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「知っているから凄い」ではなく、知識の共有が大切

僕たちは日々、様々な人とコミュニケーションを取りながら生活しています。その中で、時折、「知っているから凄い」という考えの人と出会うことがあります。このような考え方だと、対話を妨げてしまい、本当の学びの機会を逸してしまうと思うのです。

たとえば、ある会議での出来事を考えてみましょう。プロジェクトの提案を行っている最中、一人の参加者が「それ、以前から知っていますよ」と断言します。この発言が、他のメンバーの意見や新しいアイデアを封じ込めてしまうことがあるのです。本来は多角的に議論を深めるべき場面で、会話が停滞し、新たな発見や創造的な提案が生まれるチャンスが失われてしまいます。

また、友人同士の会話でも、この傾向は見られます。ある友人が最近読んだ本の話を始めると、「ああ、それね。とっくに読んだよ」という返答が返ってくることがあります。これで会話が終わってしまう場合も少なくありません。本来なら、その本から何を感じたのか、どの部分が特に印象的だったのかを共有し、さらに深い話題へと発展させることができたはずです。

何かの話題が出たとき、「え、こんなことも知らないの?」と言って話を止めてしまう人もいます。知らないこと自体は決して悪いことではありません。知らないことをその場で学べば良いのです。しかし、「こんなことも知らないの?」と言われて話が止まってしまうと、その話題を深掘りすることは難しくなります。

この「知っていることを自慢する」姿勢は、他者に悪影響を及ぼす恐れがあります。このような考え方の人が周りにいると、他の人々も「知らないことが恥ずかしい」と感じ、実際には知らないにも関わらず知っているふりをしてしまうことがあります。その結果、本来学ぶべき良い機会を逃し、知らないままでいることになってしまいます。

良い対話とは、お互いの知識を共有して新たな発見へと進むことにあります。自分が知っていることを誇るのではなく、知らないことを教え合うのが重要です。この姿勢が自然と会話を豊かにし、結果的にお互いの学びにつながると思います。

「知っているかどうか」よりも、「どのように共有し、どのように学び合うか」が大切だと僕は考えます。


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