#私の侍ジャパン

2021年6月16日

本日11時、東京五輪野球日本代表が発表される。

誰が選ばれ誰が外れるのか。24人という狭き門をめぐり、野球ファンは様々な憶測を張り巡らせているところだろう。かくいう私もまさにその1人である。

ただ今、代表発表当日0時。ギリギリのタイミングではあるが、私が考える最強の日本代表を皆さんにご紹介したいと思う。

#私の侍ジャパン

投手

山本由伸

柳裕也

田中将大

菅野智之

宮城大弥

早川隆久

平良海馬

又吉克樹

高梨雄平

栗林良吏

山崎康晃

松井裕樹

野手

甲斐拓也

森友哉

山田哲人

菊池涼介

村上宗隆

坂本勇人

源田壮亮

吉田正尚

柳田悠岐

鈴木誠也

栗原陵矢

佐藤輝明


いかがだろうか。

メンバーを選出するにあたり最もこだわったのは「現時点最強メンバーの招集」である。

合言葉はノーモア北京五輪。

2008年、北京五輪において物議を醸したのは、シーズンで調子の上がらなかった上原浩治ら「常連メンバー」を選出した一方、レギュラー定着元年の内川聖一や「ガラスのエース」の印象が強かった岩隈久志など、シーズン絶好調ながら実績に乏しかった選手を選外とした星野采配だった。

その結果は、、

それはもういいか…

ただ、明らかになったのは、予選から決勝までほぼ10日間で決着がつく「超短期決戦」において過去の実績は関係がないということである。「今使える選手」をシビアかつ大胆に。メンバー選出は思い切った抜擢を意識して行った。

投手編


投手選出において重視したのは「被本塁打」「与四球」「奪三振」の3項目である。

マイナーリーガー中心の各国代表は打撃が粗く、ランナーをためての1発長打しか得点源は存在しない。

※対戦国(韓国・アメリカ・イスラエル・メキシコ・ドミニカorベネズエラ)

そのため、投手メンバーの選出は

「被本塁打・与四球が少なく奪三振の多い投手」

を基準に行った。

その中でも、狭い福島・横浜スタジアムでの試合となることもあり「被本塁打の少なさ」を特に重視した。先発投手であれば被本塁打5本、リリーフ投手であれば3本以下を選考基準とし、メンバー選出を行った。

先発投手において、エースは山本由伸に決めた。1発長打以外に怖さのない他国と違い、チーム一丸で点を取りに来るであろう韓国にはこのナンバーワン投手をぶつけ、シャットアウトを期待したい。

逆に韓国以外の国には1発長打以外を過度に恐れず、見下ろすくらいの気持ちで臨んでほしい。ネームバリューこそあるがメジャーのスクラップが跋扈しているだけで、日本以上に力を持つチームは存在しない。

今シーズン抜群の安定感を見せる柳裕也と宮城大弥、早川隆久の両左腕のうちどちらかを先発とし、3本柱の体制を整えたい。(宮城・早川のどちらかはロングリリーフへ。先発左腕を複数選出することで、相手チームの左右対策を撹乱する狙いもある。)

最後まで悩んだのは4.5枚目の先発投手である。

今大会は敗戦が続くと、最大10日で8試合(うち6連戦あり)の強行スケジュールを強いられる可能性がある。そのため先発投手は最低でも5枚は必要なのだが、今シーズンは先発投手が全体的にパッとせず、選出基準を満たす投手が見当たらなかったのだ。

そんな中、白羽の矢は田中将大・菅野智之の球界最高年俸ワンツーコンビに立つこととなった。

しかし、、

今シーズン、両投手はどうも良くない。両投手の被本塁打は田中9本、菅野6本。規定投球回に満たない投球回でこの被本塁打の多さは私の選考基準からしてみれば、ほぼ「論外」の水準である。この両投手を選ぶか否かは、かなり時間をかけて悩んだポイントとなった。

両投手の選出は「ノーモア北京五輪」「最小被本塁打」を合言葉とする今回の選出方針とは相反する。それでも、残り1ヶ月で復調気配があれば文句なしの大エースであること、与四球が少なく最低限クオリティースタートは期待できることを考えれば、他の先発投手を選出するよりは妥当であると考え選出した。ただ、最短5試合で優勝となる今大会において先発投手のやりくりが上手くいった場合、今のままの調子では彼らの出番はほとんどないだろう。

リリーフは先述の通り、宮城か早川をロングリリーフとして置く以外はリリーフ専門投手を並べた。これも川上憲伸・成瀬善久・杉内俊哉・和田毅など、北京五輪で使い勝手よく起用された先発型投手が軒並み打ち込まれたことを反省してのものだ。(現状4.5番手が濃厚な田中、菅野は順調に勝ち進めば大差試合での複数イニングリリーフに回したい。)

