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ハイポに生きるには覚悟が必要!

週3日バイトして年収1500万くらい確保し
残りは海外旅行し続けたら最高に幸せじゃね!?

医師なら誰しも考えたことがあると思います。

ハイポは本当に最高なのか


人間ないものねだりなもので
いざハイポの象徴たる不労所得を手にしてみると
もう生活するために一切働かなくていいのにも関わらず
仕事を始めたくなるんですよね。

自分の身近にもボランティア活動をしている億万長者がいますw

そこに賃金とか労働条件とかはあまり求めていないんですよ。
求めているのは「社会とのつながり」です。

嫌な上司、過酷な肉体労働、ささやかな成功、賞賛
日々偶発的に発生するドラマと喜怒哀楽。
そしてそれを共感できる仲間。

人間は1対1でマンモスに勝てるはずはないので
知恵と集団の力を使ってこれだけの進化を遂げてきました。

「社会的つながり」と「幸福」は強くリンクしているといいます。

FIREした人が暇を持て余してSNSを熱心にする理由もコレですね。



医師としての本分を以て、社会貢献と成す。

経済的にも満たされ、何不自由なく暮らせて、自己実現欲求が全て満たされたら、最後にはここに行き着くような気がします。

大地主のご子息など裕福な育ちの方は共感できると思います。

誰かの指示によってでなく、
自分の裁量で自分のやりたい仕事をやりたい時にやりたいだけやる。

これこそが最高ではないでしょうか。


「ハイポに生きる」を達成した後、どうする?

マス層の一般職の方々と比較するなら確かに最高と感じるかもしれません。
衣食住に困ることはないでしょう。

しかし医師の皆さんは自分自身に問いかけてみてください。
たとえ週3日でも、やりがいのない仕事をずっと続けられますか?

ワクチン問診、寝当直、AGAクリニック待機、美容カウンセリング、コンタクト眼科など。

興味のない仕事に自分の時間を捧げることほど苦痛なことはありません。
ポリクリの外科ローテで経験した苦行、術野の見えない手術見学8時間体験を忘れてはいけません!

そして他人との比較で満足しても、すぐに「より良い他人」と比較してしまいませんか?
他人との比較を続ける限り、そこに終わりはありませんので
あなた固有の幸せを実感することは難しいと思います。

つまらない仕事だから時給が高いことも

上記のような成長感の乏しいバイトは時給相場は高く見えますが
あなたの時間(=人生そのもの)を捧げる対価としてはどうですか?

週7日のうち、たった1日でも、
興味の持てない、成長もできない、単純作業や暇つぶしのような
そんな仕事は、自分ならやりたくありません

こと医師のバイトに関して言えば
やりたい人が少ないから時給が高いということがよくあります。


医師免許の希少性が失われたら終わり

さらに医師の需給バランスの歪みに下支えされた、これらの仕事は
参入障壁が「医師免許」にしかなく

いずれテクノロジーの発達、法制の変化、人口動態、医師数と質の変化など
さまざまな外的要因によって目減りする可能性が高いです。

(ハイポ志向、バイト専門ドロッポ医も増えているので
             時給崩壊は都心ではすでに起きていますよね)

医師免許の既得権益については、
歯科医師、弁護士と同様の流れでどんどん失われていくと言われています。

これからはそのような場合のリスクヘッジが必要でしょう。

ハイポに生きるときは覚悟して


医師としての実力の積み上げがないとしたら、、

ビジネスを創出し起業しますか?
美容で顔出しインスタ/TikTokで踊って売上げ競争に参戦しますか?
製薬会社社員になって自社の薬が売れるように忖度した研究しますか?

いずれにしろ海千山千の各界のプロフェッショナル達がしのぎを削る
食うか食われるかの世界で戦って、勝って生き残るしかありません。

ハイポに生きたいはずだったのに
結果的に最高に競争的な世界に身を置くことになってしまうかもしれません。


医師免許に参入障壁の上乗せが必要!

医師としてのキャリアを考える上で最も合理的な戦略としては
医師免許の希少性を高めつつ、別分野の能力の掛け合わせにより
参入障壁の上乗せをしていくことが有効です。

まずわかりやすく現実的に取り組みやすいのが「臨床医としての実力」を高める方法です。
部分的にその証明になり得るのが「専門医」ですね。

専門医機構によるシーリングの目論見は置いといて、、
腐っても「専門医」なんですよね。

専門医という言葉があまりにも市民権を得すぎているため
それ自体が年々価値をもつようになってきています。

すでに診療報酬上、「専門医有無」の要件がちらほら出ていますし
厚労省に紐づけられている(天下り先)専門医機構の目論みとしても
専門医の価値を高めた上で、それを利用した医師偏在対策等ですので

専門医の換金性能は高まる未来が予測されます

医師を雇う側の立場で見ても「専門医保有者」には一定の安心感があります。工業製品のJIS規格のようなものですね。

まあ専門医については色々個人的に思うことはありますが
実際問題、現実としてはこうなっています。

ですのでなんでもいいと思いますが、

専門医としての質は高め、維持する一方で

専門医×ピアニスト、専門医×建築家、専門医×プログラマーなど、「〇〇専門医×●●」のように別の能力を複数掛け合わせていくのが、これからの時代、個人の価値を高めるセオリーになってくるかと思います。


真っ当な医師になることが最大のリスクヘッジ

真っ当な医師になるための修練のつらさを回避したいがために
ハイポに行こうとする医師が増える傾向にある訳ですが
これが片道切符なのはご存知の通りです。

歳をとってからのスキル獲得は難しいです。

その理由は、前回noteにも記しましたが、
スキルは半人前に到達するスピードは加速しますが
一人前レベルになるためにはそれなりのチャンスが必要で
そのチャンスの供給は主に指導医によってコントロールされます。

年下の指導医に教えを乞いますか?
大きな病院に再就職してイチから研修し直しますか?

↑厳しいです。

スキルもある意味、価値交換でなければ獲得できません。
「下積み仕事」に代表されるような、時間や労働力提供の対価であることが一般的です。
これは歳をとるほど耐え難いものです。

やはりハイポは片道切符なのです。

持病があって〜とかであれば仕方ない部分もありますが
目先の苦痛を回避することに傾倒するあまり
長期的なビジョンを歪めてしまい、自己実現から遠ざかってしまうと
結果的に幸せな人生を送れなくなる可能性がありますので注意しましょう!


まとめ


医師としての本分を以て、社会貢献と成す。
自分の裁量で自分のやりたい仕事をやりたいだけやれる環境を得る。

これらがゴールだと思います!


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