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ラテン・アメリカ旅行記 - 第3回(旅程③ / Peru)

前回は、Venezuelaまで書きましたので、今回はその続きとして、Peruについて書きます。

トップの写真は、Machu Picchuです。なお、旅行記なのに自分が撮影した写真を全然貼ってないことに気づきましたが、プライベートな写真はInstagramで公開している一方、誰でも撮れるような普通の写真は、貼ってあるGoogle Mapのリンクからすぐにアクセスできると思うので、本連載では基本的に写真の貼付は割愛したいと思います。


Peru (12/25-30)

南米観光のクライマックスとも言われるMachu Picchuを擁するPeru。他国から来る場合、まず入り口になるのがLimaです。その上で、Cusco, Machu Picchuをセットで観光するというのが通常の流れかと思います。私も、まずは、Caracas, VenezuelaからLimaへ飛び、そこで1泊したあと、早速Cuscoに向かいました。

Lima (12/25-26)

このタイミングでは空港近くで一泊しただけで、そのままCuscoへ向かいましたが、Machu Picchu観光後またLimaに戻ってくることになります。さらに言うと、この旅の後半戦において、BoliviaからEcuadorへ飛ぶことになりますが、その際も、またLimaに立ち寄ることになります。Limaは、南米旅行の要となる都市です。

  • 移動:LATAM (Caracas to Lima) USD 365.65
    LATAMはPeruの航空会社ですが、南米中を飛んでいます。この旅ではLATAMを駆使することになります。Immigration等ではいい印象のないCarcasの空港でのチェックインですら手際がよかったし、全体的にいい航空会社だと思います。

  • 時差:GMT-5 (1時間後退)

  • 宿泊:Wyndham Costa Del Sol Lima Airport ★★★★ USD 136.05
    Limaの空港に付属するホテル。値段の割にはしょぼいですが、空港に非常に近いので便利です。この後、年が明けてからもう1回来ることになります。[1]

Cusco (12/26-27)

Peru最大の観光都市。Machu Picchuへ向かう玄関的な役割もありつつも、Cusco自体がインカの遺跡、カトリックの教会など見どころ盛りだくさん。南米共通ですが、教会は、美術館的な機能もあります。ただ、最大の問題は、Cuscoの標高は3,400メートルもあるということです。私は、高地で一定期間過ごしたという経験がこれまでなく、おそらく日本国内でも2,000メートル級の山に登ったことがある程度でした(恥ずかしながら、富士山も登ったことがない。)。なので、どの程度対策していくべきものか分かっていなかったのですが、この旅では高山病には幾度となく苦しめられることになります。その洗礼を浴びたのがこの最初のCusco滞在であり、その後、2回目のCusco、Boliviaと高山病に直面する機会があります。高山病の症状・対策については別途書こうと思います。

さて、26日の割と朝早くにCuscoに着くことに成功したので、そのままMachu Picchuまで向かってしまうことも考えられましたが、高山病対策の観点から、一日高地に慣れる日を作った方がいいように思ったため、翌日27日朝にMachu Picchuに向かうことにしました。しかし、今になって思うと、Machu Picchuの方が標高は低く過ごしやすいので、さっさとMachu Picchuまで移動した方が良かったように思います。高山病対策で最も有効なのは、「低いところへ行く」です。

  • 移動:LATAM (Lima to Cusco) USD 229.99

  • 時差:GMT-5 (不変)

  • 宿泊:Rumi Wasi ★★★★★ USD 81.60
    Rumi Wasiはケチュア語(アンデス山脈の現地語)で「岩の家」とのこと。まさにその名に相応しく、岩の中で寝る感じの部屋でした。ちょっと夜は冷えるのですが、ホテルの人が湯たんぽを持ってきてくれます。高山病で死にそうになっていたこともあり、こういう細かい気遣いが非常にありがたいホテルでした。Machu Picchuから帰ってきた後も同じホテルに泊まるのですが、翌朝のフライトが早くて朝食の時間より早く出発する必要があったため、朝食の代わりに予め弁当を作ってくれました。また、オーナーが、空港から宿までのタクシーの手配などについて、WhatsAppでこまめにメッセージを送ってくれるのも良かったです。