又吉克樹・高梨雄平の両サイドスローはワンポイントから1イニングまで幅広く起用。平良海馬・栗林良吏の無失点コンビはクリーンナップ打順にぶつけ相手の反撃の勢いを防ぎたい。山崎康晃・松井裕樹の代表経験豊富なタレント陣は後ろを固め、試合を締め括る。

できればリリーフはあと2枚くらいほしいが、とにかく24人枠はメンバーがカツカツとなる。なんとか目論見通りの回転を見せてほしいところである。

野手編


ベストオーダー

1 8 柳田
2 4 菊池
3 7 吉田
4 9 鈴木
5 5 村上
6 6 坂本
7 DH 佐藤
8 3 山田
9 2 甲斐

野手に関してはパワーと選球眼を重視し、とにかくバランスの良いメンバー選出を心がけた。

捕手は2人+1名体制。甲斐拓也を基本軸に代打の切り札としても期待の森友哉、捕手経験のある栗原凌矢を控えさせる。捕手起用に関してはかなり攻めた構成となったが、それは捕手不在となる確率と24人の枠の中に余すことなく最強メンバーを入れることを天秤にかけた結果である。また、最悪捕手が1名離脱しても、開催国の地の利を生かして即日補充すれば良いのでは、と考えたことも一因である。(ルール的に問題ないのかは知らない)ただ、試合中に甲斐拓也が離脱すると試合終盤のボールブロッキング含めかなりヒヤヒヤした展開は必至で、無難に梅野隆太郎を選出した方が良い気もする。

内野手は菊池涼介・坂本勇人の二遊間はすんなり決まり、一、三塁でのヤクルト勢選出にたどり着くまでに時間を要した。山田哲人は浅村栄斗と、村上宗隆は岡本和真とキャラがバッティングしたが、用途の被る選手は複数選出しないと決め、浅村・岡本は選外へ。出塁率の高さと走塁能力でヤクルト勢を選出した。また、三塁を守れる佐藤輝明、遊撃の名手源田壮亮を含め、内野は誰かが不調でも別の誰かをすぐに起用できる体制を整えた。ただ、遊撃だけは坂本と源田で打力に差ができてしまうため、坂本の調子は打線のキーであると考える。

吉田正尚・柳田悠岐・鈴木誠也。外野スタメンの3選手は、全選手の中でも別格の打撃力を持つ3人で、圧倒的なバッティングを期待したい。しかし、彼らは5番の村上を含め、四球が多くなるのではないだろうか。その意味でもやはり、6番の坂本がポイントゲッターとして真のキーマンであるような気がしてならない。

DHには期待のルーキー佐藤を選出した。しかしこれは決して贔屓起用ではない。五輪開幕時には20本塁打を軽く超えているであろうNPB内でも屈指の長打力、大卒1年目で初対戦の投手から結果を残す初見殺し能力、7番打者として期待したい打点生産能力の高さ。佐藤は代表のスタメンに名を連ねる実力をすでに有している。また、複数ポジションを守れるユーティリティ性も見逃せない。もし仮に不発でも、DH枠には栗原や森などアベレージも残せるパワーヒッターが控える。

打順はジグザグ打線を意識し、どこからでも点が取れる型を用意した。出塁能力・走塁能力の高い選手が多く、ホームランよりは二塁打を量産し、ビッグイニングを狙いたい。

最後に


一見するとヤングジャパンに見える今回の日本代表だが、投手のキーマンは田中、野手のキーマンは坂本と、金メダルの鍵を握るのは、88年世代の両ベテランだと考える。

代表経験豊富な彼らだが、実は代表での実績は大したことがない。しかし、今回彼らの責任は重大である。田中は現状の調子では起用方法が限られるが、それでは投手陣に本来計算されていた厚みが出ない。なぜなら、田中が日本に復帰した時点で「代表投手陣の柱は田中だ」という青写真がほとんどの野球ファン、そして稲葉監督の頭の中にあったからである。田中が代表の中心に君臨する姿は、本来のチーム構成において「当たり前」の光景である。本来、それほどに田中は絶対的な存在なのだ。あと1ヶ月、是非とも復調を期待したい。坂本に関しては再三の指摘になるが、チームの得点力に直結する最大のポイントゲッターであると考える。出塁率の高い選手が前を固める6番という打順でいかにランナーを返せるか。故障明けで、こちらも現時点では本調子ではないかもしれないが、あと1ヶ月で大爆発まで持っていってもらいたい。

投手の起用法や打順、というかそもそもメンバー選出だって全部妄想である。妄想でここまで書いてしまうのだから、本日のメンバー発表の後、私は「あーでもない、こーでもない」と文句を垂れる害悪野球ファンに成り下がることは自明である。

それは本当に良くない。良くないとわかっているので、今日は誰にも会わずに大人しく文句垂れようと思う。

いや、毎日誰とも会ってないや。











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