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こんにちは。「きぼうのらくだ」です。

今日は、藤田さんとランチに来ています。

藤田さんは、認知症の本人であり、この「きぼうのらくだ」のメンバーなんですけれど、日本認知症本人ワーキンググループ(JDWG)の代表理事でもあり、認知症本人大使「希望大使」でもあり・・・・・・
たくさんの肩書があるけれど、3人の娘を持つ、60歳の笑顔の素敵な女性なのです。
あっ。歳をばらしてしまいましたね(;’∀’) 

なぜ、藤田さんとランチをしているかというと、午前中に藤田さんの講演会があって、そのお疲れさん会なのです。
今日の講演タイトルは「認知症になってもだいじょうぶ!そんな社会を創っていこうよ」。
これは、45歳でアルツハイマー病と診断された藤田さんの思いが詰まったことばであり、藤田さんの著書のタイトルでもあります。
気になった方は、ネットでポチっとしてみてくださいね。

話がそれてしまったけれど、今回のエピソードは、認知症の本人である藤田さんの「携帯事情」。

藤田さんはね、暮らしの中で携帯(スマホ)をフル活用しています。
一緒にいると、移動中(車の助手席とか、汽車の中とか)は、よくゲームをしているし、時々ヒャララ~って音が鳴って決められた予定を忘れない工夫をしているし、とにかくよく写真を撮る。カレンダー機能でJDWGの事務局と予定を共有していたり、YouTubeとかも見てるし、自らFacebookやInstagram等で発信もしている。
今はコロナで外出は減ったけれど、ポケモンGOのために、駅とか公園周辺ではよく立ち止まるので、私は待っていることも多いんです。
今はポケモンバトルもリモート参戦できるそうで・・・・こちらもコロナで進化してますね(笑)

ある時、知り合いに藤田さんがよくゲームをしていることを話したら、「認知症の人もゲームするの?どんなゲーム?どうやって入手しているの?」って聞かれました。
そう言えば、どうやって入手しているか聞いたことがない。
いろいろなゲームをしていることは知っているけれど、ポケモンGO以外のゲームは、知らない。
そう考えたら、どんどん気になって、ランチしながら直接聞いてみることにしました。

すると、藤田さんは、「娘がお母さんの好きそうなゲームがあるよって教えてくれて、一度自分がやってみて良かったら勧めてくれるのよ。そして携帯にアプリをインストールしてくれる。娘と一緒にするから、分からないときは教えてくれて安心だよー」と。

どんなゲームをしているのか、そもそも、どんなアプリを入れているのか、聞きながら私が一生懸命メモを取っていると、私のラインに藤田さんが自分の携帯画面をスクショで送ってくれた。

それがこの写真。あまり見ることが出来ない、レア写真!!

  

藤田さんが普段よく使ってるアプリたち。 

以前、認知症の人のために作られたアプリを使ったことがあるみたいだけど、藤田さんには使いにくかったみたいで、やめてしまったものもある事も聞きました。
認知症の人たちの声を聴いて、認知症の人のために作られたものであっても、人によって使いやすかったり、使いにくかったり、さまざまなのですね。
(人それぞれ・・・・。
藤田さん以外の認知症の人の携帯事情も少し気になるから、機会があればぜひ聞いてみよう!)

今使っているアプリたちは、認知症の人のために作られたものではないけれど、今の藤田さんのくらしの中で、とても役に立っているみたい。

認知症予防のゲームもいろいろあるし、認知症予防のために頑張っている人もいるだろうけど、藤田さんは、自分の好きなかわいいイラストのゲーム、自分好みの町を創っていくゲームをしながら、楽しんでいる。その結果、藤田さんの記憶の調子が少しでも良くなっているようなら、それが一番良いなあと思いました。

私の携帯にインストールしているゲームとかぶるものがいくつあって、趣味が似てるねーと、二人で笑いながら、ランチを食べました。

そんな話をしていると、テーブルにデザート!!
とてもかわいくておいしいデザートを見ながら、今度はどんな動画を見ているのか聞いてみた。
好きなユーチューバーさんの作るお料理だったり、ファッション情報、海外の暮らし等、

色々な情報を生活に取り入れて楽しんでいるそうです。お化粧の仕方も参考にすることがあるようですよ。

「私の脳の状態は少しずつ悪くなっているかもしれないけれど、新しい情報を得ようとする気持ちは失っていない。私には、好きなことをやりたい!!という思いもまだある。YouTubeの再生リストを使って、分からないところは何度も繰り返し見て、新しい料理にも挑戦している。全く同じ料理はできないかもしれないけれど、なかなかいい感じのものはできる。動画は本で見るより、イメージしやすいのよー。」

そして、こうも話していた。
「料理がそれなりに見える工夫もしてるのよ!!」と色々教えてもらった。
そういえば、お友達の井上さん(認知症の本人)も、お正月に娘さんたちと作ったおせち料理の写真を送ってくれてた。 (こちらの写真) 

我が家のおせちより、とてもゴージャス!!!

認知症の人はお料理してないと思っている方も多いと思うので、次はお料理の話にしようかな。
買い物どうしているんだろう?
どんな料理を作っているんだろう?
失敗しないのかな? 鍋を焦がしたことがあるのかな?
家族から止められたりしないの?

また、料理事情についても色々と聞いてみよう。

ちなみに・・・・。
今日、講演の後に本を買ってくれた方に、直筆のサインを、笑顔で書いていた藤田さん。私にはスラスラ書いているように見えたけれど、本のサインを求められたときに備えて、昨日練習したんですって。
ここにも何か工夫があるかも!!!

認知症の人と話をして、認知症の本人の暮らしを知ることで、私たちはたくさんの思いや工夫を知る事ができる。
これは、これから認知症になるかもしれない私たちにとって、とても大切な情報だと思うので、これからも認知症の本人が日々の暮らしの中で行っている工夫を、少しずつ書き溜め、発信していきたいと思います。

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