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UXデザインを学びに行ったら、ユーザーの本音を知る事の難しさと、それを知るための様々な手法を学びました。

日頃仕事で「ユーザー体験(UX)をきちんと考えないと!」なんて話を知ったふうにお客さんにしていますが、いつも付け焼刃の知識で誤魔化しているので、UX Designについてきちんと体系的に学びたく学校に通う事に。
Xデザイン学校:https://www.xdesign-lab.com/

月に1回、全10回で2020年の2月までのコースなので、学んだ事の中で気になったポイントに絞ってnoteにまとめていきたいと思います。

Xデザイン学校ベーシックコース 05 / 2019年9月21日(土)

全10回のコースなのでちょうど折り返し地点。今日はユーザーインタビューをやってきました。ユーザーインタビュー、とても良く聞くやつです。「オープンクエスチョンをする事が大切だよ!」なんて事を今までも何度も聞いてきましたが、「オープンクエスチョン…?」ググったらいろいろ出てくるけどあまり腹落ちできない…、という状態だったので楽しみな回です。

最近個人的に始めた、本好きにインタビューしてその人の「生き方」と「大切な本」を紹介して頂くサイト「本と人」にもすぐに生かせそうな授業なので、なんとかユーザーインタビューの押さえるべきツボを理解したい!と思いながら、今日の学びを整理していきます。

そもそもなんで今「調査方法」を学んでいるのか?

大事なところ&自分の頭から抜け落ちがちなので、まず始めに調査方法を学んでいる理由について振り返ってみます。今私たちがXデザインの学校で「調査方法」を学んでいるのは、調査を通してユーザー、生活者の本音を理解し、ユーザー自身も気づいていない問題を発見する事で、その問題を種にサービス開発をする事を目的としています。

調査 → ユーザーのインサイトを理解する為に行う
※インサイト=人を動かす隠れた心理

ここで大事になるのが、調査を通じて如何に「嘘のないユーザーのインサイトを得るか?」なんですが、それを知る手法として3つの異なる定性調査を学んでおり、それぞれの調査には違った特徴、利便性があるので、まずはその特徴を自分なりの理解でまとめてみます。

3つの定性調査とその特徴

定性調査は3つしか手法が無い。(少なくて覚えやすい!)

1, 参与観察(エスノグラフィ)
2, 行動観察
3, インタビュー

1, 参与観察(エスノグラフィ)
調査対象のコミュニティの中に入り込んで生活を共にし(参与し)、そのコミュニティ内の行動様式を自分でも実践しながら観察する。

特徴:コミュニティに入り込んで行う調査なので最も時間がかかるが、その分最も深い観察ができる。その観察の深さゆえ、観察対象者が少人数でも(極端な例では1人でも)、意味のある調査結果を導き出す事が可能な手法。

2, 行動観察
参与はしない観察。前回のnoteでも書いたけど「先入観を持たずに見る」事が大事。観察の結果から問題・課題を発見するのは観察後に行う、整理、グルーピングの段階で、あくまでも最初のステップは「観察する」こと。

特徴:参与しない分短い時間で行えるが、気になる行動があった際に「何故その様な行動を取ったのか?」「その行動を起こしている時の気持ち、感情は?」「その行動によって得られる価値とは?」といったユーザーのインサイトが、観察時に直接聞いてみない限り観察者の「想像」になる為、観察者の「行動から文脈を読み取る能力」によって得られる考察の質がだいぶ変わってきそう。

3, インタビュー
質問をしながら、その人の考え、インサイトを探っていく。先生が「インタビューは超難しいよ!」「インタビューで分かる事なんて殆どないよ!」と言っていけど、その理由としては以下が大きなものだと考えている。

1, ユーザーは自分自信では問題や不都合に気づいていない
2, インタビューという形式の中でユーザーは「頑張って答えよう」とする為、普段の考え、思いとは異なる事を答えてしまう事がある
3, ユーザーは平気で嘘をつく

