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011/順風満帆な新年に!

商店街の高級スーパーで雲母さん発見。彼は年末年始、白河先生の所に行っていたのですごく久しぶりな感じだ。俺ら三人はあまり離れたことがないから、伊達さんじゃないけど抱きついてヨシヨシされたくなる衝動に駆られる、けど今はこっそり尾行。たくさんカートに入れてるなあ、見ればほぼオレらの好物だな。早くただいまって帰ってきてほしい。

今週は雲母さんのペントハウスが根城。夕飯の仕込みをしてたら伊達さんが帰ってきたらしく、いい匂い。そう言いながらいつのまにか後ろに立ってる。この人もステルスが身についてきたぽい。着替えてきてくださいね、返事の代わりのほっぺに掠めチュー。両手塞がってて返せなかった。ハルちゃん今日あたり帰ってくるかも、連絡あったんですか?んや、勘よ勘。流石だな。

オレはお子様ランチみたいな大盛りハンバーグプレートが好きなんで、夕飯はハンバーグやらチキンライスやら、つい洋食屋みたいになってしまう。お前のハンバーグはちっちゃいナポリタンつくんよねすげえ好き。メインのハンバーグを口一杯頬張ってるせいか何言ってるかわからないが、御意。今日の伊達さんコドモみたいだな。美味いねえ美味いねえ、言い続けてたのが急に静かになった。雲母さんからメッセージだ。ハルちゃんやっぱ今日帰ってくるって♡目尻下がってる下がってる。大丈夫です夕飯取ってあるんで。お前もそんな予感した?もちろん。離れていてもこの三人の行動が何となく読める、そんな間柄になったんだろう。

さっき見かけたとはいえ、雲母さんが帰ってくる時間までは読めないので、先に呑んでようてことに。ハンバーグの後だけどローストビーフ、チーズマカロニ、ザワークラウトと赤ワイン。一見小洒落てはいるがオレだとワインぐい呑みで出すからって伊達さんが笑う。ローストビーフはわさび醤油で。けっこう合うねえ、ぐい呑みを両手で包み込むようにワイン呑む伊達さん、萌える。

口の周りソースついてる、伊達さんがオレの唇を拭ってペロリと舐めた。並んでソファーに座ってる、伊達さんの脚が触れる。てかなんで半パンなんですか目が寒い。だって暑かったんだもん、帰って早々シャワー浴びたらそうなりますよね、そっと滑らせた手のひらからは自分より低い体温が伝わってくる。するりと内側に手を這わせると、低く笑いながら両脚でギュッと挟んできた。プレス。伊達さんプレス。柔らかくてすべすべの内腿。おわかりだろうか、オレの頭は既に理性がすっ飛んでいる。

で、そのうちそんな流れになっていちゃつく体勢になって。棚の影に手突っ込んで動かしてたら伊達さんからブーイング。おま何カメラの位置把握してんの?角度的にこの方が映えるかと、しかもドヤ顔で言ってやった。雲母さんに最高の録画を提供しましょう、ってこんなのに最高とか言ってんじゃないのよおお前はあ!そうですねこうなったらなんでもかんでも御意。

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さて、先生のことは遊びにいらしていた見郷様と泰造さんにお任せし、そろそろお家に戻ることに。冷凍庫にチンするお食事を用意しましたから問題ありませんね。帰りにいつものスーパーで買い出し中、まさしく設楽くんの視線、を感じましたが気づかないふり。そう、これが肝なんです僕不在時のお二人の怒涛の盛り上がりをですね如何にし…とか考えていましたら、いきなり盗聴器という名の盗聴器からスウィートな会話が。徒歩で帰宅途中なので、人目を避け冷静を保つのが至難の技、僕が嬉しさのあまりスキップ等挙動不審な動きをする前に速やかに帰宅しなければ。すると後ろから突然、ハルちゃん久しぶりウチおいでよ!結城卓くんですやっべえ。彼のお誘い断れない、ので如何ともしがたくつい寄り道…。

そんな僕達ですが今年も宜しくお願い致します。



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佐久イヌ140の日常
274-281まとめ 加筆修正
2024.3.27


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