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骨や筋肉を強化して転倒予防

転倒や将来起こりうる骨折を予防するためには、適切な運動を行うことが重要です。年齢を重ねると、体の機能に障害が現れる可能性があります。骨の老化、筋力の減少、バランス感覚の低下、柔軟性の低下などが主な要因です。

【骨の老化を防ぐために】


骨は、負荷をかけることで骨量が増え、強化されるとされています。ウォーキングやジョギングだけでも一定の負荷がかかりますが、縄跳びや階段昇降を取り入れることで、効率的に骨を強化することが可能です。

ただし、縄跳びは膝や足首に大きな衝撃を与える可能性があるため、運動経験の浅い方は最初は縄跳びを行わず、軽いジャンプから始めることをお勧めします。最初は約10回程度、目標は50回程度(運動経験者は100回から200回程度)が目安です。

60歳以上の男性や更年期を迎えた女性は、医師に相談して骨量や骨質の検査を受けることをおすすめします。また、高血圧など縄跳びが心配な場合は、階段の昇降だけでも効果的に骨に負荷をかけることができます。

骨に負荷をかける理由は、カルシウムの堆積を促進するためです。そのため、食事でも乳製品や小魚をバランスよく摂取することが重要です。

【筋力を保つことの重要性】


筋力は、運動不足によって加齢とともに低下してしまいます。特に、膝周囲の筋肉である膝伸筋群の力は20歳代を基準とすると、40歳代や50歳代では80%、60歳以上では約60%まで減少します。このため、膝の痛みが起こりやすくなり、バランスを崩した際に痛みに耐えることが難しく、転倒する可能性も高まります。

下半身の筋力を維持する効果的な方法として挙げられるのがスクワット(膝屈筋運動)です。スクワットは、膝を曲げる角度や回数を調整することで、運動の強度をカスタマイズできるため、どの年齢層でも適しています。また、高齢者でも筋力を保つことができるため、継続的なトレーニングが重要です。

スクワットを行う際のポイントは、膝を曲げるときに体を前に倒さないことです。両手を前に伸ばし、体を水平に保ちながら、ゆっくりと呼吸に合わせて膝を曲げて伸ばします。中年の方は約50回、高齢者は約30回の回数を目安に、朝晩に2回行うことをお勧めします。慣れてくると、約100回程度まで行うことが可能になります。膝や腰に痛みがある場合でも、スクワットはリハビリ効果がある一方で、強い痛みを感じた際には無理をせず、適切な範囲で行うことが大切です。

肥満によって引き起こされる膝の痛みについて考えた場合、スクワットを行うことで逆に症状が悪化する可能性があることがあります。そのような場合には、まず医師と相談した上で、自身に適した運動を選択する必要があります。また、運動だけでなく食事療法なども併せて考えていくことが重要です。


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