ACT(アクト)療法についてそして実践してみて

今回のテーマ
act療法とそれを実践してみてどうだったかの話になります。最初はうまくいかず こんなの意味あるか? とおもった、こともしばしばしかし、それを乗り越えれば、行動力は上がるはず。ただ決して良い気持ちになるというものではなく、よりよい価値ある行動をとれるようにするという技法なので注意してください。

そもそもACT療法とはなんぞ

ACT(アクト)とは、Acceptance and Commitment Therapy(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)の略称で、認知行動療法の中の1つの心理療法です。元々は心理療法やカウンセリングにおいてメンタルヘルスの問題に対し用いられていましたが、近年ではACTトレーニングとして健康な人々への教育などでの活用も盛んになっています。

カウンセリングだけでなく、自分自身でACTを学ぶことができる書籍も多数販売されており、学びやすいものとなっています。ただそれゆえ、勘違いが発生することも否めませんが・・・・

ACTでは、心理的柔軟性と呼ばれる行動的側面を増やしていき、自分の行動を妨げる思考や感情にとらわれることなく、充実した生活を送ることを実現することを目標としています。
具体的には、セラピストとの会話や、自身の日常での実践を通じて、「いま、この瞬間」自分の中にある思考や感情を受け容れながら(アクセプタンス)、自分自身が大切にしたい価値に向かって行動パターンを作り上げる(コミットメント)ことを目指します。ビジネスの世界でも有名な「マインドフルネス」の方法も使いながら、行動変容を促す手法として注目されています。

心理的柔軟性とは、勝手に湧き上がる自分の思考や感情にとらわれることなく自分自身が大切にしたい考えをより採用し、いきいきとした生活を送るための行動的側面のことです。

専門用語になりますが、アクセプタンス、脱フュージョン、「今、この瞬間」への柔軟な注意、文脈としての自己、価値、コミットされた行為、と呼ばれる6つのコアプロセスから構成される行動のパターンがあります。

・アクセプタンス:自分の思考や感情をあるがままに観察しようとする
・脱フュージョン:自分の思考の内容と距離をとり、思考とアクションの自動的な結びつきを弱める
・「今、この瞬間」への柔軟な注意:過去を思い出してつらくなったり、将来の心配を延々としてしまったりせずに、現在の瞬間に注意を向ける
・文脈としての自己:自分は○○である、といった思い込みや執着を弱め、自分の中に生じる思考や感情そのものと、それを感じている自分の違いについて区別できるようにする
・価値:望む人生の方向を意識し言語化する
・コミットされた行為:望む人生の方向に向かうための目標を設定し、アクションを実行する

アドバンテッジジャーナルより引用

ここで注意してほしいことは感情や思考を受け入れることです。
思考や感情を消し去ることを目標としないことです。感情や思考が行動の妨げになっていると考えて消し去ることは誤りです。
人間にはネガティブな感情があるのは当たり前です。無理に消そうとして、消すことができなければ、「こんなに頑張っているのに・・・」 といった無力感にさいなまれます。
僕自身ネガティブな感情を消して行動に集中するんだと短絡的に考えてしまったために、うまくいきませんでした。その後とよりくわしくインターネットや書籍で調べるうちに自分がまちがっていることを理解し軌道修正をした過去があります。みなさんは気を付けてください。

やり方(僕はこうやっている)
まず思考、感情は言葉とイメージが混ざり合ってできたものと認識する。
思考や感情は雄弁なストーリーテーラーで、こちらを物語の世界に引き込もうとすることに気付く。

頭の中の今ある感情、思考を認め、観察し、そうした考えから頭の中で距離を取るようする。
感情や思考を横に置いておくというイメージを持って僕はやっています。

そして目の前のこと、今、ここに注意をむけます。

そして自分の大切にしたい価値、行動指針は何だったかを頭の中で言語化し、それに沿って行動するということです。

例 私はいつだって積極的に行動する など

よくわからないのであれば、
他人の価値判断や意見から自由になれたら、今とどのように違うことをするか?
もうすぐ命が尽きるとしたらなくなる前に
なにを成し遂げたいか
などを考えると自分にとっての価値を見つけやすいかもしれません。
特別すごいものを用意する必要はありません。ありきたりでも全然オッケー


最初は難しいと思います。まずほとんどの人は思考や感情は自分自身であると考えて、混ざり合っています。距離を取るのが難しいので折に触れて自分の思考や感情に気付くことから始める必要があると思います。あくまで物語であると気が付けば距離がとりやすくなります。ぜひ継続して訓練していただき、身に着けてほしいと思います。

まとめ

いやなことがあったりすると、その時生まれる「痛み」を拒絶したり追い払ったりしようとします。そこで、むしろ「受け入れ」、そして実際に行動していくことによって、事態はよくなっていきます。

参考になれば幸いです。


参考にしたもの

・【認知行動療法】失敗から立ち直る際に使う「ACT」とは?

・ACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)

・アクセプタンス&コミットメント・セラピーのこれから

書籍:幸福になりたいのなら幸福になろうとしてはいけない

書籍:自信がなくても行動すれば自信はあとからついてくる

書籍:ACT 不安・ストレスとうまくやる メンタルエクササイズ

書籍:よくわかるACT 上・下



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