見出し画像

スランプかも?という話

直近2曲について、作っていても全く楽しくなくて曲を好きになれない、というのが続きました。

曲を作っていて苦しい場面というのは必ずありますが、それにしてもずっとつらいし完成してもあまり達成感が得られませんでした。

また、曲を完成させた直後というのを差し引いても真新しいアイディアが全然浮かんでこないし、作り終えても成長した感じがしないし、ハッキリ言って自分に飽きてる状態だし、ちょっとこれはスランプかなぁと思っています。

なので今回はスランプの原因と解決法について考えてみます。


1.スランプの原因

・マンネリ

スランプの原因で真っ先に候補として挙げられるのはこれだと思います。

そもそもスランプというのは伸び悩む時期のことを指し、成長が止まったことによる停滞がつらいという状態です。

そして成長のためには、出来そうで出来ないことや今までやったことのないこと、つまり変化を経験することが重要なので、同じようなことばっかりやっていたり、今の自分で十分出来る範囲のことだけやっていては成長はありません。

よくスランプを抜け出すと急激に成長すると言いますが、むしろ逆で成長しないとスランプは抜け出せないのだと思います。

自分の場合、最近は効率化のために以前作成した曲をテンプレートとして作り始めているのですが、そのせいで同じ音ばかり使っているという弊害もあります。

特にシンセパッドはずーっと同じ音を使っていますし、そもそも何にでも毎回シンセパッド入れているので、マンネリ化の大きな原因の一つだと思います。

「やっぱこの音が入ってるとこの人の曲だって感じがするなぁ」ということはよくありますが、プリセット中心で使っていることもあり現状そこまで洗練された音を使えている自信はありません。

また、制作するジャンルについても、去年は毎回新しいジャンルに挑戦していましたが、直近2曲は自分で作れる範囲の内容だったので、ただでさえ編曲作業があまり好きじゃないのに輪をかけて苦痛な作業と化しました。

しかしこれは毎回違うジャンルをやれば良いかというとそういう訳にもいかず、いずれやれる選択肢が尽きるので、今まで作ったことのあるジャンルでもどう変化をつけるかを考える必要があります。

・上達の楽しさを追求する弊害

自分は趣味について、やれることがドンドン増えて上達を実感する時が一番楽しいと感じるため、趣味に対して自身の成長を求めがちです。

「下手の横好き」ということわざがありますが、自分には全然共感出来ない言葉です。

しかし上達というのはすればするほど伸び率は下がっていくので、いずれ壁に当たって伸び悩むことが必ず起きます(この辺りについては以前制作した「アンリミテッド=アンビション」でも描きました)。

なので何をやっても中の上(一般人から見ると凄いけど経験者からするとなかなかやるじゃん的な位置)まではすぐ行けるけどそこから先で伸び悩んでいるうちに他の趣味に走ってしまう、ということがよくあります。

多趣味なのは色々なことに関心が多いからだけでなくそういう理由もあると思います。
まあ現状のDTMの実力が中の上かというとだいぶ疑問なところはありますが…

・自分の中のハードルが上がっている・自分を過大評価している

一般人からすると、作曲が出来るというだけで誰でも出来ることではない凄いことのはずですが、自分の場合は上記のとおり上達を追い求め続けることで自分で勝手にハードルを上げ続けている状態です。

また、「Lycorys」が現在再生回数5,000回とぶっちぎりな数字を一度達成してしまったことで、またこれくらいのものを求められているのではないかというプレッシャーをどうしても感じてしまいます。

「The Final Prayer」の記事でプレッシャーはないとキッパリ言ったばかりなのに…スマンありゃウソだった。

・数字を気にし過ぎ

Youtubeを始めた当初は数字なんか気にせず活動するぞーと思っていましたが、気が付けば新曲投稿後はずーーーっとアナリティクスに張り付いて見ています。

特に直近の「Shining Sword Breaker」が全然伸びないのをめちゃめちゃ引きずっています。
むしろ今までは「初音ミク曲」というネームバリューでウケていただけで、本来の数字はこんなもんなのかもしれません。

とはいえYoutubeのアナリティクスは自分でどうこう出来るものではないため、どうにも出来ないこと・コントロール出来ないことを気にするのはハッキリ言って時間の無駄ではあります。

と理性と理屈では理解していますが感情面が全然付いてこないのが現状です。

・うつの時期

以前下記の記事でも触れましたが、自分は双極性障害II型を患っています。

投薬治療により寛解に近いので大きな気分の落ち込みは無いものの、双極性障害は現状完治出来ない病気なので、まだ気分の波がある状態です。

II型なので躁の時期は「何か調子良いな!」(でも自分では自覚出来なくて後になって振り返って躁だったかもと気付く)という感じで、むしろ去年の後半の作曲ペースがちょうどそれなんじゃないかと思っています。
ひたすらアイディアが湧いて作っていて楽しさしか感じませんでした。

躁の波が過ぎると必ず鬱の波が来るので、それがちょうど今なのでは?という気がしています。

分かりやすい症状として風呂に入れない、床につけない(眠れないのではなく「布団に入りに行く」という行動がなかなかとれない)等があり、まさに今そうなっている状態です。

