産みたかった命、産まれてほしくなかった命

こんにちは😊
この前、おばぁちゃんからシャインマスカットが届き、毎日1房食べるという贅沢をしています🍇
大人になって、いや、1人暮らしを始めてから初めて果物という食べ物が高級なものであり、嗜好品に近いようなものだと感じるようになりました。
なくても困らない、余分な食べ物

子どもの時は果物があることにありがたさなんて感じたことがなかったけど
果物を買う、しかも誰かにあげるために買うって本当にすごい。
ありがたいし、幸せ者だったんだなって気付きました。
おばぁちゃん、ありがとう
とてもおいしい。


さて、今日は正解のない難しい話を。
明るい話ではないから
読みたい人だけ読んでください。


仕事をしていると、倫理観というか自分の中の軸みたいなものが大きく揺さぶられることがあります。

それが
産みたかった命
産まれてほしくなかった命
産めなかった命

産婦人科といえば、赤ちゃんの泣き声、お母さんの笑顔、など幸せなイメージが思い浮かぶと思います。
しかし光があればそこには闇もある
それが現実で

おなかの赤ちゃんに病気が見つかって
おなかの外では自力では生きていけない
と言われる人もいます。
そうなると、妊娠は身体への負担もすごいから22週未満であればお別れをするという選択肢も出てきます。

赤ちゃんの臓器や構造がいろいろ出来上がって初めて病気がわかってくるから15週を過ぎてわかることが多い。

そろそろつわりの終わりも見えてきたかという頃に突然、申告されるんです。
12週以降だと赤ちゃんを掻き出してあげる処置ができないから人工的に薬で陣痛をつけて産みます。
そう、文字のごとく産むのです。
妊娠を継続するのもしんどく
中絶をするのもしんどい
ましてや、その命の選択を夫婦でしなければならない残酷さ

産まれてくることを楽しみにしてたのに
予定日1ヶ月前で急に亡くなってしまう赤ちゃん

お産中のトラブルで命を落とす赤ちゃん
22週以降に外の世界では生きていけないことがわかり妊娠継続を余儀なくされ、産み、そしてお別れする赤ちゃん

産みたかった命
生きて欲しかった命
産まれることができなかった命

産声のあがらないお産につくのは
本当に辛い
こっちの心までえぐられそうになる
だけど、本人はその何倍も辛い思いをしていると思うと私が涙を流すわけにはいかないと歯を食い縛る。
そして「おめでとう」のかわりに
「おつかれさま」という言葉を精一杯、絞り出す。
妊娠していない時ですら辛いのに、
妊娠している今は何倍も辛く感じます。


一方、
予想外の妊娠、望まない妊娠をする人も。
妊娠22週未満であれば中絶が可能ですが、
妊娠に気付かず、もう産むしか選択肢が残されていないということもあります。

中高生での妊娠、
誰との子かわからない妊娠、
まだしたくなかった妊娠

産みたくなかった命であり、産まれて欲しくなかった命

ちゃんと避妊すればいいのに、と思うこともあるけどそこには私の知らない闇もあるんだと思います。
そしてその人たちも苦しんでるし、傷ついてる。

産まないという選択をする人もいるけど
どうやったら愛せるか、
おなかの中の子が幸せになれるかを必死で考えている人もいる


私は子どもを授かりたくてもなかなか授かれなかった。
不妊治療のクリニックに通ってみて、こんなに妊娠を望んでいる人が多いんだと知れた。
そして私は運良く赤子を授かれたけど、
そこには授かりたくても授かれなかった人も当然いる。

いのちとは。

みんな望まれて産まれてくる命だといいな。


手のひらサイズの赤ちゃん用のお洋服を作ってくださるボランティアの方たちがいます。
とてもかわいいお洋服で着せてあげるとお母さんたちにほんの少しの笑顔がこぼれます。
悲しくて辛いはずなのにね。。。
そんな小さなお洋服はどこにも売ってないから、本当に助かっています。
ありがとうございます🌷


そして私は助産師として誰かの力になれているのだろうか。
私の言葉で傷ついている人がいないか
不安にもなります。
産む、産まないどちらがいいのかは私にはわからないし、正解もないはずです。
だからその選択をした人たちを私なりにサポートできたらなぁと思っています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?