  • 食事:Rucula Peruvian Restaurant ★★★★★
    ランチで行きました。伝統的なペルー料理が食べられる。サービスもよし。

  • 観光:Cuzco Main Square ★★★★
    クスコのメイン広場。いい雰囲気。とにかく観光客が多いです。

  • 観光:Cusco Cathedral ★★★★
    教会。装飾など素晴らしいのですが、ガイドがいないとよくわからないですね。ガイドは街中で声をかけてくるので探すのに困ることはないのですが、この日は高山病で人と話すような気分に全くなれなかったので、一人でちんたら回りました。

  • 観光:Qorikancha ★★★★★
    インカの遺跡と、その後のスペイン占領時代の教会が併存する興味深い空間。ここもガイドいた方がいいと思います。入場料かかります。現金のみでした。 

  • 観光:Twelve Angled Stone ★★★
    割と有名な12角形の岩。まあ、ただの岩。

  • 観光:Inka Museum ★★★
    学生だと10ソルでOK。貧相な造りだし、まあ行かなくてもいいかな。

  • 観光:Church of the Society of Jesus ★★★
    教会。高山病がひどくて特に覚えていない。

  • 観光:Saqsaywaman ★★★★★
    Cuscoの裏山的な場所にあるインカの遺跡。間違いなく行った方がいい。ただ、山の上にあるので、歩いて行くのは高山病もあり非常にきつかったです。バスなど移動手段を予め検討しておいた方が良いでしょう。

  • 観光:Mirador de Plaza Sán Cristobal ★★★★
    Saqsaywamanがある山の中腹に位置するので、くだりながら寄っていくといいと思います。Cuscoの美しい街並みが一望できます。

まとめ

Cuscoは非常にいい街だと思うのですが、何度も書いたとおり、高山病の対策が必須だと思います。また、ガイドもつけた方がいいです。今回ガイドをつけられずにやや消化不良感が残ったので、またいつか来たいと思っています。

Machu Picchu (12/27-28)

Cusco市内を高山病で苦しみながらもなんとか観光して、宿に戻って一泊。朝起きても高山病の辛さ(主に頭痛)はまだ残っていましたが、今度はMachu Picchuが待っているので、そちらへ向かうことに。Machu Picchuは南米観光のハイライト。いわゆるSeven Wonderの一つにも挙げられています。[2]

Machu Picchuへの行き方としては、CuscoからOllantaytamboまでバスで行き(2時間)、そこから電車に乗ってAguas Calientesまで行きます(1時間40分)。ここがMachu Picchuの麓にある街なので、そこで準備を整えて(入場券の獲得など。この辺の手続きは別途書きます。)、1泊し、翌日早朝、Machu Picchuへ突撃することになります。Machu Picchu自体はそんなに広くないので、いわゆるMachu Picchuだけ見るのであれば(他方で、Aguas Calientesを拠点として、Sacred Valleyなど他の観光スポットに行くことも考えられます。)、その日のうちにCuscoまで戻ってくることができます。

  • ツアー:Encuentros Peru Adventure ★★★ USD 350
    Cusco発のツアーです。Machu Picchu関連の費用は以下のとおりほぼ全部カバーされています。ツアーの感想としては、基本最低限のことはやってくれたし、英語が通じたのでそれはよかったのですが、当日券(正確には前日券)の入手に関する説明など事前の説明が足りなかったように思います。この辺は別途書こうと思います。ツアー参加者は、私以外に、ドイツ人夫妻、アメリカ人2組でした。これにガイドを加えた6人でMachu Picchuに向かうことになります。前日夜にみんなでディナーを囲みながら打ち合わせをしました。

ツアーに含まれるもの
・Machu Picchuでのガイド
・Cusco - Ollantaytambo バス(往復)
・Aguas Calientes - Machu Picchu バス
(※)このバスだけ費用別途(片道USD 12)だった気がします。[3]
・Aguas Calientesでの1泊
・Machu Picchu 入場料(Sol 200 = USD 54.33)

 
  • 時差:GMT-5 (不変)

  • 宿泊:Cusi Qoylloer Hostal ★★ 
    上記のツアーに含まれている宿。狭いし、ボロいし、お願いしてもタオルをなかなか持ってこないし、どうしようもないホステル。唯一、立地だけはいいが、Aguas Calientesは狭いので別にどこに泊まっても立地条件は変わらない気もします。

12/27

CuscoからMachu Picchuへの移動日です。Aguas Calientesでは翌日のMachu Picchuアタックに向けて準備していくことになりますが、この辺の手続きは別途書こうと思います。

