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心象とたたかうための3つのトポスとは

1.欲求と忌避に関する領域
思い通りにならない時に生じる感情で、
悲しみや妬み、不安、混乱、不運、不幸、嫉妬。
これらが生じるのは、力の及ばないことを望んだり、忌避するため。
意志の外にあるものを求めるならば、不幸は避けられない。

2.カテーコン(他者との衝動や反発に関する領域)
カテーコンとはギリシャ語でふさわしい行為、義務を表す。
人間関係における、他者との適切な関係、距離感など。

3.物事に対する感情の反応をコントロールする
吟味されない心象によって欺かれることのないように。
ではどうするか。現れてくる心象を、理性が吟味し、これを受け入れることを承認する。意志と関わりのないものなら悪ではない。

この3つのステップを経ることにより、平静な心を得ることができる。
エピクテトスは「ものに動じない心」と呼ぶ。
これは、外的なものを一切遮断して感情を押し殺すという意味ではないから誤解のないように。
むしろ、どのような心象と遭遇しても、自分をけっして見失うことのない意志の強さをもつこと。


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