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リーガルソーシャルワークとは

リーガルソーシャルワーク

リーガル・ソーシャルワークと聞いて、司法分野での福祉的支援なのかなあ…と漠然と思っていました。
しかし、2023年度リーガル・ソーシャルワーク研修を受けてみて、司法分野に関わるなかでソーシャルワーカーとしての自己覚知が必須であり、かつ多様な知識・技術・価値を要する高度なソーシャルワークであると私は認識しました。

犯罪の被害を受けた方への誤解

犯罪の被害を受けた方、もしくはご家族(ご遺族)の補償は手厚いと思いがちかも知れませんが決してそうではありません。地域で生活していく中で社会資源はまだまだ少ないです。ご遺族は私だけ支援を受けても良いのでしょうかとさえ思っています。

罪を背負った方

刑務所から出所し、社会復帰をしようとした時、そもそも以前、生活してきた自治体の住民票がない、抹消されている場合もあります。

獄窓記

受刑者の中には福祉的な支援を必要とする高齢者や障害者が数多くいることが明らかになっています。

万引きを例に

例えばある方がおにぎりを万引きし、警察が「なぜ万引きをしたのか」尋ねた時に「欲しかったから」「お腹が空いたから」と答え、もし、それ以上のことを警察から尋ねられなけば、もしくはその方に障がいがあり、意思を伝えること・話すことができなければ、利己的・自己中心的な人であると結論付けられ、次の段階に進んでいくでしょう。「なぜ、お腹が空いたのか」と尋ねる人が必要です。「実は年金をとられてしまい、お金がなかった」など背景がわかり、次の支援につなげることができます。罪の厳罰化や再犯防止にもつながります。その役割として社会福祉士や弁護士が期待されています。

ソーシャルワーカーの役割

「福祉の司法化」という言葉があるようにリーガルソーシャルワークは再犯防止に軸足をおきがちです。やはり本人支援に軸足をおくべきです。
私はソーシャルワークはその人が背負っている罪や苦しみ、障がい、病気などの荷物を少しでも軽くしたり、置き場をつくったり、そっと支えたりすることだと矜持していきます。

研修講師・スタッフの皆さまありがとうございました。

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