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【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~

あらすじ・目次 


第三部 六章

リベルタドーレス ~解放者たち~

1450.殺る気満々


 先程までマジガチモードっぽかったブレスの火球は最早どこにも存在していない、ギレスラ自身が既に消し去ってしまったらしい。

「え? これは一体、どーゆー?」

 唖然としているミロンの横から発せられたブロルの問いに答えたのはペトラの声だ。

『ほら見てご覧なさいよ、斜線上の樹木と草花が全部避けて道を空けているでしょう? つまりこいつ等も全部モンスター、それもニンゲンの言葉を理解できる高い知能を有してたって事よ? でっ! コイツ等はこの期に及んで木や草のふりをしてったって訳! まだアタシ達を騙して食べる気満々だったって事なのよ!』

「うぇっ!」

「ち、チッキショー、コイツ等め~」

『『『『『『『……………………』』』』』』』

 憤慨の声には何の反応も無かった。
 まあ、見た目が樹木や草花である事をかんがみればそれ自体に不自然さは皆無なのだが……

 つい今しがたギレスラのブレスから動物ばりに逃げ出したばかりでこのガン無視はどうだろうか?
 既に黙っていれば何とかなるっ! 的な強引さは通用しない、それ位の事は私、観察者でも判るのだ。
 それに例の葉ずれ一つしない不自然な静寂も展開済みだしね、丸バレってヤツだ。

「さて、水場に行くか」

『だな、早く済ませて戻るのだ』

 何事も無かった様に開けた一本道に進み始めるレイブとギレスラは、ワザとらしい静寂を気にも止めていない風情、しくはこうなる事が織り込み済だったかの様な普通な態度、本当に普っ通な素振りである。

 モンスターが並んだ場所にずんずん踏み込みながら周囲に聞かせる様なやりとりを一つ。

「少しでも動くヤツがいたらフルパワーでメシャメシャに砕いてやろうぜっ!」

『グアァッ! 我は燃やし尽くしてくれるのだぁっ!』

『その前にアタシが踏み潰してあげるわよっ! ほら、アンタ等も早くっ!』

「え? え、え?」

「あの、何か言った方が良いんですかね?」

『はぁ~、これだから素人さんはぁ~、まあいいわ、今回はアタシの後ろに隠れてなさいっ! でも、変に動いたりするヤツがいたらすぐ教えんのよ? (すうぅ~)踏み潰してあげるんだからっ!』

 前半はこそこそ小声、後半は一転して馬鹿みたいな大声で告げたぺトラは兄達に続いてモンスター街道を闊歩し始め、ブロルとミロンも無言でそれに続く。



お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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