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面白がる姿勢

工事が進んでいる。

内装を請け負ってくれているのは僕の妻が勤めている
一級建築設計事務所ラーバン。


店舗となる物件は古民家なので
抜いてしまっていい壁
残しておかないといけない柱など建物の構造を考えながら
進めてくれている。


もともと住居だったところを店舗にするのは
その建物に負荷がかかってしまうため
デザイン重視にしすぎたり、働く僕たちの作業効率を
重視しすぎると建物に無理が生じてきてしまう。


だから常に何かを決めるときの判断基準は
その建物にとってその処理が優しいかどうか。


もともと静かにこの場所に建っていたこの建物に
僕のエゴが介入することによって秩序が乱れないようにしたい

そんな感じ。


見えないものを描けているか


建築のプロフェッショナルと素人の僕が話し合うときに生じてくるのが
「相手には見えているけど僕には見えてない」というギャップ。


「ここをこうするとこうなるからここの処理が難しくなるけどどうする?」
と言われるんだけどそれがリアルに具現化できないのだ。
ラーバンの下田代表も妻も大工の西村さんも懇切丁寧に説明してくれて
やっとぼんやり見えてくるんだけど当たり前だけど僕の解像度と
建築のプロの解像度は雲泥の差がある。


店作りはできるだけ鮮明に絵が描けていたほうがよくて
料理と同じで「ここをこうするのはこうだから」が明確にないと厳しい。

そんなことを思いつつもこれまでにお店を作ってきた先輩たちもきっと描ききれない葛藤に苦しんだり楽しんだりしながら進んでこられたんだろうなと思うので今のこの作る段階を猛烈に楽しんでいる。


難題を面白がれるか


ラーバンのチームやカウンターと椅子を作ってくれている「さしもの家具たかはし」の高橋さんに共通する姿勢がある。

古民家であることの難しさや住居を店舗にすることで生じる負荷。
僕が言う無理難題も「やっぱりこっちにする!」の方向転換も全部真っ向から向き合ってくれること。


そして空間づくりのプロとして目の前にある無理難題を面白がってくれることだ。


やっぱり前のめりのこの姿勢が最高で

「あーここ難しいねー!どうするー?」
「こうすれば良くない!?」
「ここをこうすればこうできる!」

もう笑いながら楽しんでくれている空気感の人たちとのものづくりは本当にエキサイティングだ。

こういう姿勢ってお互いに敏感に感じ合うもので、
めんどくせーと思ってる人は顔にそれが出るし
あぁ完全に自分がラクにできる方向しか考えてないなーっていうのが
明らかな人ってのもいる。


まあでも実際めんどくさいことを言ってるのでそれはその人でもちろんいいのだけれどやっぱり僕は難しいことを楽しみたいしそれを面白がれる人と一緒に作っていきたいなと思う。


「こうできたら最高だけどムズイなー」が発生したら
「そうするにはどうしたらいいだろう?」
「どうやったらうまくいくかな?」


できない理由を口にする前に
できる可能性を探ることとできる方法を考えることから
できる理由が完成していく。

思考のルーティンはこうありたい。

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