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【税効果会計 Part➀🪙】法人税等に関する会計処理の概論📚:エッセンシャル会計学 No.36

今回は「税効果会計の会計処理」について学習します💖

会計の利益と税法の課税所得に差異が生じるのはなぜでしょうか??
それは、会計と税金において、準ずる法律がそれぞれ異なるからです。※会計:金融商品取引法/税金:税法

Part➀では、課税所得の計算について、基礎的な概論を整理します。
なお、この投稿では、金商法における会計を単に「会計」と表現し、税法における会計を「税法」と表現しています📝


会計・財務についてもっと学びたい🔥

会計業務や経理、財務、簿記についての基本的な知識を持つことは、ビジネスパーソンにとって重要であると感じています。

今後、定期的に投稿していく【エッセンシャル会計学シリーズ】では、会計業務の重要性から経理や財務の役割まで、私が勉強したことをわかりやすくアウトプットしていきたいと思います🔥

さらに、経理業務の具体的な内容や財務業務の目的、簿記の種類と特徴についても詳しく掘り下げていきたいです💛
そして、日商簿記検定2級合格を最終的な目標として会計学を勉強していきたいと思います!

ビジネスにおける財務情報の管理や経営判断の基盤となる知識を身につけるため、ご一読いただけますと幸いです💖

前回のお復習い📑

課税所得の計算⏱

日商簿記で学習しているのは、財務諸表を作成するための会計ルールとなっています!
ただし、この会計ルールは、金融商品取引法(以下、金商法)に基づいたものです。

対して、税金を計算するための規定は、金商法ではなく税法において定められてい ます。よって、税金の計算は税法に従って行われることになるのです🔥

そして、法人税、住民税および事業税の計算(以下、法人税等)は以下の規定に基づいて求められます!

$$
\\法人税等=課税所得×法定実効税率(30~40%)
$$

なお、税法上の収益を益金、税法上の費用を損金といいます。
益金から損金を控除したものを課税所得(または単に所得)といいます。$${課税所得=益金-損金}$$となります。
そして、課税所得は、税法上の利益(税引前当期純利益)を意味していることを覚えておきましょう!

そもそも、会計の利益と税法の課税所得に差異が生じるのは、それぞれ目的が異なるからです。 
簡潔に比較しますと、会計の目的は適切な期間損益計算にあります。その一方で、税法の目的は課税の公平性となります。

会計の利益と税法の課税所得に差異が生じる要因には様々あるのですが、日商簿記2級では➀引当金(主に貸倒引当金)、②減価償却、③その他有価証券、が出題範囲となっています!
※その他有価証券は、後日「税効果会計 Part③」で解説します📝

➀貸倒引当金

貸倒引当金繰入は見積りに基づき計上される費用です。
税法で貸倒引当金繰入を認めてしまった場合、見積りによって課税所得が変わることになります💦
例えば、貸倒見積高が大きいほど課税所得が小さくなり、税金の金額が少なくなるということです📝

よって、この見積りの大小により税金の金額が変わってしまうことは、公平な課税とは言い難いでしょう。
よって、税法によれば、引当金繰入を損金としては認められないのです!

なお、会計上の処理は貸倒が見積られる場合、実際に貸倒が生じていなくても、貸倒引当金繰入として費用計上します。
会計上、X1期に"費用"として計上しているため、貸倒が生じたX2期の費用はゼロとなります。

その一方で、税法上の処理は以下の通りです。
実際に貸倒が生じるまで損金計上はしません。したがって、貸倒引当金繰入は認められないのです。
税法上、X1期に損金計上していないため、貸倒が生じたX2期に"損金"として計上することになるのです!

②減価償却

経済的耐用年数(使用すると見込まれる年数)は会社が判断し決定するため、 同じ固定資産であっても会社によって経済的耐用年数は異なります。
しかし、税法上の減価償却費を経済的耐用年数により算定すると、同じ固定資産を購入した場合であっても会社によって税額が異なることになります。

ただし、税法によれば、同じ固定資産を購入した場合、減価償却費を同額にすることで、目的である公平な課税が達成できると考えます。

そのため、税法で法定耐用年数を定め、同じ固定資産の場合、どの会社であっても同じ耐用年数に基づき減価償却費を計算するのです。
もし、経済耐用年数≠法定耐用年数なのであれば、これこそが会計の利益と税法の課税所得に差異が生じる要因といえるのです。

