私が学んだ〇〇

これまでランニングシューズの接客販売をしてきましたが、多くの店員がランナーの動きを見ずに静止した足のみを観て対応しています。もちろん動的な足の見立てが出来れば、参照する情報が格段に増え、より精度の高い提案が出来るのは明白です。ですが、問題は動的な足の評価基準が明確に定まっていないことにあります。

そこでまずシューズから離れ、動きそのものについて考えてみることにしました。なぜならランニングシューズを履かなくても裸足で走ることは可能だからです。ランニングフォームのクセに注目することが、遠回りではあるがシューズ選びの指針に関わるのではないか、と考えたからです。

ある日、ネットで気になるHPを見つけました。それは独自のメソッドでランナーのフォームを調整する治療院のHPでした。詳しくは省きますが、自分自身ランナーということもあったので、治療院で背術を受け、メソッドを教わり、その手法を論理的に分解することが出来るようになりました。教わったことを端的に言語化すると、① 走る行為は片足立ちの連続であり、怪我をするランナーはバランス良く片脚で立てていない。② 走る行為は①を繰り返し反復する行為であるが、連続する動きの中で「片足立ち=着地」を意識しすぎると、ブレーキが生まれ左右差が発生する。つまり、①(局所)と②(全体)の調和が重要だと気付けました。

メソッドを獲得→言語化できるようになったことで、「個々のランナーのクセを発見(フォームチェック)→言語化(接客&コミュニケーション)→必要な要素をシューズで補う」という流れが出来、お客さまに対して、論理的にも体感的にもお伝えできるようになりました。また、限られた時間で一連の流れがなぜ重要なのかをお客さまに知って頂くためには「接客と学習」という、ある意味矛盾したコミュニケーションを並行して行うケースが多々あります。そこで、身ぶりと言葉を併せたコミュニケーションの技術を組み上げていきました。それは、いわば「ランナーのUI」(身体のCUIへのGemを導入〈= 身体に纏わる言語の再パッケージング)と「目の前の人間のUXへの理解」(重量下における各々の骨格を基盤とした再現性と発展性を指向する固有の体験価値への、想像力)を獲得した訳ですーーー

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