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【2つ目/9つの嘘】最高の計画があれば勝てるなんて真っ赤な嘘🔥

このマガジンは
データ分析の鬼才と巨大企業の住人による労働世界の虚構と真実を書いた本。
仕事に関する9つの嘘 ~NINE LIES ABOUT WORK~

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という書籍を読んだ上で、株式会社フリープラスを経営した経験から、この9つの嘘と照らし合わせて、1つ1つの嘘の概要と当時現場でどのようなことが起きていたかをシェアし、読者が経営や仕事で今日から使える何かを無料で持ち帰ることができる太っ腹な記事です。

[前回のまでの記事]
【1つ目_1/9つの嘘】社長は映画の中の人理論
【1つ目_2/9つの嘘】米だけじゃダメ理論

ウソ#1.「どの会社」で働くかが大事
ウソ#2.「最高の計画」があれば勝てる(本日はここ)
ウソ#3.最高の企業は「目標」を連鎖させる
ウソ#4.最高の人材は「オールラウンダー」である
ウソ#5.人は「フィードバック」を求めている
ウソ#6.人は「他人」を正しく評価できる
ウソ#7.人にはポテンシャルがある
ウソ#8.ワークライフバランスが何よりも大事だ
ウソ#9.「リーダーシップ」というものがある

ウソ#2:最高の計画があれば勝てる

計画は立てた瞬間「完璧」に思える。
毎年9月になると、11月の取締役会に先立って上級幹部研修が開かれる。
そこでは、山のような分析, 協議, 対案 を経たのちに、煙突からもくもくと白い煙があがって「戦略計画」ができあがる。上級幹部らはこれらを取締役会に提出し、承認を得てから直属の部下と共有する。
そしてその計画は多くの計画に分割され、最後には組織の末端のチーム単位に分割される。

なぜこんなことが行われるかと言うと、計画策定には甘美な響きがあり計画こそ重要だと信じられているからだ。
大規模計画から最小単位の計画まで策定されることが毎年のサイクルだと同じように、現実が計画通り進まないことに気づくのも毎度のことである。

紙の上では、魅力的で秩序正しく完璧に見える計画だが、現実は絶対にこうならないと言う予感があり、案の定別の計画会議が開かれて、元の計画を考え直さなくてはならず、元の計画を考え直して承認され実行される段階になったら、すでに現場はまた別の状況に変化をしており別の問題に直面している。また計画を考え直すことになる。

上級幹部が決めたことだから仕方がないと言われ、毎月毎月同じことをやらされ続けたらどうだろう?(現場は変化を続けている)

事前に策定した計画に部下を縛り付けるのは、彼らの行動を制限するだけでなく、あなた自身がいかに現実からズレているかをさらけ出すようなものだ。

計画は全く無用だというわけではない。現実世界で入手可能な全情報を考え抜く場を設け、それをもとになんらかの秩序や理解を組み立てることには、価値がある。

米軍が育てたのは「情報を開示する指揮官」

アルカイダに負け続けた米軍を勝つ組織に生まれ変わらせた、マクリスタル米軍司令官は何をしたのか?

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「従来の方式では、部下が情報を提供し、それをもとに指揮官が全体に指令を出していた。我々はそれを逆転させた。指揮官に現場に情報を提供させることによって、部下が背景情報と状況を理解し、連携を図り、主体的に判断を下せるようにしたのだ」

1日を台無しにしようとするには、会議でつぶすのが1番である。
ほとんどの人にとっては、実のある仕事ができたはずの時間に、自分の課題に関係のないプレゼンテーションなどを聞かされる。

ただ、実はマクリスタルも頻繁に会議をやっていた。1日2時間、週6日、2,000人で開催される会議だった。これが目覚ましい成果をあげた。

通常とは、何が違ったのか?

情報を知りたい人、共有したい人は誰でも参加ができた会議だった。
共有すべき適切な情報を持つ者が、1分間の簡潔な報告を行い、Q&Aを行った。
目標はあるが、目標達成のプロセスに関しては現場に決定権を委ね、決定をするために必要な情報を、必要だと思う人に共有をした。その情報を収集し、共有するシステムを作り上げた。 

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ここからは、須田の考察。

ビジネスプランコンテストで、大した事業を生まれない。

そもそも計画なんてクソくらえと言う立場で20歳から突き進んできたので、"最高の計画があれば勝てる"なんて思ってなかったです。

ということで、本章は「確かに嘘だったー」と言うことではなく、"まぁそうよね"と思いつつ読み進めてました。
ちなみに事業計画ではなく、会社自体の運営手法や、事業の業務遂行の仕組みについては、とても重要視しております。

また計画が悪い訳ではなく、計画も作ることもありますが、計画以上に重要なのは、どこの山を登りたいか?という意志であり、その山を登ると決めた場合のプロセスが計画だとしたら、計画に変更があったり使い物にならなくなったりするかもしれないが、
どうにかして頂上にたどり着く方法を実行し続ける(その時の計画になかったとしても)ことを重要視してました。

完璧だと思う計画のプランB, C, D と事前に作り上げることは可能だけど、計画があれば成功すると言う認識だといずれ計画案は枯渇してしまいそう。

必ずその山の頂上に登ると言う意志があれば、プロセスは何千通りと生まれてきそうな気がします。
そのため、特にプロセスにおける未来が不確実であればあるほど、大枠の計画を作ってしまえば、まずは今日から行動してみることが、新たなプロセスを発見できると思っていました。
すでにプロセスがわかっていること。例えば機械の組み立てや、ホテルの開業準備などは、明確で正確だと思われる計画があった方がいいと思う。(これらはどちらかと言うとオペレーションに近い)

そのためよくビジネスプランコンテンテストの関して意見を求められた場合は、私は「優秀しても、それが事業化して拡大する訳ではない(ほぼ見たことない)」と言う話をするのですが、ビジネスプランコンテストはその名の通り、計画を評価することが目的なため、計画を練ることに主眼が置かれます。それが悪い訳ではないのですが、

そもそも その事業を行おうとしている、あなたの意志 はなんなのか?

がなければ、そのプランが失敗に終わると、そのプロジェクトの多くは消滅してしまいます。

新婚生活をどうしていくのか?というプランをみんなで練ってるけど、
そもそもその結婚に愛はない。みたいな。
(え、愛のない結婚も増えてきてるって?それは別件でどうぞ)

自分の意思決定の時期が2年遅いことを実感し、愕然。

現場から情報を集めて、最終的に自分が決めると言う意思決定プロセスを採用していた時に、その意思決定における成果がで始めた頃に、自分の意思決定がタイミングとして遅れていることに気がつきました。ショック。


https://tebanasu-lab.com/column/6374/(詳細はこちら)

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そのため、経営に関する情報は経営陣や幹部層で独占するのではなく、そもそも特に自社のメンバーに見られても問題なくない?と思い、それを全部公開し、現場で決めてもらった方がスピードが格段に上がるのではないか?と気づき始めたことも、ティール組織に移行を決めたキッカケのひとつでした。

FREEPLUS、ティール組織導入物語(2019/06 ~)

ということで、計画は作ったは作ったでOKだけど、朝令朝改万歳、計画に囚われることなく目的を達成するためには、何が1番効果的か?でプロセスを変更し、邁進しましょう。
では、また。


人生はいつだって最高です。
須田 健太郎

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