★医師臨床研修マッチング対策室

いわゆる有名病院の臨床研修管理センターの責任医師です。 マッチング採用にあたり、学生側…

★医師臨床研修マッチング対策室

いわゆる有名病院の臨床研修管理センターの責任医師です。 マッチング採用にあたり、学生側と病院側との目線にあまりにも乖離があるためnoteにしてみます。 医師としての本当の第一歩、医師臨床研修マッチング対策として学生研修医視点でなく 採用側の視点が参考になれば幸いです。

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病院見学の心得

見学に行く意味って? そもそも人気病院は普遍的な価値を備えていることが多いので見学に行っても行かなくても印象が大きく変わることは少ないと思います。 内容もだいたいウワサ通りで病院間で大差ありません。 どっちかといえば採用試験に当たっての「見学行ったよ実績」作りでしょうか。 むしろ見学に行くべき病院は、なぜかまずまず応募数のある200-300床規模のところです! 小〜中規模の病院は、上級医やスタッフと研修医の距離感が近く、うまくハマれば快適かつ成長感のある臨床研修が得られ

    • 4年生から病院見学に行くべき?!

      当院は絶えず見学生がやってきます。 病院・臨床けんしゅの説明を数百回と繰り返ししてきましたが 最近ではなんと医学部3年生で見学にくる方もいます。 就職活動として捉え、早めのアクションを意識しているのだと思いますが 正直に言えば、「まだ早い」と思います。 ポリクリ前で病院内の御作法も知らない中での見学もリスキーです。 外科系の場合、手術室に連れて行かれてOR Nsに小言を言われる可能性も高いです。。 指導医目線でも 医療者としての共通言語が通じない中で、下手すると医

      • コスパの良い研修病院の見分け方

        ブランド病院の衰退、、、 「勝ち続けること」は「勝つこと」よりも難しい。 一度ブランディングに成功すると なぜそうなり得たのか、研修医を取り巻く環境に変化はないのか などの定期メンテナンスが適当になってしまうようですね。 私自身が研修した病院も当時(もう10年以上前です)と比較すると 随分と落ちぶれてしまいました。。 強みであった部分に価値がなくなった。 または価値を得るために研修医が支払う代償が許容できなくなった。 たくさん患者をみて、たくさん上級医からフィードバ

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        • 心電図検定はマッチング選考に有効か?

          もう10年くらいマッチングの面接官をやっておりますが 最近目につくようになったのが、 「心電図検定1級!2級!」 「BLSインストラクター、ACLSプロバイダー」 などの民間資格を自動車運転免許と並べて書いている方々です。 特に心電図検定は最近流行っているようで特に増えたように感じます。 一部の学生では、マッチングの面接対策として少しでも履歴書に箔をつけるために、また国試勉強も兼ねて受検しているようですね。 結論から書きますが、面接試験の際に、これらの民間資格について

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          ハイポに生きるには覚悟が必要!

          週3日バイトして年収1500万くらい確保し 残りは海外旅行し続けたら最高に幸せじゃね!? 医師なら誰しも考えたことがあると思います。 ハイポは本当に最高なのか 人間ないものねだりなもので いざハイポの象徴たる不労所得を手にしてみると もう生活するために一切働かなくていいのにも関わらず 仕事を始めたくなるんですよね。 自分の身近にもボランティア活動をしている億万長者がいますw そこに賃金とか労働条件とかはあまり求めていないんですよ。 求めているのは「社会とのつながり」

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          スキルは金で買う時代である

          スキルは価値そのもの 本記事ではスキルとはtechnical skillのことを指しています。 一度自転車に乗れるようになったら、ずっと乗れるのと同様 一度身についたスキルは個人に属し、永続的で、他人に奪われることなく 金や価値を生み出し続けることができるものです。 一方、医療の世界では原則としてスキルはただで与えられることはありません。 金を払って、その対価として受け取るものです。 金を持たない研修医は、過去には、捧げた労働時間と等価交換し "スキル"を得てきたの

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          10年後を見据えた研修病院選び

          どうなる医師の未来?! 働き方改革の波が来てますね。 2024年4月から医療法等改正法の下で施行されます。 具体的な内容はリンクを参照してください。厚労省サイト↓ https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/000818136.pdf ざっくり分かりやすく言えば ・時間外労働時間制限 A水準960時間/年 ・連続勤務時間制限 28時間まで ・勤務間インターバル 9時間以上 ・代償休息(4時間以上時間外労働した場合は勤務扱いとなる)

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          人気病院の採用試験 採点シート!

          これについては病院を特定されたりすると著しく試験の公平性を欠くので 有料noteという形でアクセスに制限をもたせました。 病院側はどういった視点で学生を評価しているか 病院ごとに特色の違いはあれど、参考になると思います。 学力テストなど定量化しやすいものについてはそのままですので省略しました。 やはりフォーカスすべきは最も配点の高い個人面接ですね! 個人面接は限られた時間の中で 個人が個人を評価する、恣意的になりがちな試験です。 採用側としても、より客観性を持たせな

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          面接試験の攻略法!

          面接試験のお話をする前に・・・ 志望順位の高い病院は、受付開始から早めに願書提出を! 面接をする側の立場として、やはり受付順が面接順になることが多く 新鮮な気持ちで対応する前半の方が評価が高くなりがち。 逆に後半に滑り込みで願書を出す学生たちには一定の傾向があり、 イマイチな印象の集団となります。 その中で光るような武器(特殊な経歴やスキル)をお持ちの方は よりその輪郭を際立たせることができるため、敢えて最終受付を狙うのも 一つの有効な戦略と思われます。 面接官は古

          どんな学生が欲しい!?

          マッチングに採用基準はあるのか とてもよく聞かれます。 学生側のマーケティング戦略としては、ど直球の質問ですよね。 しかし世の中そんなに甘くないです。 マッチング登録に至るまで、病院としては1位登録してもらい 人気病院となることでブランディングを維持したいと考えていますので 目の前の学生の様子・雰囲気を見て 「君のような人に来てもらいたい」とか「君は合格だから大丈夫」とか 囁くかもしれません! ここは腹の探り合いのようになるかもしれませんし、誰にそれを聞くかにもよるか

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          研修病院選びの原則!

          みなさんはどうやって臨床研修先の病院を選んでいますか? 地域枠とかでなければ、おそらく実家のある県など地域をまず決めて、 ポータルサイトを利用し、ハイポーハイポなどの指標でスクリーニングし、 過去の見学者のクチコミなども参考にして見学する病院を5、6個まで絞り込み、見学の印象をもってマッチング順位を決める、というのが一般的でしょうか。 1、地域決定 2、スクリーニング 3、クチコミ、レビュー参照 4、病院見学 5、マッチング順位登録 部活の先輩などがいる場合はより生きた

          自己紹介とnoteの目的

          はじめまして! 私は某人気研修病院の臨床研修管理センターで責任者をしている医師です。 おかげさまで募集枠の10倍近い人数の医学生に採用試験エントリーしていただいています。 私はアラフォーなので、 「自らもマッチングを経験した、研修医採用の責任者」 という、医学生〜採用者のお互いの気持ちがよーくわかっているレアキャラになるかと思います。 マッチングの時期が迫り、毎日大勢の学生と話をしているうちに 学生目線と病院目線に大きく乖離があることに気づきました。 マッチングですか