及川恒平

1948年、ベビーブームの頂点に命をさずかった。 散歩が日課の日々をぼちぼち描いていき…

及川恒平

1948年、ベビーブームの頂点に命をさずかった。 散歩が日課の日々をぼちぼち描いていきたい。 失礼ながらこのnoteという場より長生きしたらどうしよう。

最近の記事

久地円筒分水

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      うたとえ2024『久地円筒分水』及川恒平

      うたとえ2024『久地円筒分水』 詩/有働薫詩集『露草ハウス』より 曲・撮影/及川恒平 演奏/ペーパーランド〜 及川恒平(Vo&Gt) 本田修二(Cho,Uk&Bfl) 幸田実(Bass) ------------------------------------------------------------ 『久地円筒分水』有働薫 まだ桜は咲いていない それがひとつの救いのようだ 大河の水を――にかりょうようすいの水を分けて 円周に沿い 下流のわれらは 蝟集する日々にめまいする 詩は喉下に井戸を掘って 水に行きつくため わたしはあの川岸の樹の陰に たたずむ弟を迎えに行こう まだはたちまえの 弟は息子の顔をして わたしを見つめる (長いこと待たせて) つぶやくと 影は薄れ (まぼろしとなり) われら大河のほとりに蝟集し シューマンをラインへ ツェランをセーヌへ 見捨てる ------------------------------------------------------------------

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        うたとえ2024「横たわって香るものから」及川恒平

        うたとえ2024『横たわって香るものから』 詩・松尾真由美 演奏・ペーパーランド(歌.曲.作画・及川恒平  ギター・本田修二 ベース・幸田実) 森美千代(写真)と松尾真由美(詩)のコラボレーションから 〜松尾さんの facebookでも発表中です。 =========================== 【横たわって香るものから】松尾真由美作 夜に 浸って 惑っていく 俎上にあがる溺者がいて 血の色と純潔の白が混じりあって香ってくる 始まりは地の底なのか水の上か 優しさに満ちていても 紙のように破れていく そんな脆さを晒していて 蕾が寄りそうこのあたり 先住者は誰だろう なお骨折の茎が 伸び ============================

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          平原にて〜しずかなまつり1001

          ウォン氏と四半世紀後にふたたび 「しずかなまつり」をはじめます。 きいてください。 「平原にて」詩・歌唱 / 及川恒平 ピアノ演奏・作曲 / ウォン・ウィンツァン 録音・撮影・編集 / ウォン美音志 収録日 / 2023年11月21日 収録場所 / サトワスタジオ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ウォン氏がyoutube用に書いたライナーノーツは そのまま私の気持ちです。 私にとってはウォン氏とは あの物語ほどの長いストーリーがここまで続きました。 とても千には届かないのですが、 歌もずいぶん作ってきました。 それでこの録音を臆面もなく 「しずかなまつり 其の1001」とします。 さて、今から1002が楽しみです。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 「平原にて」 平原にて山 ただ山見てあゆむ 胸つきぬけ川 真言のようにきみの名 春が呼んだ音をひとつ うおもはなもわれも 聴く 天空より瀧 波をつれておちる 胸のおくに森 真言のようにきみの名 春が呼んだ水のひかり むしもとりもわれも あびる ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 及川恒平 音楽予定 https://kohe1.sakura.ne.jp/yotei/ 及川恒平 facebook / oikawakouhei うたとえ (及川恒平 YouTube) / @koheoikw260 「平原にて」収録CD しずかなまつり(OIKAWA MUSIC / KOHE-1) http://www.oikawasong.com/cd_02.htm

        久地円筒分水

          ネガから018 1985年、東京港区

          ネガから018 1985年、東京港区

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          うたとえ2024「異和から花が脱するとき」

          詩/松尾真由美 曲・作画/及川恒平 演奏〜ペーパーランド (及川恒平vo 本田修二gt 幸田実bs) ========================== 「うたとえ2024」の最初は去年のラストにひきつづき、 詩人松尾真由美さんの詩に歌をかかせてもらいました。 この方の詩に接することにより、 歌詞というものには多くの固定観念が潜んでいることに気づかされます。 中には疑問だった概念があまり意味のない場合もあり、 わが意を得ることになったりもします。 いよいよ進むべき道が曲がりくねってきたので、 あまり歩数がかせげません。 月に一曲を目標に今年はやっていこうと思います。 今回の松尾作品も、 森美千代(写真)と松尾さんがコラボレーションして、 facebookに載せているもののひとつです。

