医者のキャリア、腎臓屋の進路 話題
先日、腎臓屋の進路の会話がなされていた。勝手気ままに私の思う進路を挙げていく。それが誰かの思いにもよらない進路になるかもしれない。
アカデミア
大学のポストを極めていく、研究職のことである。
研究が好きであることが第一条件だ。
臨床がむかないという後ろ向きな動機ならやめておいた方がいい。
研究職は熾烈な競争社会である。
論理構成に不備があれば、論文にならないし、臨床を行うよりは高水準水準の英語力が求められる。ポストも限られており、教授職を目指すなら、遠方の大学のポストに就任したり、居住地の安定は難しいだろう。
給与水準
給与水準は、臨床医と比較すると劣る。それほど悪くないという意見もあるかもしれないが、非常勤の臨床業務で補われていることが多い。それは研究職としての給与とは言えない。
海外研究者として世界的活躍を目指す方針もあり、給与水準は日本より高い国も多い。ただし為替影響を受けるので、簡単に比べることは難しい。
いずれにしても海外で給与ありの研究ポストを得ることは、実績と競争を勝ち抜く力が必要だ。
講演会の費用がUpするという副効果がある。大学の教授・准教授ポストと、病院の部長ポストでは、製薬メーカーの規定が違う。あくまで規制されつつある講演料なので、将来設計に組み込むのはお勧めできない。
糖尿病講座の教授が講演料で年4000万円受け取っており、すっぱ抜かれた事件が過去にあった。著作権の問題で転載はかなわないが、興味のある方は2015年4月1日の朝日新聞朝刊をご覧いただきたい。
臨床医
臨床医にも勤務医・開業医がある。
同じ医者のようで根本的に違う。
勤務医
だれもが医者になった直後は勤務医だろう。
雇われて業務命令で仕事をする。
労働力を売却して、給与という対価を得る。
あくまで業務命令に従う必要があるので、経営の方針が変わったり、
いい診療を提供したと思っていても、売上を追求されたり、
経営陣の影響を色濃く受ける。
スタッフも医師が雇っているわけではないから、業務命令はできない。
学年が進むと
「思った以上にやりたい医療ができない」
と感じる可能性がある。
給与水準
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