『先生という仕事をする上で大事なこと』

子どもに何かしてほしいことがあるとき「○○しなさい」というと子どもは逆にそれをしなくなります。

その理由は、人間には自律性の欲求といって『自分のことは自分で決めたい』という気持ちがありますので「○○しなさい」と言われると『自分のことを自分以外に決められようとしている』と感じ、反発するからです。

では、どうすれば良いのか?

教育心理学においては、
「子どもにしてほしいことを、自分が楽しそうにする」
というのが良いとされています。

例えば、子どもに勉強してほしかったら、養育者などの周りの大人が楽しそうに勉強してみせると、子どもは『なにそれ楽しそう』と勉強を始めます。

ここでちょっと身内の話になりますが、私の父は子どもの頃から勉強が大好きで、今でも年がら年中、仕事に関係することもしないことも、勉強してます。その結果、国立大医学部を卒業して医師免許をとったあと大学院に行き、医学博士を取り、臨床に移ってからは専門医の資格をとり…と息子の私からみても『よく勉強するなぁ…』と思うような人生を歩んでいます。

それで、上記の教育心理学の知識を習ったときに『父さんが子どもの頃に、父さんの前で楽しそうに勉強していた人がいたのかな?』と思い、訊いてみたところ、

「父さんが小さいころ、家におむつ婆さんという人がいてね。この人は貧しくて小学校を途中までしか行けなかったそうで、『勉強がしたいから教科書貸して』と小学生の時の父さんから国語の教科書を借りて、とても楽しそうに音読をしていたよ」

と思い出を語ってくれました。

父の勉強好きの理由が、このおむつ婆さんの行動だとすると、子どものお手本や先生になるときに大切なのは、高いレベルの学力やスキルよりも、『教えたいことを本心から自分が楽しむこと』なんじゃないかなぁと思えてきます。

私も一応先生なので、もっと楽しむことにします(*^_^*)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?