もしも「地雷クライアント」と遭遇した場合

ナレーターとして開業するなら、やはり営業先として一番取っつきやすいのはクラウドワークスではないでしょうか。

私は初期の頃から今の今までずっとクラウドワークスで仕事を取っていますし、中には月40万円の取引に繋がったクライアントもいます。

もしもあなたが駆け出しのナレーターで、私のような極度のインドア派のフリーランスなら、恐らくクラウドワークスは避けて通れない道になるでしょう。

さて、あなたならきっと「地雷クライアント」という概念を聞いたことがあると思います。

いわゆる「地雷クライアント」の特徴は様々ありますが、最大の共通点は「仕事がしづらい」ということです。

よって、この界隈のTwitterやブログやnoteでは、「地雷クライアントの特徴5選」「地雷クライアントに捕まらない方法」といった情報が沢山流れてきます。

しかしながら、このnoteでお話しすることは、それら「地雷クライアント」を敵視する情報群に対する逆説です。

結論を言ってしまえば、「いい仕事は地雷クライアントが運んで来てくれる」のです。


大きな取引をしたクライアントの大半が、第一印象は悪かった

これはあくまで私個人の経験則ですが、これまで取引をしたクライアント全員を、私の口座に振り込まれた報酬の総額が高い順に並べた場合、上位のクライアントには、「そういえば第一印象は悪かったな」という方が集中しています。

※クライアントの名誉の為(そして私の平穏なナレーター生活の為)に断っておきますが、第一印象が悪かったというのは、「嫌いだった」とか「不快だった」という意味ではありません。「地雷クライアントの特徴があった」という意味です。

また、逆に第一印象がバッチリで、物腰が丁寧でハキハキと喋り、仕事に対する明確で壮大なビジョンがあったクライアントは、大抵数千円の取引で終わっています。

したがって、私は個人的に「地雷に見えるクライアントこそダイヤの原石かもしれない」と信じています。

これは仮説に過ぎませんが、コミュニケーションがあまり得意でないクライアントは、チャットのやり取りが塩対応だったり、ナレーターから質問や確認の連絡が来ていても、返信をすっかり忘れて黙々と仕事を進めていたりして、「重要な仕事をしているにも関わらず、ナレーターからは地雷と思われて逃げられてしまう」ということが往々にして起こるのかもしれません。

反対に、コミュニケーションが上手なクライアントの中には、「仕事の経験が浅いのを言葉でカバーしている」というようなケースもあるのかもしれません。

私の経験では、少なくともそのように捉えても矛盾のないクライアントが、クラウドワークスではよく見られました。

ですので、「この人地雷っぽいな……」と感じた時は、撤退したり喧嘩を売ったりする前に、クライアントが密かに抱えているかもしれない問題を慎重に察知して(あるいはストレートに聞いてみて)、こちら側で解決を試みてみてください。

そうすることで、あなたは大いに重宝されることになるでしょう。

クライアントが地雷なんじゃなくて、自分が地雷扱いされてるだけだった

もっと単純な事例についてお話ししましょう。

フリーランス界隈であるあるなのが、「クライアントが地雷なんじゃなくて、自分が地雷扱いされているだけだった」というパターンです。

クライアントは例外なく人間です。
一個人であれ大企業のマーケティング部門であれ、なんとか庁なんたら課の国家公務員であれ、人間でないクライアントは1人として存在しません。

人間である以上、あなたに対して好き嫌いも感じますし、時にはあなたを警戒することもあります。

もしもあなたが何らかの弾みで警戒されてしまったり、「嫌いだな」と思われてしまった場合、クライアントはあからさまな塩対応をするようになったり、「さっさと消えてくれ」と言わんばかりに、ストレスフルな仕事ばかりをブン投げてくるようになるかもしれません。

逆の立場で想像するとわかりやすいと思いますが、どう見てもウンコ野郎なクライアントを相手にした時、あなたはそのクライアントに対して、丁寧に積極的に接しようと思うでしょうか?

私なら、出来る限り連絡を後回しにしたいと感じますし、連絡しても最小限の言葉しか伝えないようにすると思います。
もしかしたら仕事自体もあまり真剣には取り組めないかもしれません。

それと同じで、クライアントもやはりあなたを見ていますし、あなたの為にどこまでお膳立てをしてあげたいか、あなたにどれだけの報酬を支払いたいかは、好き嫌いによるところが少なからずある訳です。

ですので、地雷クライアントに遭遇した際は、「自分が嫌われてはいないか」「取引をさっさと終わらせる為に地雷のフリをしてはいないか」ということを真っ先に疑ってください。

そして、もしも少しでも心当たりがあったなら、即座に(そして真剣に)謝った方がいいでしょう。

今回お話ししたことを正しく実践すれば、他のナレーターが「地雷」として捨てたクライアントから大きな取引を引き出すチャンスが得られます。

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