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意思決定の心得を、先輩に学ぶ

意思決定の背景にはさまざまな要因がある。
ここ数ヶ月はまさに、この苦渋の意思決定も含めて、この連続だ。

意思決定の際に、自分が見ているそれぞれのメンバーの感情を入れるのはあまり良い意志決定とは言えない。だから、何を基軸に考え意思決定をするのか、という軸を考えてから、決断を下すようにしている。
僕の考えの基本には「この決断は企業価値を上げるか?」という点にあるので、ここの深堀りが大事だ。もちろん、僕みたいな未熟者では過去に失敗した意思決定もあり、それに気づくと激しく後悔をする。

先日、10年前に、僕が海外キャリアを積むきっかけとなった社長さんと会食する場があった。僕の東京営業時代のクライアントだ。上海にいた頃にもお会いしたが、こうやってゆっくり話すのは10年ぶり。
この社長さんの会社は収益性が高く、グローバルニッチの製品を30以上擁する。「日本で作って、海外で高く売る」ということを体現されている方だ。
海外拠点はもたずに、日本に顧客をお招きして、会社が誇る製造工程を見てもらい、販売するのだ。

社長さんに意思決定について聞いてみた。

ビジネスは失敗の連続で、失敗がなければ成長もない。
それに『ムリに意思決定をしない』という方法もある。静観する。そして、時間が解決してくれることもある。その時は耐える。

意思決定は午前中にすることだ。夕方、夜に良い判断はできない。

また、社長として現場に行かないこともある。
なぜなら、自分が見るとすぐに介入をしてしまい、結果的に無意識に意思決定をしてしまっていることがあるからだ。
はるかに現場の社員のほうが分かっていても、ついつい過去の成功体験をもとに口出ししてしまうのを避けるために、現場に行かないことも意思決定のひとつだ。
社長という仕事はいくつかのタイプに分かれるが、私は事業を生み出すことに徹して後は任せた

社長さんは今もどんどん事業を生み出し、この10年のあいだにオフィスもワンフロアからツーフロアに拡大されていた。
どうやら、新規事業もいくつか手がけているらしい。
社長さんの言葉がぐさぐさと心に刺さった夜。
改めて、経営の仕事は意思決定の連続であること、そしてそのベースには自分の心を磨くことが必要だと思った。

そして、「あの意思決定があったから今がある」と後から思えるように、決めたことをやりきる事が大切だと思う。

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