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麻野涼先生 良い



今までのnoteでは自分の身体のことについて、記録のためと気持ちの消化のために書いていた。多くの人に見てもらおうというより、自分を元々知っている人に、こんなことがあったよ〜という出来事を話すかのように文章を書いて、自分のSNSで公開して見てもらっていた。

これからはただただ自分の興味のあること、書きたいことを好きな時に書いてみようと思う。


今回は小説の話。

麻野涼先生の作品を2連続続けて読んだ。
私は家では紙、電車などではKindleの電子書籍を読んでいるが、ちょうどKindleで新しく読む作品を探していた時。『血の記憶』という作品を、タイトルのインパクトの強さに惹かれて読むことにした。私は元来ミステリー好きで、それに惹かれたのもある。


ネタバレにならない程度のあらすじの簡略説明は、私の国語力では難しい。一言でいうと社会派ミステリーなのかなあ

『血の記憶』読破後、流れるように『悪い女』も読んだが、本当に読みやすく、そしてなんといっても読んだ後のもやもやが一切ない。たまに、消化不良のような、なんかな〜ここで終わるのはな〜、というもやもやが残ることがあるが、2作品とも1ミリも感じなかった。作中の殺人事件の中に残虐なものがあったりと、想像してオ、、、となったりするミステリーあるあるは起こるが、不思議と読みやすく、物語や登場人物の心情もすんなりと頭に入ってきた。


小説の良さは読者各々で世界を想像することができるものだと私は思っており、その想像をより楽しませてくれるものは比喩表現だと思う。
麻野先生は比喩が多く使われていて、またその表現も詳細でわかりやすく、面白い。

また、少し難しい漢字がちょくちょく入っていて、勉強不足の私にとってはとても勉強になった。
今までに、熟語の意味がきちんとわからないまま何となく文脈で意味を予想して読むことがあった。読み進めて矛盾を感じ、さらに戻って熟語を探して調べ直す手間や、間違ったまま記憶することが嫌なため、今は少しでもわからないと調べるようにしている。

例えば、『悪い女』の中に"無心"という言葉がでてきた。漢字から想像して、心のない、冷徹とか残忍とかそういった意味かな?と思っていたが、実際は「遠慮せず、物品・金銭をねだること」だった。間違った意味でも、自分の中で言葉を反芻していると自然にそれが合っているものだと思い込んでしまうようになる。
あぶないあぶない、調べてよかった〜


ぜひ読んでもらいたいな〜と思うのであらすじでも書ければいいのだけれど、私はわかりやすく説明しようと思うと文がどんどん長く具体的になってしまって、しまいにはネタバレじみたことを話しそうになってしまう。
本の裏表紙とかのあらすじ書いている人はプロだな〜ああいったわかりやすくて人を引き込める文を書きたいですね

そうそう、ミステリー小説を読んでいていつも思うことがある。何度読んでも誰の作品でも展開を当てらない。だから面白いのかな。毎回読みながらとりあえず自分なりの予想(推理)をしてみるが、ほとんど外している。

犯人を1から探して謎解きを進めていくものは、自分の予想と全然違うー面白いな!となる。
犯人は割れていて、動機を探っていったりより深く紐解いていくものは、予想が合っていたとしても表現の多彩さや登場人物の心情にのめり込んでいくのでこれもまた面白い。

ミステリーやっぱりいいなあ、麻野涼先生の作品、ぜひ読んでみてください。

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