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観劇記

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松下洸平さんが出演している舞台を中心に観劇記を書いています。本数が増えたのでマガジンにまとめました。
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「ベイジルタウンの女神」 観劇記(松下洸平さんを中心に)

「ベイジルタウンの女神」 観劇記(松下洸平さんを中心に)

★ ↑ PR用公式動画。オープニングを聴くだけで心が浮き立ちます♪ぜひご覧ください\(*ˊᗜˋ*)/♡

1、ケムリ研究室no.1「ベイジルタウンの女神」概要★2020年9月13日~10月10日(東京、兵庫、北九州)
★作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
★キャスト:マーガレット:緒川たまき/王様:仲村トオル/ハム:水野美紀/ハットン:山内圭哉/にんじん:高田聖子/スージー:吉岡里穂/ヤ

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「木の上の軍隊」と松下洸平さん:2016年版感想

「木の上の軍隊」と松下洸平さん:2016年版感想

1、衛星劇場松下洸平特集2020「ベイジルタウンの女神」上演記念としてCS放送・衛星劇場が、2020年8月、9月に「衛星劇場松下洸平特集2020」を企画し、松下洸平さんの出演舞台等を6本とスペシャルインタビューを一挙放映してくれた。スカーレット以降にファンになった者には超絶嬉しい企画だった。
「木の上の軍隊」は、2016年版が2020年8月14日に放映された。
この作品を演じるために洸平さんがどの

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カメレオンズ・リップ観劇記~解く必要のない謎を解くと,そこには究極の愛が

カメレオンズ・リップ観劇記~解く必要のない謎を解くと,そこには究極の愛が

〇はじめにの前に
ネタバレしかありません。そして長いです!
カメレオンズ・リップ(2021年)観劇後にモヤモヤした人、何がどうなっているのか整理したい人はお読みください。
観劇前に読むかどうかはあなた次第です。内容が難解かつ長い(3時間)ので、観劇の機会が1回だと理解するのは難しいかもしれません。
松下洸平さんの座長公演なので、私は初日から大千穐楽まで計7回のチケットを取りました。これを書きあげる

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スリルミー2021記録~伝説の初演ペア観劇から奇跡の配信まで~

スリルミー2021記録~伝説の初演ペア観劇から奇跡の配信まで~


1、はじめに:私とスリルミースリルミーとの出会いは松下洸平さんがきっかけだった。洸平さんのファンになったときは既にスリルミー2018年公演は終了していて、過去のブログを読むなかで、2011年のスリルミー日本初演のことを知ったのだ。
日本初演の出演者は、田代万里生さん(私)×新納慎也さん(彼)と、松下洸平さん(私)×柿澤勇人さん(彼)。洸平さんは2011年3月12日、東日本大震災の翌日にあったオー

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「母と暮せば」2021年観劇記~凄みと覚悟を感じる二人芝居~

「母と暮せば」2021年観劇記~凄みと覚悟を感じる二人芝居~


1,はじめに舞台「母と暮せば」は、制作陣にも演者にもハードルが高い作品だったはずだ。
まず、こまつ座が井上ひさし氏亡きあとに完成させる「戦後“命”の三部作」のうちの最後の1作だということ。「父と暮せば」「木の上の軍隊」はいずれも好評を博していること。そして、3作目の「母と暮せば」は先に映画化されていること。しかも山田洋次監督が吉永小百合さんと二宮和也さんで撮ったのだ。
そのあとの戯曲である。脚本

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音楽劇「夜来香ラプソディ」観劇記~2022年春に上演する気概~

音楽劇「夜来香ラプソディ」観劇記~2022年春に上演する気概~

1,はじめに極上のThe エンターテインメントショー!
舞台と会場、音楽が一体となり多幸感に包まれた。
cube 25th presents音楽劇「夜来香ラプソディ」。この作品を2022年春のいま上演する気概を感じた。未知の新型ウイルスによる世界同時多発テロ的なコロナ禍が3年目に突入、さらにはロシアがウクライナに侵攻するという危機感と閉塞感のなか、心から笑って泣ける舞台を皆が待っていた。
劇中繰り

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「闇に咲く花」2023年観劇記~戦争と記憶。伝えたいこと

「闇に咲く花」2023年観劇記~戦争と記憶。伝えたいこと


1,はじめに夏になると「こまつ座」の演目に思いを馳せるようになった。それほど「夏と戦争とこまつ座」は、ここ数年私の中でセットのようになっている。
2023年の夏は井上ひさしさんの「闇に咲く花」だ。
「昭和庶民伝三部作」の第二作。初演は1987年。今回は11年ぶり7回目の上演となる。こまつ座40周年の記念としてこの夏の演目としたのだろう。

ときは戦後2年の夏。ところは神田の愛敬稲荷神社。神主の牛

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