がっかり通信vol.9

今日も会計締めの時間となりました。
大雨真っただ中でお客さまも少なかったため15分で締上げ。社員はそれぞれ書類の整理やメールチェック、郵便物の送付準備に追われています。

そこで一本の電話。某部署からです。
どうやら成約の封筒が欲しいと電話を受けた彼女に言っているようです。もちろん彼もピクッと一瞬ロケットスタートをかましますが30センチも進まずストップ。
そのスタートなら「彼女より早く電話取れるよタメ(為末大)」と織田裕二のように無邪気に応援したくなるくらいです。

口から先に産まれた彼女は気を遣うことなく相手に聞いたのでしょう。成約があった模様。
これから取りに来るけど差上げてよいか上司の私に聞いてきます。
「成約の封筒だね。少しでもあればそうそう使うもんでもないしあげていいよ」と快諾。
そこでそれを聞いていた彼が一言。
「成約封筒?おっ、やったね。」
マジでブチ切れそうになりました。「テメェの時はなんて言ってやりゃあいいんだ?テメェはいつ上げるんだ?」と。
他の商品0、0、0、0の四暗刻の彼がなに他人事みたいに言ってるんだろう。なぜ若干上からなんだろう。

言っても言っても何も感じない、何も行動しない原点がわかったような気がします。
彼は一人称を三人称に自由自在に操れる魔術を使うことができるのだと。もはや、私の手になんか負えないwizardなんだと。
まさかハリーなポッターがうちにいるとは考える余地もありませんでした。
思えば暴れん坊将軍や横山やすしと言ったモンスターと激闘し山でカリン様のもと修業にまい進してうちにやってきた彼。
そういえばこの二大モンスターですら彼にはお手上げと言っていました。
彼は数々の激戦と修行を乗り越えて下界までやってきたのです。

私みたいないち人間は太刀打ちできないと敗北を認めます。降参です。
新たな発見はなんだか心安らぐ気持ちになりました。
暴れん坊将軍の性格を調べたとき、一筋の光明が照らされ、あの人が「自己愛性人格障害」と類似する行動をとると分かり、あの人は病気だったんだ。病気なら仕方ないと思った時と同じ感覚です。

RPGの王道、ドラクエも勇者や戦士が強いイメージが小学生のころからありましたが、精神をずたずたに切り裂く真のつわものは魔法使いということを35年以上経った今思い知らされました。
これからRPGをやることがあれば私のパーティは勇者―魔法使い―魔法使い―魔法使いとなるでしょう。
次の会議では清々しい気持ちで臨めそうです。

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