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『陳氏太極拳図説』私訳

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勉強も兼ねて『陳氏太極拳図説』を日本語に訳してみました。
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記事一覧

能『鞍馬天狗』

近世以前の日本には、「剣術流派の開祖が天狗から兵法(剣術)を習った」という伝承が複数あり…

木部二郎
1か月前

陳氏太極拳図説(9)八卦変六十四卦図

八卦変六十四卦図右は八卦が太極両儀四象八卦に過ぎないことを示している。六十四卦は変化に過…

木部二郎
7か月前

陳氏太極拳図説(8)八卦生六十四卦論

八卦生六十四卦論これは八卦の上に八卦を加えて六十四卦になったものであり、いずれも自ずから…

木部二郎
7か月前

陳氏太極拳図説(7)八卦次序論など

八卦次序論乾より(始まり)、兌離震(へ進み)、そして巽坎艮坤(に至るのは)順である。今の…

木部二郎
7か月前

陳氏太極拳図説(6)伏義先天八卦円図

伏義先天八卦円図図を考えてみるに、太極・両儀・四象・八卦がある。それらが合わさって一つに…

木部二郎
7か月前

陳氏太極拳図説巻首(5)先天八卦動静図

先天八卦動静図陰儀 動極まって静となる。 巽☴:少陰、静にして陰を生ずる。西南で陰が陽の下…

木部二郎
7か月前

陳氏太極拳図説巻首(4)八卦相合数

八卦相合数天一地八は天地自然の数である。乾は一に始まり坤は八に終わる。今、兌二艮七もまた一八である。離三坎六もまた一八である。震四巽五もまた一八である。八卦がいずれも乾坤に基づいていることはここから見て取ることができる。そのため(『周易』「繁辞伝」に)「乾坤は易の門であろうか」と言うのである。乾坤が損なわれれば易を見ることは出来ない。『周易』という一冊の本の内容は、「乾坤」の二字で言い尽くすことができる。伏義の卦は(⚊と⚋の)画から始まった。そのためその法はすべて(⚊と⚋の)

陳氏太極拳図説巻首(3)太極生両儀四象八卦図

太極生両儀四象八卦図奇数は陽の儀である。陽は実であり、施を主る。そのため、専があり直があ…

木部二郎
1年前

陳氏太極拳図説巻首(2)八卦方位図その2

陳鑫の解説ひそかに思うに、伏義先天八卦・文王後天八卦の説は、もとより臆断することはできな…

木部二郎
1年前

陳氏太極拳図説巻首(2)八卦方位図その1

伏義八卦方位 文王八卦方位 来知徳『周易集注』より引用諸儒は邵雍が文王の卦を解釈したため…

木部二郎
1年前
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陳氏太極拳図説巻首(1)無極図・太極図・河図・洛書

無極図 太極図 以上二図についての解説は、巻一の冒頭に載せる。 河図 『周易』「繁辞伝」…

木部二郎
1年前
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陳氏太極拳図説凡例(学拳須知)

一、太極拳を学ぶものは不敬ではならない。不敬であると、外は師友に対して傲慢となり、内は身…

木部二郎
1年前

『陳氏太極拳図説』の序など

太極拳譜題詞 陳泮嶺(校閲・助刊者)天地元始のとき、無極にして太極。太極は物を賦し、各おの…

木部二郎
1年前
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陳氏太極拳図説について

最近縁あって陳氏太極拳を習い始めました。陳氏太極拳の基礎理論を記した書物としては『陳氏太極拳図説』があります。日本でも陳氏太極拳を習得している方は大勢いらっしゃいますが、現状『陳氏太極拳図説』の日本語訳は断片的なものが存在するだけで、全訳はまだ無いようです。特に、陳氏太極拳の基礎理論を述べる巻首の訳は見当たりませんでした。そこで、自分の勉強もかねて巻首を中心に『陳氏太極拳図説』を次回より訳してみようと思います。 『陳氏太極拳図説』は、陳氏太極拳第8代伝人陳鑫(ちん・きん)が