自由を考える
『自由』というものを考えたとき、自由を阻害する『束縛』は、会社や人間関係のしがらみ、
社会の在り方などなど、自分の『外』にあるものだと普通は考えられています。
もっと具体的に言えば、
月曜から金曜日までは出社しないといけない、
朝9時には出社し、タイムカードを押しておく必要がある、
上司の◯◯さんから言われた仕事を
進めないといけない、
時間が来るまでは職場に留まらないといけない、
近所の人との話に付き合わないと気まずくなる、
赤信号のときは道を渡ってはいけない、
外国で暮らすためにはビザが必要、
挙げ始めるとキリがないですが、
要は、こういう目に見えない『ルール』が、
人の行動や心を縛っている、ということです。
これらは確かに自分の『外』、もっと言えば、自分とは別の存在である『他人』が創りだしたルールだと言えます。
ただ、よくよく考えてみたら、これらのルールは、物理的に何かの制約を受けてるわけではなく、『心の中』にしか存在しないものだとわかります。
『会社の中の決まり事』というルールは、
あなたの外にあるワケではなく、あなたの
『心の中』にあるんです。
そもそも、『会社』や『組織』というもの自体、
実体のない幻想みたいなものです。
ちょっとピンと来ないかもしれませんね。
ちょっと考えてみましょう。
あなたがどこかの会社に勤めてるとします。
その『会社』っていうものは、何によってできているのかを考えてみましょう。
社長がいて、部長がいて、課長がいて、
同僚がいて、部下がいて、、、
いろんな人が集まって、何かの目的のために、
同じ場所にいて仕事をしているワケです。
ただ、その人々を集めて縛りつけている『ルール』というものは、一体どこにあるものでしょう?
それは、関わる人、一人ひとりのアタマと心の
中だけに存在するものなんです。
あなたのアタマの中だけではなく、
関わる人たち全員で共有されている。
というところがポイントではありますが、
とにかく『ルール』という名の束縛は、人の『アタマと心の中』だけにしか存在しないものなのは確かです。
では、そういう『束縛』から解放されて、自由になるためには何が必要でしょうか??
『ルールという名の束縛』は、関わる人たち
全員で共有されているものですが、その中に属している個人が、その束縛から解放されるためは、別に、すべての人のアタマと心の中から『束縛』を消し去る必要はなく、「あなたの心」を『束縛』から解放するだけで実現されます。
会社の出社時間が9時と決まっていても、
あなた一人が
『俺はそんなモノに縛られない!』
と、心から思えたら、その瞬間に自由は実現するんです。
ただ、これは少し現実的ではありませんね。
現実的に考えれば、他人との関わりを一切無視して、自分勝手に振る舞うなんてことは不可能です。
実際のところ、心の中の『束縛』はそれ単体で存在するものではなく、複雑に絡まりあってるからです。
あなたにとって優先度の低い、他の部署のAさんが、
『9時に出社するのが当たり前!』
と言っていても、ほとんど響かないかもしれませんが、あなたが普段からお世話になっている、直属の上司であり、尊敬する先輩でもあるBさんが、
『9時に出社すべきだ!』
と言っていたら、中川さんの心は、自然に、それに合わせようという気持ちがはたらくことになります。
そもそも、『束縛から解放される』ということを『自由』だと考えれば、『自由』は決して手の届かないものになってしまうのです。
なぜなら、すべての『束縛』から解放されることなんて、絶対にあり得ないからです。
注釈をつけると、人間が人間である限り、不可能だということです。
人間が人間である、とは、『自我』を持つ、ということと同義だと思ってください。
では、『自由』とは一体何なのか?
ということですが、僕は、
『束縛を選択すること』だと考えます。
自分が、どんなルール、束縛を優先するのかを、
自分自身で選択することこそが『自由』だと思うんです。
さっきの例で言えば、
『朝9時に出社する』
というルール(束縛)があっても、あなたが『人に優しく生きる』というルール(束縛)を持っていて、その優先度を高く置いていれば、遅刻しそうなときであっても、会社までの道の途中で困ってる人を見かけたら、
『朝9時に出社する』
というルールを無視してでも、
その人を助けて、力になることを優先できるのです。
これが『選択の自由』というものです。
つまるところ、『自由』であるためには、
自分自身の中で、どんなときにも優先すべき『信念』という名のルール(束縛)を持つ必要がある、ということなんです。
これが『心の自由』というわけですね。
実際には、これを実践レベルで身につけるには、
それなりに心の修錬が必要になります。
多くの人は、自分の軸がブレやすく、他人(社会)との共通のルールから外れた行動をとるのを恐れるからです。
他人や社会との共通のルールとは、
常識や社会通念、会社の規則、などなどのことです。
多くの人は、日々の生活の中でこういった目に見えない『ルール』に縛られて生きています。
目に見えないルールといっても、心が縛られていると『現実』にも反映されるので、結局は、金銭的に余裕がない、とか、会社や仕事に縛られて、住む場所を自由に選べない、といった、物理的な制約も受けることにもつながります。
いろいろな段階はありますが、あなたが『自由』への第一歩を踏み出すために意識すべきなのは、
『心の自由』を身につけるということです。
また、『心の自由』を身につけるために、僕が推奨するのは、
『ビジネスを学び、実践する』
ということです。
説明すると長くなるので、詳細はここでは省きますが、カンタンに言えば、ビジネスを学び、実践することで、心理的ブロックがどんどん外れていくと同時に、金銭的な余裕が生まれてくるので、現実的にも『自由』の度合いが増していくことになるのです。
長くなりましたがまとめると、すべての束縛は自分自身で創りだしている。
ただ、『社会のルール』的な束縛は、自分の心の中だけではなく、他人との関わりによって創られている。
『自由』とは、自分自身の心の中に、
優先すべき『束縛』を創ることで実現できる。
ということです。
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