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現役の関西外大生が京阪電車の魅力を紹介! 歴史や路線図、プレミアムカーなどについて解説

こんにちは、学生広報スタッフの森本茉莉花(スペイン語学科4年)です!

関西外大に来ている留学生と話をしていると、「日本の電車はすばらしい!」という声をよく耳にします。いわく、「時間が正確」「運賃が安い」といった感じで、評判は上々です。


そんな「日本の電車」ですが、関西外大と深いつながりがあるのが京阪電車です(大学最寄りの「枚方市駅」があり、多くの外大生が利用)。

この記事では、鉄道ファンでもあるわたくし森本が、そんな京阪電車を取り上げます。

具体的には、

  • 歴史

  • 路線範囲

  • 車両

  • 外大へのアクセス

などについて詳しく紹介。京阪電車を利用する際には、ぜひ今回の内容に注目してみてください!

※インタビュー内容はすべて取材時のものになります


京阪電鉄の歴史

さて、京阪電鉄はいつ誕生したのでしょうか。ここでは簡単に説明します。

沿革について、京阪ホールディングスのホームページにはこのように書かれてあります。

当社の前身である京阪電気鉄道(株)は、日本最初の銀行である第一国立銀行を設立し、「日本資本主義の父」と呼ばれた渋沢栄一翁を創立委員長として1906(明治39)年11月19日に産声をあげました。千年の王城「京都」と商都「大阪」を、京街道沿いに町や村をつないで鉄道を敷設するというプロジェクトは、事業自体が有望であったのに加え、地域社会の発展にも寄与するという高邁な思想に基づくものでした。

渋沢栄一翁の経営哲学は、ただひたすら私利私益のみに走るのではなく、公利公益も考え、他人の幸せのためにも力を尽くすのが本分だと唱えた「道徳経済合一説」に集約されます。そしてこの精神こそ、サステナビリティそのものだと言えます。当社グループでは、創業者の精神をグループ全体で受け継ぎ、「サステナビリティ委員会」を設置しています。同委員会を中心に「スピード経営」「コンプライアンス経営」「ブランド経営」「環境経営」「健康経営」の実践に努めることで、社会全体や全てのステークホルダーに対してバランス良く価値を認められる品格のある経営を目指しています。

出典:京阪ホールディングス「企業情報沿革」


なんとあの有名な渋沢栄一が創立しました。

1906年に創立され、「大阪天満橋駅ー京都五条駅」間の開通から始まり、路線の開通だけでなくサービス業や不動産業にも力を入れてきました。

京阪電車の路線図・路線地域について

出典:京阪電車「路線マップ」

京阪電車の路線は、大きく分けると、

  • 京阪本線・鴨東線・中之島線、交野線、宇治線からなる京阪線

  • 京津線、石山坂本線からなる大津線

  • 石清水八幡宮参道ケーブル

の3つに分けられます。


大阪市内から枚方市を経て、京都府はもちろん滋賀県まで広がっています。

また、「淀屋橋駅」から「出町柳駅」までを結ぶ京阪本線の以下の駅からは、

  • 「天満橋駅」から中之島線

  • 「枚方市駅」から交野線

  • 「中書島駅」から宇治線

の各沿線が伸びています。


天満橋駅から萱島駅のおよそ12.1kmは上りと下りの路線が2つずつ、つまり4つの路線が続いており、「複々線」と呼ばれています。

特急や急行の列車と各駅停車の普通などの列車やさまざまなデザインの列車を同時に見られるようになっている、鉄道ファンのテンションの上がるような線路です!


区間が短い千林駅、滝井駅、土居駅間では、地上よりも高い位置の線路で一気に見渡すことができます。

京阪電車の車両の魅力に迫る!

ここでは京阪本線を走る車両編成を紹介します。

車体のカラーは、

  • 緑色の車両

  • 赤色の車両

  • 青色の車両

の3種類。

それぞれの特徴について見ていきましょう!

緑色の車両編成(1000系ほか)

出典:京阪電車「壁紙・オリジナルバーチャル背景ダウンロード」

1000系、2200系、2400系、2600系、6000系、7000系、7200系、9000系、10000系、13000系が該当し、主に準急、区間急行、普通、急行で使われていますが、時々特急でも見かけることがあります。


車内は横長の座席となっており、過去にはラッシュ時には座席が上がり、扉が通常の扉3から5扉に増える5000系車両もありました。

この後に紹介する8000系(赤色)、3000系(青色)より電車の揺れを感じられるので昔からの車両編成でもあると個人的に感じています 。

赤色の車両編成(8000系)

出典:京阪電車「壁紙・オリジナルバーチャル背景ダウンロード」

主に特急、快速特急「洛楽」で使用されています。

1997年、1998年には二階建ての車両、いわゆるダブルデッカー車、2017年には6号車にプレミアムカーが導入されています。

▲8000系車両の車内の様子

車内は、

  • 2人掛けの座席が2列

  • 横向きの座席

がそれぞれ設置されています。


また、この8000系の窓にはカーテンが設置されており、他の編成や他の鉄道会社では見られないものとなっています。

青色の車両編成(3000系)

出典:京阪電車「壁紙・オリジナルバーチャル背景ダウンロード」

特急、快速特急「洛楽」、快速急行で運転されています。元々は中之島線開業に合わせて作られたもので、2023年で15周年を迎えています。

こちらもプレミアムカーが2021年に導入されており、車内は

  • 1人掛けの座席が1列

  • 2人掛けの座席が1列

  • 横長の座席

という構成になっています。

▲3000系の車内の様子

ここで特急に乗る際に、電車が赤色なのか青色なのかを見極める方法をご紹介!

