会計・財務についてもっと学びたい🔥

会計業務や経理、財務、簿記についての基本的な知識を持つことは、ビジネスパーソンにとって重要であると感じています。

今後、定期的に投稿していく【エッセンシャル会計学シリーズ】では、会計業務の重要性から経理や財務の役割まで、私が勉強したことをわかりやすくアウトプットしていきたいと思います🔥

さらに、経理業務の具体的な内容や財務業務の目的、簿記の種類と特徴についても詳しく掘り下げていきたいです💛
そして、日商簿記検定2級合格を最終的な目標として会計学を勉強していきたいと思います！

ビジネスにおける財務情報の管理や経営判断の基盤となる知識を身につけるため、ご一読いただけますと幸いです💖

前回のお復習い📑

外貨建取引とは？

外貨建取引とは、外国企業と取引をする際、その取引価格はドルやユーロといった外国通貨になる取引のことです。
ただし、外貨建取引を行った場合でも、帳簿への記録は円貨額で行いますので、為替相場を用いて「換算」が必要となります💴

また、為替相場には現時点での為替相場（直物為替相場）と将来時点の為替相場 （先物為替相場）の2種類があります。
なお、取引時の直物為替相場をHR（Historical Rate）、決算時の直物為替相場をCR（Current Rate）といいます。

ただし、換算方法はシンプルで外国通貨額に為替相場を乗じると、日本円に換算できます。
すなわち「外国通貨額×為替相場＝円価額」となります。

取引発生時の会計処理💵

取引を行った場合、取引発生時の直物為替相場(HR)で換算し、仕訳を行います。
また、商品売買前に手付金の授受がある場合、取引発生時（手付金の授受時）の直物為替相場により「前払金」勘定（資産）・「前受金」勘定（負債）を計上します。
その後、商品を受け渡した場合、上記の「前払金」勘定・「前受金」勘定を取り崩し、その金額を「仕入」勘定（費用）・「売上」勘定（収益）の発生とします📝

いったんここまでのインプットを、以下の仕訳例題で演習しましょう！
次の取引について、仕訳を示しなさい。
なお、商品販売時の為替相場は、1ドル＝140円である。
⑴外国企業に商品1,000ドルを掛け販売した。
⑵外国企業に商品1,000ドルを販売した。
なお、輸出に先立ち手付金として200ドル受け取っており、当該手付金を充当した残額は掛けとした。
手付金受取時の直物為替相場は、1ドル＝130円である。

$$
\\解答：外貨建取引\\\begin{matrix}\\No.&借方：金額&貸方：金額\\(1)&売掛金：140,000&売上：140,000\\(2)&前受金：26,000&売上：138,000\\&売掛金：112,000
\end{matrix}
$$

導出過程📝
(1)売上：1,000ドル×取引先HR140円＝140,000円
(2)取引以前に前受金26,000円を計上しているため、該当前受金を取り崩す処理を行う必要があります。
前受金：200ドル×前受金受取時HR130円＝26,000円
売掛金：800ドル×取引時HR140円＝112,000円
売上：前受金26,000円＋売掛金112,000円＝138,000円

したがって、外貨建取引の基礎としては以下の2点を抑えます。
➀外貨建取引は、取引発生時の直物為替相場（HR）で換算すること
②手付金は手付金受払時の直物為替相場（HR）で換算すること
をしっかり理解して、今後の学習につなげていきましょう！

決済時の会計処理💴

為替相場は日々変動しているため、計上した売掛金または買掛金の金額と、実際の決済額には差額が生じます💦
そこで、為替差損益勘定の登場です。
「為替差損益」勘定は、「為替差益」（収益）と「為替差損」（費用）を1つにまとめた勘定科目で「為替差損益」勘定の貸方は収益、借方は費用を意味します。

ここで以下のような、例題を演習しておきます！
次の取引について、仕訳を示しなさい。

売掛金1,000ドルを現金で回収した。
なお、直物為替相場は、商品販売時が1ドル＝130円、現金回収時が1ドル＝128円である。

$$
\\解答：為替差損益\\\begin{matrix}\\借方：金額&貸方：金額\\現　　金：128,000&売掛金：130,000\\為替差損益：2,000 \\    \end{matrix}
$$

なお、金額の算定は以下の通りです📝
売掛金：1,000ドル×販売時HR130円＝130,000
現金：1,000ドル×決済時HR128円＝128,000
為替差損益：貸借差額（借方→費用計上）

