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映画「幕が下りたら会いましょう」を見タ

映画「幕が下りたら会いましょう」を見た。諦めないでラストのラストまで見ましょう。

ものすごく地味な作品。親子関係、姉妹関係、シスターフッド、パワハラ・モラハラなどメッセージ性の強い作品で見るたくさんの要素を扱っている。「これは乗せ過ぎだろう!」と思っているうちに終わり、結果的にどれも中途半端で強烈なメッセージがないように見える。「この作品は何を伝えたいの?」と分からない。だからこそのラストのラストのシーンだと思う。現実の世界はドラマチックではなく、瞬間的な激情はあるけどギュウギュウと感情を詰め込んだまま生活している。ギュウギュウさせているから、ある日、突然に溢れ出ることがある。意外な時に溢れ出るものである…。

この作品は「引きのシーン」が奇麗だと思った。序盤で何か所かある引きのシーンで「奇麗だな」と思っているうちに、オープニングのタイトルバックのシーンになる。同じ場所の違う時間を流れるように変化させたシーンは良かった。全体的に引きのシーンは奇麗だと思う。その反面、寄りのシーンは、ゴテゴテ感があって見辛かった気がする。

見終わってから「騙された~」と思っている。トリックや伏線回収の類ではない。私は映画を見ている時に無茶だったり強引なストーリー展開があるとツッコミを入れたくなる性分である。そのツッコミ部分が引っ掛かって、ストーリーに乗り遅れ作品を楽しめないことが多々ある。この作品も、それらの類と同じように強引で急なストーリー展開が発生する。そのストーリー展開になり、私の中で「何でやんねん!」という気持ちが見事に展開されたのである。でも、この展開された私のツッコミ魂をスクリーン内の人が言っちゃうんだよね…。そのキャラが言ったからといって、強引なストーリー展開が改まるわけではなく平然と展開されていく。変わらない強引な展開を見ているのに、「作ってる人が分かってるならいいか…」と妙な納得と呆れた気持ちになり振り上げていたツッコミ刀を鞘に納めてしまった。本来であれば、ツッコミ刀でバッサ!バッサ!と斬っていたであろう部分もスルーしていた。見終わってから斬らねばならぬ部分があったことに気付き、自分の未熟さを知る。スクリーン内にツッコミを入れるキャラを忍ばせ、私のツッコミ魂を砕くという戦法に見事に騙された。でも、こういう遊び心の戦法は嫌いじゃない。


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