          うたとえ2024「異和から花が脱するとき」

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          《ネガから017》1985年、都内商店街。

          《ネガから017》1985年、都内商店街。

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          おんがく屋の一日。2023年師走。

          おんがく屋の一日。2023年師走。

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          うたとえ2023ラスト「葉群れのかすかな晶度へと」

          詩〜松尾真由美(写真家森美千代氏とのコラボより) 曲・画面構成〜及川恒平 演奏〜PAPERLAND 及川恒平Vo. 幸田実Bass 本田修二A.G Uku. A Gavilinker Cho. 録音〜Stodio Pilliqua 他 2023年11月-12月 ============================================== 「葉群れのかすかな晶度へと」松尾真由美 誘われているよう   やさしい繁み ささやき その他 開きつつあつまる葉のすべらかな肉感の 密やかに入りこん だ香りの森で 私はなにをなしたのだろう あてどない手の高揚すら 月にのまれて 無為の糧 配されて 配していて 陽だまりの温みにまみれる =============================================== どうやら2023年内にすべりこんだ。 今回はとくにむずかし道則だった。 このことを知っていただくためには、 じゃっかん内情を記さなければならない。 正直なんといっても私が取り組んでいる言葉は、 文字になっているものだということだ。 それを歌にするのだから、多くの取りこぼしが生じる。 たとえば同音異義語は避けてとおれない。 前後の文脈からは察することができない場面によく出会う。 わたしはその場合、だいだいはそのまま歌う。 やまとことばなどに替えると意味だけは通じやすくなるケースでもだ。 詩人の文字としての選択に介入する勇気はない。 もし意味が通じにくい場合はそれで仕方がないとしている。 これが自分の書いたものなら、即座に変えているのだけれど、 安易な選択で取りこぼすものも少なからずあった。 そして歌として「歌いやすい」ものに仕上げるのも、 きわめて困難なことも多い。 その場合も歌いやすさを優先することは少ない。 譜割りをするときに、原作の文脈にはどうしてもならないことは、 少なからずある。 ある部分はたくさん言葉がつまっていたり、すかすかだったりもする。 もしそうやっても、その工夫ではまだ足らない場合もあるのだ。 さて、今回取り上げさせてもらった松尾真由美の話にしよう。 この人は同音異義語をあえて楽しんでいることが、なんと多いことか! ご本人が愉しんでいるのなら、私が介入する必要などさらさらない。 しかも最終アンサーとしての文字表記を省く歌となり、 同音意味不明語として放られる運命をあゆむことになる。 もうしわけない。 と、誰に、何にあやまろうか。 こうまでしても、私は詩人たちの言葉からはなれられない。 歌が、とくにポピュラーソングがとりこぼしてきた ゆたかな言葉になんとか接近したい。 2024年も自作詞をおりまぜながら、詩人のことばと戯れたい。 同行してくれる幸田くん、本田くん、ばくくんには感謝の念しかない。 しんも将来はいよいよ詩の密林深く引き連れていく所存だ。                    及川記 2023年 師走 =====================================================-

          うたとえ2023ラスト「葉群れのかすかな晶度へと」

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          《ネガから016》1985年、麻布十番。

          《ネガから016》1985年、麻布十番。

          《ネガから015》1985年7月、都内港区の米穀店。

          《ネガから015》1985年7月、都内港区の米穀店。

          《ネガから014》1985年都内

          《ネガから014》1985年都内

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          《ネガから012-013》1985年、六本木から麻布十番へ。

          《ネガから012-013》1985年、六本木から麻布十番へ。

          《ネガから011》

          《ネガから011》

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          《ネガから010》1985年夏。

          《ネガから010》1985年夏。

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          《ネガから009》 1985年の世田谷線。

          《ネガから009》 1985年の世田谷線。