がっかり通信vol.12

「営業の日」という日があります。
なぜか6のつく日です。
いつ頃から始まったのでしょうか。

この営業の日はお客さまに積極的に商品購入を誘致する施策で報告も伴います。
当局に某リーダーが在籍していたころは「0」は無くそうと皆で声かけし、夕方まで実績0の時は「個人的に必要」という前提で購入していたことがありましたが、今は自然体。もちろんいつもより+αの営業を徹底するよう指導しています。
まぁ、今でも社員が個人的に必要なものがある時はこの日を狙って購入することはありますが、実績0の圧力はありませんし致しません。私失敗しないので。

実際に私もこの日に合わせ自分用で購入したこともありますし、おすすめの商品を皆に試させたくてお届け先を自分の職場あてにすることもあります。
自部署に到着して皆で試し、案外写真じゃ購入意欲が湧かなくても実際の品を見て思ったより品質が良かったり、非常にお得感があったりと実感してからの社員の声かけ意欲が大きくなったこともあります。
彼を除いては。

今年度に入っても見本的に装飾の一部にしたりと何回か自部署あて購入を行っておりました。
某食品は良い例で、カタログの写真と金額やお味がわからない等のギャップが大きく売りにくかったのですが、皆に試食させたら声かけが多くなりました。

先日の営業の日に朝礼でいつもより+αの声かけをしようと指導したのにもかかわらず、私自身もすっかり営業の日ということを忘れ夕方まで実績0でした。
彼が気づいたようで「俺が買うよ。必要なものだから気にしないでいいよ。」と上からです。買ってやる感が出ちゃってます。
「おめぇじゃなければ気を遣うけどちっとは数字に貢献しろや」と言ってしまうところでしたが奴はwizard。
アブないアブない。HP削り取られるところでした。と何とか持ちこたえました。

17時の締めの際に契約用紙と送付票を対査確認するため内容をチラ見します。
何だか盗み見するようで気が引けたのですがこれも点検。確認します。
あらら、自部署あてに送ってるじゃないの。まさかのサプライズ?どっきり企画?
と優しさを感じつつそっと封をします。それはそれは優しく優しく丁寧に。

数日たった日のこと、
午前の宅急便で荷物が届きました。
割と大きいものでもう一人の彼女が彼あてですよと渡します。彼はそそくさと事務室から持ち出します。「こいつぅかわいいじゃねーか、サプライズがばれちまうもんな」とどんな驚き方をしようかと模索します。
たしかスイーツだったよな!何個くれるのかな?割とお値段するからきっとおいしいはず。食べたらお客さまにおすすめしような!と頂いた後の朝礼でなんて言うか考えます。ホント図々しい私です。

しかしその日はいつまでたっても来ることはありませんでした。
きっと翌日の朝礼でサプライズする気なんだろう。
その翌日も
そのまたその翌日も同じことを考えてしまいました。
自宅用だったようです。
なぜ自宅用を自部署あてに送ったのか今となっては聞く術もなく彼に対しての謎が深まるばかりです。
やはり買ってやったんだアピールなのか。それですら不明です。

いや、彼はまさに某テレビ局の敏腕プロデューサーなのでしょうか。
まんまとドッキリされたという事実だけが残りました。
いや、今はドッキリと言わないのかもしれません。
モニタリングというのでしょうか。たしか「モニタリング」という番組があります。
きっと彼の中ではドッキリに「気づく」「気づかない」がぐるぐる回っていたに違いありません。
結局「モニタリング」的に言えば気づかなかったので失敗となるのでしょうか。
敏腕すぎです。

私の頭の中では「食べられる」「食べられない」がいまだにぐるぐると回っています。
なぜ自部署宛にしたのか謎です。
自分の気の小ささに深く自省します。

俺が買った食品返せ。

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