総じて、為替相場の変動により生じたことによる売掛金・買掛金の計上額と決済額の差額は「為替差損益」勘定（収益または費用）により処理する点がポイントです！
そして「為替差損益」勘定が貸方に生じる場合は収益、借方に生じる場合は費用を意味することを覚えておきましょう🔥

決算時における換算替えの必要性💶

換算替えとは、換算し直すことをいいます。
決算日に外国通貨や外貨建の売掛金・ 買掛金（外貨建金銭債権債務）を有している場合、決算整理仕訳を行って、決算日の直物為替相場(CR)に換算替えをします📝

そして、換算替えをする理由は、決算日時点における資産・負債の金額を適切に貸借対照表に反映させるためです。

なお、決算整理仕訳は以下の通りとなります！
取引時の円貨額（取引時の為替相場で換算した額）と貸借対照表計上額（決算時の為替相場で換算した額）との差額は「為替差損益」勘定（収益または費用）で処理していきます🔥

そして、為替差損益の損益計算書表示は「為替差（損or益）」となります📝
仕訳上「為替差損益」勘定として収益と費用は同一の勘定科目で処理します。
しかし、損益計算書(P/L)では、貸方残高の場合には「為替差益」として収益、借方残高の場合には「為替差損」として費用に計上します。

それでは、以下の仕訳例題を演習します！
決算日となったため、決算整理手続きを行う。
そこで、次の資料に基づいて、 決算整理仕訳を示し、決算整理後残高試算表を作成しなさい。
1.決算整理前残高試算表
売掛金：260,000
2.売掛金は2,000ドル（販売時の為替相場1ドル＝130円）を処理している。
3.決算時の為替相場は1ドル＝128円である。

$$
\\解答：換算替えによる決算整理仕訳\\\begin{matrix}\\借方：金額&貸方：金額\\為替差損益：4,000 &売掛金：4,000 \\    \end{matrix}\\　　　　\\決算整理後算高試算表\\（借方）売掛金：256,000\\（借方）為替差損益：4,000
$$

金額の算定
売掛金：2,000ドル×CR128円＝256,000円
為替差損益：2,000ドル×CR128円－前T/B売掛金260,000＝△4,000（費用）

総じて、以下の2点をしっかり覚えておきましょう！
➀外貨建金銭債権債務（外国通貨や外貨建の売掛金・買掛金）は、決算整理仕訳により、決算日の直物為替相場（CR）に換算替えをすること
②換算差額は「為替差損益」勘定（収益または費用）で処理すること

為替予約の会計処理⌛

はじめに、為替予約についてその概要を確認します。
為替予約とは、外貨建の売掛金や買掛金について、予め決済時の円貨額を確定（予約）させることにより、為替相場の変動リスクを回避することをいいます。
なお、為替予約を行うと、将来の代金決済額は、先物為替相場で換算した額となります📝

為替予約により予約した将来の為替相場を先物為替相場といいます。英語ではFR（Forward Rate）といいます。

そして、為替予約の会計処理は以下のステップとなります。
まず、為替予約を行った外貨建金銭債権債務を先物為替相場に換算（振当処理）します。
※独立処理については、日商簿記2級の試験範囲外

なお、為替予約の取引には、下記の2つのパターンがあります。
1.仕入時に「仕入」＋「為替予約」をする場合
2.仕入時には「仕入」そして、予約時に「為替予約」を実施する場合

為替予約を取引発生"以前"に行った場合

取引発生以前に為替予約を行った場合、先物為替相場により換算した額で仕訳 を行います。
そのため、為替差損益は生じません！！

為替予約を取引発生"後"に行った場合

取引発生後に為替予約を行った場合、為替予約時に外貨建金銭債権債務を先物相場により換算替えします。
この換算により生じた差額は「為替差損益」勘定（収益または費用）とします。

そして、決算整理整理仕訳は以下の通りです。
為替予約を行った後に決算日が到来した場合、決算日の直物相場への換算替えはしません（よって、決算整理仕訳はなし）。
その理由は、為替予約によって外貨建金銭債権債務の決済額は、先物相場で行われることが確定しているからです。