Machu Picchuの標高は、2,430メートルとCuscoと比べると約1,000メートルも低くなります。それに伴い、私の高山病も、Aguas Calientesに着いて少し経つ頃には、だいぶ治りました。

  • 観光:MachuQolqa Viewpoint ★★★★★
    CuscoからOllantaytamboへ向かう途中で立ち寄りました。アンデスの山並みがやばいくらいの絶景。ここスイスだっけ?って思わされます。

  • 食事:Full House Peruvian cuisine &craft beer ★★★★★
    Aguas Calientesでランチ。ピザがうまい。

12/28

いよいよMachu Picchuに突撃します。朝5時くらいにAguas Calientesを出て、昼過ぎくらいには戻ってきたという感じでした。

  • 観光:Machu Picchu ★★★★
    もちろん悪くはない。が言われているほどでもないような気もする。ガイドがついていたので解説は聞いていたのだが、結局石なので、あまり感慨はない。なお、Machu Picchu観光はいくつかコースがあるようですが、私は「Montana Machipicchu + Circuito 3」というコースでした。このコースで遺跡は一通り見れたと思います。

かっこいい
  • 観光:Machu Picchu Peak ★★★★
    裏山。片道1.5時間くらいで登れました。ただ、Machu Picchuはだいぶ遠くに見える形になります。[4] この山登りの方が、遺跡本体より良かったかもしれません。それなりに苦労して辿り着かないと感動しないのか?あとツアー参加者5人(ガイドはついてこない)で登ったので、なんか達成感があった。

遥かなるMachu Picchu
  • 食事:Chullos Restaurant & Craft Beer 。★★★★★
    下山後、ツアー参加者5人でMachu Picchuの総括について話しつつ、ランチしました。ここは現地の音楽も聞けて最高です。

まとめ

Machu Picchuは有名なところなので一度は来てみるといいと思います。遺跡もさることながら自然が美しいので、何日かAguas Calientesに滞在する想定で遺跡以外のハイキングコースも行ってみるのがいいような気がしました。

Cusco (12/28-29)

Machu Picchuツアーを終え、往路と同様、電車+バスの組み合わせでCuscoまで戻ります。戻った頃にはもう夜なので、いいマッサージ屋でもないかな・・・と街中をぶらぶらしつつ、途中からまた高山病の兆候が出てきたので、大人しくホテルで寝ることにしました。

  • 宿泊:Rumi Wasi ★★★★★ USD 110.49
    最初に来た時と同じ宿です。変わらぬホスピタリティに感謝。

  • 時差:GMT-5 (不変)

  • 食事:KUSHKA Restaurant  ★★★★★
    Machu Picchuから戻った後にディナー。ペルー料理です。うまいです。

Lima (12/29-30)

Cuscoに来たときと同様、朝早めの便でLimaへ戻ります。[5] 午前中にLimaのホテルのチェックインまで済ませられたので、その後は、ぶらぶら市内観光しました。Limaは広いのですが、拠点をOld City(歴史的な遺跡が多く観光には便利)にするか、あるいはMira Flores(商業的に栄えている)にするか、悩みました。最初Old Cityのホテルを予約していたのですが、後述のとおり、現地友人と会食する予定が入ったところ、その場所がMira Floresだったこともあり、直前にMira Floresに変えました。実際に過ごした感想としては、Old Cityへの移動は思ったより時間がかかったものの、Mira Floresを拠点にすることでいいと思います。

  • 移動:LATAM (Cusco to Lima) USD 133.7

  • 時差:GMT-5 (不変)

  • 宿泊:Aloft Lima Miraflores ★★★★
    Marriott Bonvoyのポイントで宿泊。元々、Old CityのSheratonを予約していましたが、上記のとおり変更しました。

12/29

自転車のライドシェア(City Bike Lima)を使えることがわかったので、これに乗ってLima市内を散策。ただ、どこでもドロップできるわけではなくて、指定の駐輪場に止める必要があります。この駐輪場の数が少なくてちょっと不便でした。[6]

  • 観光:Huaca Pucllana Site Museum ★★★
    インカ以前の文明の遺跡。意外なことに、Lima市内の中心部にあるので、行ってみました。ただ、考古学が好きならいいですが、基本面白くはないです。その場で組成されるガイドツアーに参加するのが必須です。個人では回れません。

