と一緒に合奏を楽しむ部活動だったので、20人近くいた同期でソロ演奏に励む人はほとんどいませんでした。

そんな中で、同期のNくんがソロ演奏に力を入れている姿が目に映りました。「部活で練習せなあかん合奏より、趣味のソロばっかり弾いているやん…」と思いましたが、彼と同類の私に他人のことを言う権利は全くありませんでした。

ただ、私とNくんは取り組んでいる曲の種類が全く異なりました。「Sunburst(作曲:Andrew York)」や「Tango en skai(作曲:Roland Dyens)」といったソロ演奏にはまる大学生定番の曲を弾く私と対照的に、彼は短く愛らしい小品「Op.31-3(作曲:Fernando Sor)」を弾いていました。手の運動という表面的な技術ではNくんより自信のあった私ですが、彼の演奏にちゃんと耳を傾けてみると、「音楽がきこえる」と素直に驚きました。

SorのOp.31-3は4分音符に比べて軽やかな8分音符が基準の曲で、当時の私は「なんで音がはずんでいるように聞こえるんだ?」と不思議に思っていました。そこで、彼に生き生きとした演奏の秘訣を尋ねてみると、「池田慎司さん(九州の名ギタリスト!)のレッスンのおかげ」と教えてくれました。

初レッスンのお願い

独学で知るのは難しい音の世界に気付き始めたのですが、「オレも一緒に習う!」という兄弟の小さい頃のような勢いはなく、毎週費やすかもしれない距離と時間からレッスンに通う決断はしませんでした。

一方で、新しい曲を練習したり、知らない教本を広げているNくんを横目で見るうちに、レッスンへの興味は高まるばかりでした。そのため、近くにクラシックギターのレッスンを受けられる場所があるか探し始めると、近くのイオンの中にある楽器店でレッスンを受けられることが分かりました。

ただ、対面で何かの申し込みを一人でする経験がこれまでに無かったので、必要以上に緊張していました。「普通に優しく迎えてくれるから大丈夫よ」と今の私からアドバイスしたいほど身構えていました。そこで、「レッスンの先輩に力をもらおう!」と考えた私はレッスンの申し込みをするためにNくんを呼びました。「レッスンの申し込みをするからついてきてくれ!」という情けないお願いを堂々としましたが、彼は快くついてきてくれました。

そんな彼にとって想定外のことがありました。それは私が申し込みに緊張しすぎて、楽器店のCD売り場を繰り返し周ったことです。「いい加減申し込んできたら?」と言われても、「このタイミングではないな」と謎の返答をするばかりで、気付けば1時間以上グルグル周っていました。もはや踵を返すことまで考えていた私ですが、「ここで逃すと一生レッスンを受けられない!」と告白の意を決するような覚悟で店員さんに声を掛けました。穏やかで話しかけやすい性格の店員さんだと後から気付いたのですが、体験レッスンの日時を優しく尋ねてくれる声に「この人は仏かもしれない」と大げさに安心しました。

※あやみのギター音楽教室のお知らせ記事「初レッスンの思い出①」と同じ内容です。HPはこちらです。
https://ayamino-guitar-music-school.com/

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