駅のホームにある電光掲示版に「到着時刻」「特急」「行先」「停車駅」「扉の位置」などに加えて、「扉の数」が表示されているはずです。


この扉の数が、

  • 2扉であれば赤色

  • 3扉であれば青色

となります。

ホームで待つ際には、どの位置で待てば良いかの参考になりますので、乗車する際にチェックしてみてください!

「13000系」に組み込まれた「3000系」の半端車とは!?

ここで少しマニアックな話になりますが、皆さんは半端車はご存じでしょうか?

半端車とは
本来の用途における使用を一時的に中止していることで、他の電鉄会社では「休車」とも呼ばれていますが、京阪電車では編成から外れている車両を半端車と呼称しています。


つまりは、平たく言うと現状使われずに休んでいる車両=半端車ということになるのですが、半端車となっていた3000系(青色の車両編成)の車両が、13000系(緑色の車両編成)に組み込まれることになり、一部の鉄道ファンのあいだで話題になりました。

京阪電車の公式Twitterで「#3000系半端車のゆくえ」として投稿され、上は青の車体が緑に塗装されている様子(動画)が投稿されています。


3000系の編成にプレミアムカーを導入する際、既存の車両が一両余ることになりました。3000系は6編成あり、すべての編成に新造したプレミアムカーを導入すると全体で6両の車両が余ることになります。

この余った3000系の車両が、13000系に組み込まれました。これは廃車を防ぐためであり、車両の有効活用をするためです。

▲緑の車体だけど、車内に設置されているのは3000系の青の座席


もし緑色の車両で13000番台の番号の車両が来たら、ぜひこの半端車を探してみてください!

私はここ数か月で何度も見た、あるいは乗ったことがあります。もしかしたら皆さんも知らない間に乗っていたりするかもしれません。


テレビが車内で見られる特急列車(旧3000系テレビカー)

今はもう走っていませんが、1954年から2013年まではテレビの付いた特急列車(テレビカー)が運転されていました。

NHKが国内で放送を開始したのが1953年なので、その翌年には導入していることになり、そのスピード感は驚きです。


ちなみに、当時のNHKのニュース映像がこちら。導入当初からテレビカーが人気だったことがうかがえます。

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最初に書いたように2013年にサービスは終了しましたが、現在は「くずはモール」のSANZEN-HIROBAに展示されています。

(一部の車両が富山県で「ダブルデッカーエキスプレス」として走っているようです)

▲SANZEN-HIROBAに展示されている旧3000系のテレビカー

SANZEN-HIROBAとは
2014年3月のKUZUHA MALL増床・リニューアルを機に、初代くずはモール街「汽車の広場」のDNAを継承・進化させた「まちの広場」としての機能を持たせ、シンボルとして旧3000系車両を展示する「SANZEN-HIROBA」を開設しました。

旧3000系車両と同様に往年の名車である5000系車両の半両分と2600系車両の先頭部分カットモデルを設置し、京阪電車の「進取の精神」およびそのDNAを存分に体感していただき、「京阪ファン」となっていただけるような展示を目指していきます。

出典:京阪電車「SANZEN-HIROBAとは」

またSANZEN-HIROBAでは、その他の車両やジオラマなどの見学も可能。

運転体験ができたり京阪電鉄の歴史について知ることもできる場所になっています。

場所は「くずはモール南館ヒカリノモール1階」にあり、京阪電車「樟葉駅」からすぐの場所にあるので、鉄道好き、京阪電車好きの方はぜひ一度行ってみてください!

PREMIUM CAR(プレミアムカー)がすごい!

▲出典:京阪電車 <座席指定>特別車両 PREMIUM CAR

京阪電車にはPREMIUM CAR(プレミアムカー)という特別車両が存在します。

私はこの大学生活の中で2度利用したのですが、普段の通学や通勤で見かけることはあってもなかなか乗ったことがある人は少ないのではないでしょうか。

ここではそんなプレミアムカーの概要とともに、何が「特別」なのかをご紹介します。

まず全席指定なので、普段電車に乗る際に購入する乗車券に加えて、プレミアムカー券が必要です。

プレミアムカー券の購入方法

▲改札に入る前に設置されている「淀屋橋駅」の券売機。

購入方法は3つあり、

  • 予約専用サイト

  • プレミアムカー券・ライナー券 キャッシュレス券売機

  • 駅窓口

のいずれかで入手することが可能です(乗車14日前の10:00より受付)。

なお、2つ目のキャッシュレス販売機は、特急が停車する駅に設置されています。

プレミアムカーの料金

▲ホームに設置されている券売機。ICOCAをはじめとする交通系ICカードなどで決済が可能。


プレミアムカー券の料金は、400円または500円(別途運賃が必要)