申告調整による課税所得の計算🧮

課税所得は、申告調整により算定します。
なお、申告調整とは、会計上の利益の金額に加算・減算調整を行い、税法上の課税所得を算定する手続きです。

詳細は、以下のサイトよりご確認ください🙇

加算調整、減算調整の分類

会計上の税引前当期純利益と税法上の課税所得に差異が生じるパターンには、以下の4つがあります。
なお、基本的に日商簿記検定で出題されるのは、損金不算入と損 金算入のパターンです。

$$
\\加算調整、減算調整の分類\\\begin{matrix}\\&会計上の処理&税法上の処理& 申告調整方法\\損金不算入&費用に計上&損金にならない& 加算調整(利益<課税所得)\\損金算入&費用にせず&損金となる&減算調整(利益>課税所得)\\益金不算入&収益に計上&損金にならない&減算調整(利益>課税所得)\\損金算入&収益にせず&損金となる&加算調整(利益<課税所得)\\   \end{matrix}
$$

そして、このような差異の解消ですが、差異の発生と解消は真逆の関係にあります。
したがって、申告調整においては、差異発生年度 で行った調整とは逆の調整を差異解消年度に行うのです。

例えば、減価償却に関するケースを想定します。
もし会計上の経済的耐用年数が2年、税法上の法定耐用年数が4年という場合、減価償却費は会計上の方が大きくなります。
しかし、2年経過時点の除却を想定しますとと、会計上の固定資産除却損はゼロですが、 税法上は未償却残高(残り2年分)が固定資産除却損として計上される結果、差異が解消するのです。

なお、一時差異と永久差異については以下のサイトをご覧ください📝

本日の解説はここまでとします!
次回は、引き続き「税効果会計 Part➁」を解説します。

会計と税法の違いを理解されたと思われますので、税効果会計の会計処理を理解することができるでしょう!
具体的な仕訳例題を用いて、アウトプットしていきましょう。

私が考える会計学を学ぶ意義💖

会計知識は、経理や会計士だけが理解していればいいというわけではありません🔥

なぜならば会計は、経理や監査法人の会計士だけではなく、営業や管理職、経営全般まで、会社に所属している全て人にとって必須の知識であると考えているからです!

ほとんどすべての会社は、営利団体であると思われます!
つまり、ボランティアではなく、利益を追求し、事業活動を行い、会社は成長していくことを本質的な目的にしていることでしょう。

私も株式会社に就職を予定している以上、利益の出る仕組み、お金の流れは確実理解をしておく必要があることを自覚しています。

例えば、営業マンだとしても、売上の目標や予算作成に関わることがあると思います!
そして、その予算の仕組みも、売上の処理も、全て会計が関係しているのです。
また、営業の売上は経理が処理をし、会社の利益がいくらになるかを算出していくことになります!

総じて、会計を知ることで、会社にどれほどのインパクトをもたらしているのかを把握でき、予算の作成においても精緻に行えるようになると言えますね💖
また、数字に強くなり、定量的な分析に基づく思考法やビジネスが行えるようになるでしょう。

そして、会計の知識を洗練していけば将来的に経営者の視点を手に入れることができると思いますので、新規プロジェクトにアサインされたり、昇格のきっかけにもなり得るかもしれません🔥

会計の基礎知識である「財務3表の理解」を中心に理解を深め、財務3表とは何か?
これを見て、何をどう判断するのか?などを考えていきたいですよね
この知識があるのとないとでは、今後の仕事の仕方が大きく変わることに間違いはないでしょう。

これからの時代はグローバルに活躍できる人材というのがより一層求められると思います!
私の投稿でも会計の基礎を身に着けるのであれば、英語も交えて知識をつけると、今後ますます活躍できるフィールドが広がっていくと考えていますので、グローバルスタンダードにも挑戦していくことにしましょう🔥

なお参考資料は以下の通りです。

おすすめマガジンのご紹介🔔

こちらに24卒としての私の就職活動体験記をまとめたマガジンをご紹介させていただきます👍
様々な観点から就職活動について考察していますので、ご一読いただけますと幸いです。

改めて、就職活動は
本当に「ご縁」だと感じました
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だからこそ、ご縁を大切
そして、選んだ道を正解にできるよう
これからも努力していきたいなと思います🔥

今後、さらにコンテンツを拡充できるように努めて参りますので、何卒よろしくお願い申し上げます📚

最後までご愛読いただき誠に有難うございました!

あくまで、私の見解や思ったことを
まとめさせていただいてますが
その点に関しまして、ご了承ください🙏

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