こうやって書いてみると、そもそも「インタビュー」という環境がかなり特殊な為、日常生活における普通のユーザーの思考を読み取る事が難しい手法なのが分かるし、参与観察が最も深いインサイトを得られる方法というのも納得がいく。

どんなに取り繕ったり、身構えていても、長時間同じコミュニティの中に一緒にいれば心を許してくるし、素の人間が見えてくる。そういった「バリアが無い状態」になって初めて対象者のインサイトが見えやすい状態になるんだろう。

そして、今回の授業のテーマであるインタビューは、長くても数時間程度の為、その限られた時間の中で「嘘のないユーザーのインサイト」を見つけようとするのはかなり難しい事が想像できる。そんな難しいインタビューで有益な情報を得るための手法として「師匠と弟子モデル」が紹介されていた。

師匠と弟子モデルとは?

自分がインタビュアーの場合、インタビューするユーザーを自分の(師匠)だと思い、弟子になったつもりで「どうやったら師匠みたいになれるんだろう?」という意識で質問をしていく。

なぜ師匠と弟子モデルがユーザーインタビューにおいて有効かと考えてみると、弟子になったつもりになると「なぜ師匠はこういう考え方をするんだろう?」と、内発的な好奇心が生まれ、自然とオープンなクエスチョンが出てくる様になるから。

「そのきっかけは?」

がマジックワードという説明もあったが、インタビューという特殊な環境&短い時間の中でユーザーのインサイトを得る為には、ユーザー自身に「なんで自分はあんな事をしたんだろう?」「なんでこういう考えになったんだろう?」と内省する(自分自身に問う)きっかけを与えることが大切で、そうした内省から湧き出てくる言葉が初めて「繕っていない(嘘のない)その人の声」であるからなんだと思う。

3つの定性調査に対する自分の理解をまとめてみるとこんな感じ。間違ってるところもありそうだけど、そこは後で先生に確認してみよう。


懇親会での気づき(UXと関係ありません)

幹事だった授業後の懇親会。グループが違うとあまり会話する機会も無いので、初対面の様な人達と会話をする時はいつも新鮮。こういう場にいくと改めて自分が「普通の人は聞かない、踏み込んだ質問をしてしまうヤバめな人間なんだな!」という事を実感する。

今自分の周りにいる人達は、自分がちょっと人との距離感がおかしい人間だという事を重々承知なので、そこに今更特別な反応はないのだけれど、初めてきちんと話す人たちの前だと、好奇心から「どうなんですか?」と聞いた事が「グサッといくね~!」と驚かれる事にあらためて驚く。

自分の事を客観的に見る事はできないのだけれど、だいぶ驚きの目を持って見られていたのは分かったので、改めて自分という人間の特性を認識するきっかけになった。分からないんだよなぁ、その「これ位なら聞いていい」の境界線が。

それと「なぜ女性はダメ男が好きなのか?」「なぜダメ女好きという男の話は聞かないのか?」という長年の疑問に対して、非常にガッテン!な答えを教えて貰いとてもすっきりした。飲み会の楽しいところはこういうところだな。

懇親会に参加して「どんな人なのか?」というのを少し理解した上で皆さんのnoteを読むと、人柄を知る前とは違った面白さがある。同じ授業を受けてもそれぞれ「ピン」と来るポイントが違ったり、まとめ方、整理の仕方も異なるので、いろいろな視点で授業を復習することが出来てとても勉強になっています。

自分用授業メモ/備忘録 05
・アイヒマンテスト
→映画観たい。自己裁量できるレベルが低いと、人は通常の倫理観では行わない行為をしてしまう。怖い。ニュータイプの時代にも書いてあったけど、自分の倫理観・道徳を大事にしたい。
・テクニカルスキル/ポータブルスキル/スタンス(価値観)
→どう生きるのか?仕事を通して何がしたいのか?スタンスが大事。自分のスタンスを確かめよう。
・フォーカスグループインタビュー
→直接インタビュアーから質問されないので、自発的な意見が出やすい。

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