プレミアムカー券自体も乗車区間によって料金が変わり、料金表は以下のようになります。

▲出典:京阪電車「時刻表・料金」

上の図に駅名が出ていますが、特急・快速急行・ライナー・快速特急「洛楽」で停車する駅で利用可能です。


使用されている車両は主に特急で運転する8000系3000系6号車

個人的な見解として、「ダブルデッカーをプレミアムカーと勘違いしているのでは?」という人を見かけるので、プレミアムカーは6号車であることを強調しておきたいです!!

プレミアムカーの目印と内装のデザイン・設備について

見た目の特徴は何といってもこの金色の扉。

もちろん、内装も豪華です!

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1人用の座席と2人掛けの座席で構成されており、合計40席。

一般車両と比較して前後のシート間隔を大きく確保され、足元空間にも可能な限りの余裕をもたせているほか、リクライニングも可能です。

▲漆黒色とやわらかな生成り色を基調とした落ち着きのある空間の車内。金色がアクセントカラーに。

座席にはコンセントがあり、フリーWi-Fiも利用可能。

テーブルは食事などはもちろん、小型のノートパソコンも置けるサイズなので、移動中の作業も快適です。また大型荷物に対応したスペースもあります。

車内アテンドさんもいらっしゃるので、普段とは違う特別感を味わえますよ。

大阪・関西万博ラッピング列車が期間限定で運行中!

電車といえばラッピング車両も1つの魅力ですが、京阪電車では2025年10月まで、とあるラッピングがされています。

8000系車両と3000系車両それぞれ1編成ずつラッピングとヘッドマークが大阪・関西万博仕様になっています。


▲車体に「2025年日本国債博覧会」の文字が

ちなみに他の鉄道会社の車両でもラッピング列車が運行されているので、私は最近電車に乗る際に「今日はラッピング車に乗れるかな~」と少しワクワクしています。

皆さんもこれからはこの車両や編成に会えることが多くなるかと思います。

関西外大へのアクセス

ここまで京阪電車の魅力についてお伝えしてきました。それでは関西外国語大学まではどのように行けるのでしょうか。

大学の最寄り駅である枚方市駅は京阪本線にあります。

新大阪駅方面からのアクセス(地下鉄経由)
JR新大阪駅からOsaka Metro 御堂筋線に乗り、淀屋橋駅から京阪電車へ乗り換えると、枚方市駅へはおよそ35分で着きます。

新大阪駅方面からのアクセス(環状線経緯)
JR新大阪駅からJR環状線で京橋駅まで行き、そこから京阪電車に乗り換えても35分ほどです。

京都駅方面からのアクセス
JR・近鉄「京都駅」から近鉄「丹波橋駅」まで乗り、そこから京阪電車に乗って行くとこの方法でもおよそ35分で着きます。

枚方市駅から大学までは徒歩で約20分、バスで行くと駅のバス乗り場から京阪バス「北3番」または「北4番」から乗って約8分で着きます。


枚方市駅から関西外大への詳しいアクセスについては、以下の記事をご参照ください。

さいごに

この記事では、関西外大の最寄り駅である枚方市駅がある、京阪電車の魅力について私なりの視点でご紹介しました。

歴史、路線図、車両やプレミアムカーと京阪電車の特徴の一部ではありますが、皆さんの京阪電車への見方が少しでも良い方向に変われば嬉しいです。

私は大学3年から大学4年にかけて8か月間、スペインに留学していました。

海外の電車に乗れることが日々楽しく新しい発見もありましたが、生活をする中で感じたのは、やはり日本の鉄道は他の国に負けないクオリティの高さを持っていることです。


京阪電車を含め日本の電車は、

  • 座席の座り心地が良いこと

  • 普段利用する編成に特別な車両が組み込まれていること

  • 車体・車内の清潔さが保たれていること

  • 治安が車内でもホームでも駅構内でも保たれていること

  • 日々時刻通りに運行されていること

など、良いところを挙げていけばキリがありませんが、私たちが毎日安全かつ快適に電車を利用できていることは当たり前ではない、感謝すべきことであると感じています。


今回は鉄道視点で日本の魅力をお伝えしました。

これからも日本の素晴らしい所を鉄道からも知ってもらえると嬉しいです!

【国際日本学科・特設サイト】

【この記事を書いた人】 学生広報スタッフ 森本茉莉花(スペイン語学科4年)
中学校で習い始めたときから英語が得意。その時からスペイン語にも興味を持ち、大学在学中にスペインに留学。幼い頃から鉄道が好きで、通学中や旅行中はもちろん、留学中に乗車した欧州の鉄道の写真も撮っている。乗り鉄、音鉄、撮り鉄。

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