人に何かをさせる場合には、言葉で指示する方法もあるが、実際にその動きをしているところを見てもらう方法もある。レゴ🄬シリアスプレイ🄬メソッドでも、ファシリテーター自身が実際にモデルを作り、ストーリーを語り、モデルへの問いかけや応答後の振り返りまで、やって見せることが効果的に働く。
レゴ社の製品レパートリーにテーブルトーク・ロールプレイングもできるダンジョンズ&ドラゴンズのシリーズが加わった。対象の世界はファンタジーだが、様々な状況でプレイヤーが会話と決断を繰り返す部分はシリアスプレイと大いに重なる。レゴ🄬シリアスプレイ🄬メソッドにも参考になるかもしれない。
レゴ🄬シリアスプレイ🄬メソッドで自分の状況についてのモデルを作ることは、単に3Dであるということにとどまらない。認識の次元を一つ上げることである。その次元の軸は自らを見る視点を動かすということである。そこに「もし~だったら」という問いを展開することで次元を一つ増やすことができる。
人間の脳は、光の束である視覚情報の中に何らかの像をとらえ、そこに意味を見出す。正面から見た車が人の顔のように感じたり、インクの染みの中に蝶の姿を見出す。同じように意味もなく組み立てたブロックの作品の中にも、見た人自身にとって重要な何らかのストーリーを見つけ出すことができる。