以下、2問の仕訳例題で、最終確認をしましょう！

Q1：次の取引について、仕訳を示しなさい。
⑴外国企業に商品1,000ドルを掛け販売し、同時に売掛金に対して1ドル ＝142円で為替予約を行った。
なお、取引発生時の直物為替相場は、1ドル＝140円である。
⑵上記の売掛金を現金で回収した。

$$
\\解答：為替予約\\\begin{matrix}\\No.&借方：金額&貸方：金額\\(1)&売掛金：142,000 &売　上：142,000 \\(2)&現　金：142,000&売掛金：142,000\\    \end{matrix}\\
$$

このように、仕訳において取引発生時に為替予約を行っているため、売上・売掛金ともに先物相場（1ドル ＝142円）で換算していることを確認しておきます🔥

Q2：次の一連の取引について、仕訳を示しなさい。
⑴外国企業に商品1,000ドルを掛け販売した。
なお、取引発生時の直物為替相場は、1ドル＝140円である。
⑵後日、上記の売掛金1,000ドルについて1ドル＝145円で為替予約を行った。
⑶上記の売掛金を現金で回収した。

$$
\\解答：為替予約\\\begin{matrix}\\No.&借方：金額&貸方：金額\\(1)&売掛金：140,000 &売上：140,000 \\(2)&売掛金：5,000 & 為替差損益：5,000\\(3)&現金：145,000&売掛金：145,000   \end{matrix}\\
$$

このように、為替予約時に売掛金を先物相場により換算替えし、生じた差額は「為替差損益」勘定（収益または費用）としている点がポイントです！

算出過程
売上：1,000ドル×取引発生時HR140円＝140,000円
為替差損益：1,000ドル×（FR145円－取引発生時HR140円）＝5,000
※この問題では、円安になっているので、資産が増加していますね！

総じて、①為替予約を取引発生以前に行った場合、先物為替相場で仕訳を行うため「為替差損益」勘定（収益または費用）は生じないこと
②取引発生後に為替予約を行った場合、為替予約時に外貨建金銭債権債務を先物相場により換算替えし、換算差額は「為替差損益」勘定とすること

の2点を抑えていただければ、為替予約に関する会計処理の基礎はマスターできたと言えるでしょう💖

本日の解説はここまでとします！
日商簿記2級の取得を目指して、邁進します！

私が考える会計学を学ぶ意義💖

会計知識は、経理や会計士だけが理解していればいいというわけではありません🔥

なぜならば会計は、経理や監査法人の会計士だけではなく、営業や管理職、経営全般まで、会社に所属している全て人にとって必須の知識であると考えているからです！

ほとんどすべての会社は、営利団体であると思われます！
つまり、ボランティアではなく、利益を追求し、事業活動を行い、会社は成長していくことを本質的な目的にしていることでしょう。

私も株式会社に就職を予定している以上、利益の出る仕組み、お金の流れは確実理解をしておく必要があることを自覚しています。

例えば、営業マンだとしても、売上の目標や予算作成に関わることがあると思います！
そして、その予算の仕組みも、売上の処理も、全て会計が関係しているのです。
また、営業の売上は経理が処理をし、会社の利益がいくらになるかを算出していくことになります！

総じて、会計を知ることで、会社にどれほどのインパクトをもたらしているのかを把握でき、予算の作成においても精緻に行えるようになると言えますね💖
また、数字に強くなり、定量的な分析に基づく思考法やビジネスが行えるようになるでしょう。

そして、会計の知識を洗練していけば将来的に経営者の視点を手に入れることができると思いますので、新規プロジェクトにアサインされたり、昇格のきっかけにもなり得るかもしれません🔥

会計の基礎知識である「財務3表の理解」を中心に理解を深め、財務3表とは何か？
これを見て、何をどう判断するのか？などを考えていきたいですよね
この知識があるのとないとでは、今後の仕事の仕方が大きく変わることに間違いはないでしょう。

これからの時代はグローバルに活躍できる人材というのがより一層求められると思います！
私の投稿でも会計の基礎を身に着けるのであれば、英語も交えて知識をつけると、今後ますます活躍できるフィールドが広がっていくと考えていますので、グローバルスタンダードにも挑戦していくことにしましょう🔥

なお参考資料は以下の通りです。

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最後までご愛読いただき誠に有難うございました！

あくまで、私の見解や思ったことを
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その点に関しまして、ご了承ください🙏

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大変嬉しく思いますし、投稿作成の冥利に尽きます！！
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