華氏119より・草の根民主主義と独裁

先日、映画「華氏119」を見てまいりました。
そこに出てきた話について、いくつかまとめていこうと思います。

3つめの「政治は誰のため」に続く4つめの記事です。これで最後。

映画の終盤は、若い人たちや高校生・小学生までもが立ち上がり、
彼らが政治を変えようとして行っていると、希望のある映像が。

大企業優先の政治家たちは、一般庶民の意向をことごとく無視し、
そうすることで、政治に対する意思・意欲を奪い、
政治から退場させることで自分たちを有利にしていると。

かつてある総理大臣が「寝ていてくれればいい」と言ったように。

団体や組織をバックにしている政治家や政党ばかりなのですから、
無党派層が投票に行かないことが何よりの願いなわけですね。

アメリカでは、そもそも投票するためには選挙人登録が必要で、
前回の投票率は50%に達していないようです。

だからこそ民主党が負けることになったというのが1つの見方。
そうなったのはヒラリーを選んだ民主党自体にあるとも。

ただ、アメリカでは、それに対して若者たちが立ち上がり、
下院議員選挙に党の意向を無視して立候補したり、
小学生たちまでもが授業をボイコットしてデモに参加していると。

まあ、子どもたちが参加するデモにどれだけの意味があるのか、
彼らはわかってやっているのか?という疑問がわいては来ますが、
そうやって行動に出るというのは素晴らしいですね。

日本では考えられない。

ただ、それだけ日本はやっぱり平和なんだなーとも思います。
アメリカでの事態は、まさに命が関わっているわけですから。
だから、実際に行動に移さないと大変なことになる。

トランプの声をヒトラーの映像に乗せるという、
ちょっとそれはやりすぎではないかという場面もありましたが、
あれは見ていた人の何人が気付いたでしょうかね。

そんな独裁者とトランプを重ねるのはいいとしても、
一方で、各地で人々がデモやストライキを起こす姿を見て、
それはそれで怖いな、と私は思いました。

それこそ、よくわけもわからない子供たちまでもが動員されて、
それこそ全体主義に進みやしないかと。

極端な政治には極端な政治がやってくるのです。

妥協をしてきたのが民主党の失敗であると、
それがマイケル・ムーアの主張なのですが、
極端な政治が好まれるわけではないと思うのです。

そこは日本人だからそういうように思ってしまうのでしょうか。

でも、高校生くらいの子どもたちが、
政治に対して関心を持ち、実際に行動に移しているのを見て、
すごく感動しました。

日本でもああはならないものでしょうか…。