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猫と暮らして

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愛猫との生活の記録。彼らへの偏愛。猫を飼うことの意義。それらを綴っていきます。
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シロはどんな猫なんだろう-猫と暮らして(13)

前回、クロの特徴を振り返り、改めて飼い猫とは何と愛おしいものなのだろうと思った。 今回は、シロの生態や様子について書いてみようと思う。 またもや箇条書きのような文章になってしまったが、ご理解いただきたい。 クロよりもより猫っぽい性格である。マイペースで自己中心的。性格が表れているなと思うのが、彼の寝ている場所。すみに寝ることも多いが、部屋の中央で寝ることが目立つ。全体が見回せるような位置にいる。まさに自己中心的。 食べ物はドライ派。ウエットの食いつきはさほどない。チュール

シロが歯の治療をした-猫と暮らして(14)

シロの定期検診で シロが年齢的に折り返し地点になったため、定期検診の回数を年に1回から2回に増やした。 検診をすると一回に1万前後の費用がかかる。吝嗇なあたしだが、シロの健康は最優先。ここはケチらない。 先日、定期検診を終えて、色々と結果を聞いた。尿も血液もレントゲンも異常無し。体重が減っているので少し多めにご飯やおやつを与えてよいらしい。概ね問題無しだった。 ただ、気になる点もあり、奥歯の歯肉がやや赤くなっているとのことだった。 以前から歯のことが気になっていた。 人

クロはどんな猫なんだろう-猫と暮らして(12)

クロの特徴って? 2016年からクロと過ごすようになり、今年(2023年)で7年目となる。 クロは8歳となり、中年真っ盛りだ。 そういえば、クロはどんな猫なのだろうと、ふと考えた。 当たり前のように同居していると、彼の特徴を感じないまま、あるいは特徴を猫一般の性質と思いながら生きてしまう。 改めて、クロの特徴をまとめたいと思う。思いついたままの文章なので、箇条書きのようになってしまった。悪しからず。 クロは、どの家の猫もそうかもしれないが、クロとだけ呼ばれず、様々な呼

猫トイレの変遷について-猫と暮らして(11)

猫にとって大切なトイレ 猫は、老いや病気で体が弱ってしまっても、自力で用を足しに行くらしい。 糞尿の臭いは居場所を敵に知らせる。用便は生きる上で必要不可欠なのにリスキー。「大切なおしっこ・うんちは他人に任せられない! 」猫はそう思っているのかもしれない。 猫にとって大切なトイレ。我が家もそれなりに猫トイレについて考えてきた。 どんな商品を買ったのか、どんな工夫をしたのかを簡単にまとめたいと思う。 システムトイレの購入 2016年に我が家に猫二匹(シロとクロ)がやって

猫の細部-猫と暮らして(10)

住宅街に暮らしていて、毎日猫に会う。ブロック塀、空き地、ベランダ、駐車場。そこかしこにいる野良猫達。 家の近所の二毛猫(白&黒)はもう老猫で、歩道を車道を人家の前をトボトボ歩いている。時々、駅前にまで足を伸ばしている。周りに人がいてもお構いなし。人間を恐れる様子はない。認知が弱まっているのか達観しているのか。何にしろ、我が道を行く。 多くの野良猫は、人間への警戒心を解かない。近づけば逃げる。撫でたいと思ってギリギリまで近づきあと一歩というところで、サッとどこかへ行ってしま

猫の睡眠と人の睡眠-猫と暮らして(9)

猫が、人に合わせる 猫は年がら年中寝ている。 うちのシロクロもそうで、寝顔を見る時間が長い。 シロクロがアクティブになるのは夕方以降で、ピークは人間が夕飯を済ませた一日の終わりの頃。大好きなレーザーポインターや紙袋の手持ち部分をちぎったひもをちらつかせると遊びに乗ってくる。えさをねだったり、うろちょろ室内をパトロールしたりもしている。 そして、人間が布団に入る頃は静かに寝ていることが多い。 猫はもともと夜行性だが、飼い猫は飼い主の生活リズム(昼行性)に合わせて睡眠と覚醒を

猫の健康・病気・通院-猫と暮らして(8)

猫は、体調を崩すやはり猫は生き物で、時々病気になる。 飼い始めてから今まで、クロもシロも何度も病院のお世話になった。運よく大病を患ってはいないが、二匹ともちょくちょく体調を崩している。 環境の変化飼い始めてから1年目。もとの家との環境の違いからか、シロもクロも体調を崩すことがあった。 シロは毛づくろいのしすぎで体にハゲができた。何度も前足やお腹に1円サイズのハゲが見つかった。ストレスだから、特効薬はない。皮膚炎にならないように消毒液でハゲを拭くくらいしかできない。一週間程

