これからの男子トイレを考える

ご存じのように男性用の公衆トイレにはオープンな小便器と個室タイプ(大便用)が用意されている。大の方でなければ小便器を利用することになるが、様々な理由によって、小便であっても個室を利用するというメンズも少なからず存在する。

小便器のメリットとしては、場所をとらないため限られた空間により多くのトイレを設置できることがあげられる。駅などの公共施設でも、行列ができているのはたいてい女子トイレの方であり、男子トイレで並んだという記憶はほとんどない。

しかしながら、ついたての高さが低いと尿が出ている現場が横から丸見えになるし、局所を触らずに排尿することはほぼ不可能である。さらに、排尿後にトイレットペーパーで拭き取ることができないため、下着が汚れることも避けられない。

一方、個室タイプはスペースこそ必要であるが、周りの目を気にすることなく落ち着いて用を足すことができる。また、局所に一切手を触れることなく排尿することでき、トイレットペーパーも使用できるので、下着を汚してしまう心配もない。

新幹線には個室タイプの小便器トイレが設置されているが、残念ながらトイレットペーパーまでは用意されていない。便器に流せないのが理由と思われるが、男性だけトイレットペーパーが使えないのは、不公平であると言わざるをえない。

洋式トイレがめざましく進化しているのに対し、小便器は自動洗浄がついたぐらいで、昭和の時代からさほど変わっていない。もし小便器でもトイレットペーパーが流せるようになれば、男子トイレの問題の多くは解決できるのではないだろうか。

立ちションができるが故に、男性陣はトイレットペーパーもプライバシーもない場所での排尿を余儀なくされている。これからの男子トイレは、個室の小便器にトイレットペーパーも用意して、女子トイレと同等のおもてなしを提供してほしい。