  • 観光:Lima Main Square ★★★
    Limaのメイン広場。年末だったこともあって賑やかでし9た。悪くはないですが、まあ普通の広場です。

  • 食事:Pizza Palace Plaza Mayor ★★★★
    Limaのメイン広場の脇にあるピザ屋。地元の人で混んでいます。メニューは非常にシンプルで単一のピザがあるだけでサイズを選ぶのみ。支払いは現金のみ。うまいんですが量が多すぎて飽きます。一番小さいサイズを注文すべき。

  • 観光?:Baños Turcos MiSauna ★★★★
    この旅2回目のサウナ。割とちゃんとしたスチームサウナあり。80度くらい。水風呂もまあまあ広いが、20度程度。休憩場所が広くていい。Mexico Cityの怪しげなサウナ(本連載第1回参照)と比べるとだいぶいい。まさかLimaでここまで整うとは。

12/30

米国LL.M.の奨学金関係で知り合った現地友人(ペルーの弁護士、私と同様、米国LL.M.に留学中)とランチの予定を入れていたので、それまでの時間を利用して、自転車で海岸まで行ってみます。ランチの後は、前日時間がなくて行けなかったOld Cityの協会群を見に行きます。

  • 観光:Santuario Virgen del Morro Solar de Chorrillos ★★★★
    ただのマリア像だが、Limaの海岸の端っこにあって、そこに行くまでが結構楽しい。そこそこ時間かかりましたが(1時間くらい?)、Mira FloresからCity Bikeに乗って行きました。天気が悪かったのが残念ですが、Limaの海岸線を眺めることができました。

  • 食事:Insumo Rooftop ★★★★★
    友人とのランチ。友人が探してくれました。セビーチェがうまい。ホテルのルーフトップにあるため、オーシャンビューも素晴らしい。幸運なことにちょうど昼くらいから晴れたので、それもよかった。

クソうまい
  • 観光:Catacumbas del Convento de San Francisco ★★★★★
    教会ですが、地下墓地に潜ったりもできるので楽しいです。その場で組成されるガイドツアーに参加する必要があり、10-15分程度待ちました。Limaの歴史がよく分かるスポットです。内部は撮影禁止。なお、窓口でクレカ使えないと言われたので、一度教会から出て現金を調達してきたのですが、実際にはカード使えたようです。よくわかっていないスタッフに誤導されないように注意。

まとめ

Limaはとても近代的な都市でした。公共インフラがやや貧弱なように見えたのが残念でしたが、ビーチもあるし、いつの日か暮らしてみたいと思わされました。

次回

今回はPeruをカバーしました。Brazilも合わせて書こうかなと思っていましたが、Peruだけでそれなりのボリュームになったので、一旦ここで公開します。次回はBrazilについて書きます。


[1] なお、12/24にCaracasの友人の実家に宿泊してから、12/30のRio de Janeiro行きの機内泊(後述)まで毎日宿が変わっていたので、地味に疲れました。基本的には、同じところで3泊くらいするのが理想なのでしょう。もっとも、この6日間で疲れることは事前に予想されていたので、次回書くとおり、Rioでは割とリラックスする計画にしてあります。

[2] 正確には"New" Seven Wonders of the Worldです。7つとは、(1) Great Wall of China、(2) Chichén Itzá、(3) Petra (2018年クリア)、(4) Machu Picchu (今回の旅でクリア)、(5) Christ the Redeemer (今回の旅でクリア)、(6) Colosseum (2017年にクリア)、(7) Taj Mahal (2015年にクリア)。こういうのがあるとコンプリートしたくなるのですが、まだクリアしていないのは、2つですね。Chichén Itzá (Mexicoのピラミッド)は米国にいる間に行くのが良さそう。Great Wall of China (万里の長城)は、日本から行くのが近いですね。

[3] Aguas Calientes - Machu Picchu間を歩くこともできると思いますが、上りはもちろんのこと、下についても多分2時間くらいかかるんじゃないかな?という気がするので、お勧めしません。

[4] よくMachu Picchuの遺跡を背景にした写真を見ますが、これはまた別の裏山から撮影しているのだと思います。

[5] 朝早めの便にしているのは理由があって、Cuscoの空港の運行状況は風に大きく影響されるところ、朝であれば比較的影響されにくいためです。Lonely Planetに書いてありました。これだけネットで情報が溢れている時代ですので、基本、Lonely Planetは特に役に立たなかったですが、この情報だけ有用でした。情報収集関係は、別途書こうと思います。

[6] ただ、トラブルがあったときも親切に対応してくれたので、いいサービスだと思います。トラブル関係は、別途書こうと思います。


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