繊細な、猫の「食」-猫と暮らして(7)

ただ餌を与えるわけではなくて「衣食住」は生きるための三大要素である。言い古された表現だが、生活の根幹を探ると、確かにこの3つにたどり着く。 猫には「衣」はない。代わりに「毛」がある。 家猫には「住」があるが、野良猫にはない。 いろいろ考えると、猫も人も等しく必要なものは「食」ということになる。 猫を飼う前後、猫の食事について本を読んだりウェブで検索をしたりした。調べると誤解が多いと分かる。 ご飯に味噌汁をぶっかけたものを「猫まんま」というが、あれを猫に与えるのはNGらし

猫に名前をつけた日-猫と暮らして(6)

名前をつけることは難しいいざ考えだすと難しい。一度決めたら変えることはできない。名付けたら最後、不可逆の選択。私は悩んだ。こういうことに考えすぎる傾向があたしにはある。 だが逆に正直なんでもいいかとも思った。理由は2つある。 一つは、あたしに名前に対するこだわりがないから。飼ったらこんな名前をつけたいという願望がなく、まぁ極端に派手だったり意味深だったりする名前でなければ何でもいい。 もう一つは猫は名前に反応しない、名前を認識できないという話を聞いたことがあるから。名付

猫と離れる・猫のおしっこ・忘れていた大事なアレ-猫と暮らして(5)

猫と離れる自分の家に猫がいる。数日前までは、会ったこともない猫たち。彼らだけが家にいる。 猫たちは今どうしているのか。仕事が手につかない、は言い過ぎだが、あまり集中できなかったことは確かだ。
 変なところに入って出てこれないことはないだろうか。怪我したらどうしよう。物を壊すこともあるだろう。いや、それはいいとして、やはり怪我や困りごとが起きてないといいが……。 退勤時間になり、足早に家に帰った。 ドアを開けて灯りをつけた。部屋をざっと見渡したが、変わった様子はなかった

彼らがうちにやって来た日-猫と暮らして(4)

受け取りの日結局、引き取ることを先方に伝え、具体的な受け取りの日取りを決めた。 日程が固まり、ふと思った。本当に猫を飼うのか、と。猫との暮らしがスタートしたら最後、猫と自分は終生の「家族」となる。自分の生活の形やリズムが変わるだろう。できていたことができなくなるかもしれない。そういう迷いがあった。 しかし同時に、ここまで決まったら腹をくくるしかない。何事も前向きにとらえるしかないのだ。そうも思った。 数日後。梅雨の前のカラリとした日。2匹が住む隣県某市のお家に伺った。 お

条件・お断り・めぐり合わせ-猫と暮らして(3)

某年の春。数年ぶりに引越しをした。引越し先は猫が飼えるアパート。猫が歩きやすい床、猫の爪とぎに耐える壁紙など、猫が生きやすい作りになった建物を選んだ。わたしは猫を飼う決心をつけたのだ。 改めて「ペットのおうち」を検索した。 私がこだわった条件は、「兄弟/姉妹・二匹・雑種」だった。 私は日中は家にいない。一匹だと寂しい思いをさせてしまうだろう。 ある友人は2匹の兄妹猫と暮らしている。 「性格にもよるが、2匹だと寂しくないみたい。血がつながっていて生まれたときから一緒に暮らし

猫の価値・人の都合・引っ越し-猫と暮らして(2)

「どうして猫を飼おうと思ったの?」と聞かれることがある。 猫と暮らすのが子供の頃からの夢、だったわけではない。猫の扱われ方に対する憤りと同情と責任感。それが綯交ぜになり、いつしか飼うことを決心した。簡単に言うとそういうことだ。 ある日ふと興味本位で動物の値段を調べてみた。亀や金魚のように安い動物もいれば、希少動物だと車の値段に匹敵するものもいる。 代表的なペットである猫も値段の上下が大きいなと感じた。 猫の「価値」は様々だ。店頭で数十万で売られている猫がいる。そうかと思

記録・偏愛・その日に向けて−猫と暮らして(1)

私・見える彼ら・見えない彼ら我が家には猫が二匹いる。目の前で餌を食べ、遊び、寝転がる。しかし、姿が見えないことも多い。移動のとき、足音を消してどこかへ歩いていったりもする。それなのに、確実に私の家に息づいている。どこかに気配がある。それが私には分かる。 目に見える彼らと家と一体となり空気として存在する彼ら。私は二種類の猫と日々暮らしている。 勝手・絡み合い・共に暮らすなぞ猫には猫の勝手がある。人はその様子をわがままと呼んだり、気高いと呼んだりする。 夜明け前。眠い中叩き起こ