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「いい会社」と「働きたい会社」は別物

『ベンチャーの経営陣は優秀であるのが当たり前だが、他も優秀か?』

これは転職の思考法に出てくる一文なんですが、最初に読んだときハッとしました。

そうか、ベンチャーは大企業と比べて特に経営陣に注目が集まって、『経営陣の力量=会社の力量』というイメージが強いけど、ベンチャーの経営陣が優秀なのは当たり前だよな、、、その会社の力量を見極めるときに大事なのは他のメンバーだよな、、、と。

ベンチャーの経営陣は、元々どこかで会社員をしていたけど、その組織の枠組に収まりきらなくなって飛び出したエネルギッシュな人たちです。

そもそも、会社員という枠に一瞬でも収まらなかった人もいるかもしれません。

それで自分たちで事業を立ち上げて、冒頭で引用した『転職の思考法』の文脈で言うなら、そこから新たに人を雇える状態まできているのだから、そんな彼ら彼女らが優秀なのは当たり前です。

となると、ぼくたちがその会社の力量を見極めるのに大事なのは、経営陣ではなくそれ以外のメンバーということになります。

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それでじゃあ、どうやってそれ以外のメンバーが優秀かどうかを見極めるのかという話なんですが、正直それは最終的には判断する人それぞれのものさしの問題になるので、特にここで書けることはありません。

ただ、ひとつ参考になるのは、その会社の『ビジネスモデル』です。

もう少し具体的に言うと、『その会社のビジネスモデルが、経営陣以外のメンバーも優秀である必要性は高いかどうか』ということになります。

本書中の例としては、架空の人材派遣会社が挙げられていました。

そこは労働集約型のビジネスモデルだから、人が増えればそれだけ売上も伸びるし、逆に人が減ればそれだけ売上も下がると。

本書中ではそのような会社について、このように記述されていました。

どんな人材でも入れれば売上が伸びるのだから、むしろビジネスモデルとしては優れている。
したがって、経営者は天才だ。
だが、その下にいる人々は使い捨てでいい。
つまり、人を育てる必要なんてないんだよ。

一昨日のnoteでぼくは、『組織とはそもそも誰かにしかできない属人性の高い仕事を、誰にでもできるような仕組みに落とし込んでいくものです』ということを書きました。

これを踏まえたうえで、上の引用箇所について言及すると、結局『どんな人材でも売上が伸びる』状態というのは、ある一定程度の『仕組み化』は完了している段階だということです。

そこで、仕事のスキルという面で見たときには『仕組み化された業務を遂行すること』以外にも、世の中には『自分にしかできない属人性の高い仕事を生み出すこと』であったり『属人性の高い仕事を、時間をかければある程度誰でにもできるように仕組み化していくこと』など、いろんな種類があります。

なのでもし自分が入りたい会社を選ぶときには、その会社のビジネスモデルやフェーズと、自分が身につけたいスキル、得意なスキルなどとのすり合わせが必要です。

・・・

結局、きょうは何が言いたかったっていうと、まずその会社(特にベンチャー)の力量を見極めるときには、経営陣だけではなく他のメンバーにも注目することが大事です。

そして、その会社が『(商業的に)いい会社か』ということと『自分にとって働くべき会社』かということは、全くの別物と言えます。

『いい会社』だからといって、そこが『自分にとって働くべき会社』だという保証はどこにもないのです。

そこの軸を分けたうえで会社を見ていくと、少し見え方が変わってくるかもしれません。

転職を考えている方や、いま就活している方、そしてそのどちらでもない人にとって、このnoteがなんらかの参考になればうれしいです!


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