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特別な日、3月24日

「好きな花は?」と聞かれたら、えーと、ラナンキュラス、アネモネ、ビオラ、それから…といろいろな花を思い浮かべて答えるけど、私の頭の中には自分より背丈の低い草花の中から選ぶことしか頭になかった。

「1番好きな花は、桜」
と耳にした時、見上げるぐらい大きな桜が私の頭の中の好きな花のイメージになかったから、すごく新鮮で意表をつかれてとても胸を打たれた。

言われてみれば桜も花の一つなんだけど、私の頭の中では木というイメージで、好きな花とは結びつかなかった。

その桜が好きと教えてくれた人と、大きな桜がとてもしっくり来て、その時特別な日だった3月24日になると、桜の季節になるとどうしても思い出してしまう。

「わー、桜が1番好きな花ってすごくいい!胸打たれてしまった!私も桜の花が好きや!」と思ったんだけど、その頃の私は、今よりずっと自分の気持ちを言葉に出来なかったから、目の前にちらちらと舞い散る桜の花びらを見て、その言葉より先に桜が散ってる桜吹雪の話をしてしまい、その人は「桜が散る」ということをネガティブなイメージとして受け取ってしまったようで、がっかりしてしまっていた。

桜のつぼみが少しずつ目立ち始めてきた。
今年も早く桜を見に行きたいなあと、仕事の行き帰りに通る道の桜を、信号待ちで見上げて待ち遠しく思ってる。

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忘れられない恋物語

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