自分はこれを「心の慣性が強い状態」と呼んでいます。
とにかく何をするにも腰が重くて、選択肢を選択するための必要行動ポイントが馬鹿デカくなる(しかもポイントがなかなか溜まらない)、あるいはサイドブレーキをかけっぱなしで走っている状態という感じです。

逆に言えばいずれは気分の波から抜け出せるので、こればっかりは時が過ぎるのを待つしかないです。


2.スランプの解決方法

・新しいことに挑戦する・触れる・学ぶ

前述のように成長することでスランプからは抜け出せるので、抜け出すために色々やってみるのが一番の近道ではあります。

「楽しさ」という要素の根源は「変化」である、というのを見たことがあるので、新しいことに触れることで楽しいという感覚を取り戻せることが期待出来ます。

また、新しいことに挑戦するということはその分野については初心者ということで、初心者の時期こそ一番成長の伸び代があり楽しい時期なので、そういった成功体験を積み上げることで自信に繋がります。

自分の場合、手っ取り早いのはやはり新しいジャンルへの挑戦だと思っていて、最近ブルーアーカイブを始めてKawaii Future Bassへの関心が高まっているので、次はそれで作ってみようかなーと薄っすら考えています。

一方で世の中には一つのジャンルだけでずっと作り続けている人もいますが、そういった人たちはどうやってモチベを維持し続けているのかが気になるところではあります。

とはいえ自分は結局のところジェネラリストでスペシャリストにはどうやっても勝てないと思っているので、わざわざ一つの分野だけで張り合わずに多角的に広く浅くで戦っていくしかないのかなと考えています。

また、作る側だけでなく聴く側としても新しいものに触れることが重要だと思います。

自分がよく聴く音楽はゲームのサントラ、音ゲー曲、メタル、トランス、デジタルJ-POPと幅広いんだか狭いんだかよく分からないラインナップですが、最近はBass House(JOYRYDEやJVST SAY YES)にハマっているので、少しずつ好きなジャンルを増やしていきたいと思っています。

・一旦離れる・他のことをする

これは趣味全般に言えることですが、趣味なら苦痛を感じてまで続ける必要はなく、つらいなら一旦距離を取ることも有効な手段です。

もしそれでそのまま心が離れてしまって復帰しなくても、それは自分の中ではそれまでだったというだけのことなので、気に病む必要はありません。

もちろん結局やっぱり気になって仕方無い!というのであれば復帰すれば良いだけです。
「もういいよ!私〇〇やめる!」と宣言してしまったのならちょっと恥ずかしいですが、まあ一時の恥でしょう。

音ゲーマーなんかは引退宣言しても「おっまた来いよ」くらいにしか思われないくらい引退したり復帰したりを繰り返しています。
自分も3回くらい引退に成功しています。

ただこの方法は離れている間に実力が落ちていくので(特にスポーツや身体を使う趣味)、復帰しても以前と同じようにはいかなくて結局また離れてしまうリスクもあります。

特に音ゲーはそれが顕著で、自分は離れて地力が落ちて復帰して元に戻してまた離れての賽の河原を繰り返していて弐寺がずっと八段から上がれていません。
ゲーセンが遠くて冬はバスでしか行けなくておまけに雪でバスが時間どおりに来なくて行く気失せるのが全部悪い。

一方曲作りについては時間をおいてもそこまで実力が落ちる要素は無いと思うので、一旦離れて気持ちをリセットするのはアリだと思います。

ちなみに自分は一度「White Resolution」~「Lycoris」までの1、2ヶ月間DTMから離れていましたが、これは曲作りに時間がかかっていた訳ではなく、一旦積みゲーを崩したくなったのと(結局2作しか崩せなかった上にまた増えてますが…)、ハイペースで曲を作り続けていたので一度立ち止まった方が良いかと思ったからです。

その間も「曲作りてぇ~~~」とずっと思っていたので、作りたくて仕方無くなるまで一旦離れるのもアリかなと思っています。
ちょうど今ブルアカにハマっているところでもあるので。

また、最近観た下記の動画でも作曲のスランプについて触れられていますが、やはり一旦離れたり散歩・ゲーム等をしたり別のことをやるという方法は有効なようです。

自分も休日は散歩してコーヒーを飲みに行くのをよくやっていて、曲作りに行き詰まった時も解決策や新しいアイディアが散歩中に浮かんでくることがよくあって、その瞬間が曲作りで一番気持ちが良いです。


結局どうする?

とりあえずしばらくはゲーム等別のことをやって一旦距離を取ろうかと思います。

また、同じ音ばかり使ってしまうならいっそ新しい音源を買えば良いのでは?というゴリ押しな方法も考えてはいます。

Kawaii Future Bassを作るにも現状の手持ちでは厳しいので、サンプルパックとSERUMが欲しいところです。

というかよく考えたらそもそも一度4年くらい休止していたところから復帰しているので、多少離れるくらい誤差ですね。

「自分にとって音楽とは何か?」という質問はよくありますが、自分の場合は「人生を楽しむための手段(の1つ)」だと思っていて、人生そのものだとか芸術だとか表現者だとかを気取るつもりは全くありません。

リスクヘッジの観点から、趣味は一つだけだとそれが環境的・身体的に出来なくなった時に危険なので、常に色々なことに関心を持っていきたいと考えてはいますが、一度「好き」を感じた事柄は大事にしていきたいです。