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物語思考をレゴ🄬シリアスプレイ🄬メソッドで加速する

『物語思考』という本をお薦めされたので読んでみた。

 平易な語り口で、多くの人間の弱いところもよく見ながら、なりたい自分に近づいていくための説明が、説得力をもって組み立てられているのが印象的な本だ。

 この本では実に様々な自分のキャリアを切り開くための取り組みが紹介されているが、その中でも中心になっているのがタイトルにもなっている「物語思考」である。

 この物語を作るにあたって大事なのがキャラクターとされる。自分の物語のキャラクターということになるが、このときのキャラクターは「自分がなりたい(演じたい)人物像」で、自分がこのキャラクターになりきって行動、判断を積み重ねていくことで、最初は程遠くても、次第にそのキャラクターになっていくということである。

 この「なりたいキャラクター」を描くとき、想像力をうまく活用していくことが重要となる。そのときにレゴ🄬ブロックおよびシリアスプレイのメソッドは役に立ちそうだ。
 問いはシンプルに、なりたいの人の特徴を説明できるようなモデルを作ってみて、そのストーリーを他の人に語ってみるということである。

 この「なりたい」の想像を膨らませるとき、想像の「頭の枷を外す」のがとても重要なポイントであると本書では繰り返し強調されている。どこかで「自分がなれるとしたらこのくらい」とブレーキをかけてしまうことで、逆にそこを目指す気持ちになれなくなってしまうということだ。この点において、レゴ🄬ブロックは人々に想像の翼を与えてくれる。場合によっては、作り直しをさせることで階段を登るように「なりたい」のレベルを上げていくこともできるだろう。
 人物像のモデルを作った後に、そのモデルを使って様々な場面でその像の人物がどうふるまうかと語ってもらう(食事をするときとか、休日の過ごし方とか、手元に少し余裕のあるお金できたときとか)のも「キャラクター」をより細かく描くために活用できるだろう。

 このとき、なりたい像はできたものの、そこに至る道が見えないと自分が「なれるはずがない」と思ってしまうリスクがある。そこで、そこに至る手段について具体的に調べることを通じて、そこに至る手段へと分解して「一歩を踏み出せる」だけの現実性を持たせるという方法が考えられる。
 そのようなモデルを作る中で出てきたストーリーについて、「改めて調べてみて具体的な手段へと落とす」ワークもセットにしておくことでレゴ🄬シリアスプレイ🄬メソッドを使った「なりたいキャラクター」づくりはさらに効果的なものになるだろう。

 また、そのようなキャラクターを作り出している外側にある環境も想像することも大事だと本書では強調されている。この部分もレゴ🄬ブロックで表現して、なりたいキャラクターの物語のイメージを広げることはできそうである。

 もちろん、上記の方法は、成功の道を歩き出すための第一歩で、実際には「なりたい人」の行動を小さくても真似してみるということが欠かせない。その結果、ちがったなと思ったら改めてキャラクターづくりの段階に戻ってくることになる。
 この行動の部分については、もちろん、レゴ🄬シリアスプレイ🄬メソッドのワークの外側(終わった後)になる。そうなると、やはり自己変革やキャリア開発などではワークの後にも走り続ける仕組み(ワーク参加者同士のコミュニティ作りとか)まで含めて考えていく必要がありそうだ。

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