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鬼丸は苦笑しながら言うんだ、そうでもしないと綺麗にできなかった、って言い訳かもしれないけど。結果的に壊れてしまった掃除機も、ひょっとしたら寿命だったかもしれないじゃないか。限られた時間の中での選択、間違いなんてないと思うんだ。うちの掃除機が無事なのはまだその時じゃないて事だ(続)

smashing! たったままがおこのみ?

お前さパンツ被ったままだと今いち伝わってこない、被せたの伊達さんじゃないですか。オレとしては意外と気に入ったのでこのままで。さっきから気になってたこれはクッキー?けっこうな重さ。厳重なシールパックをそっと開け、自分と伊達さんの口に突っ込む。うわあうんまい、ほんとですね美味い(続)

目が覚めたら色々尋常じゃないことになってた。なんでオレは頭にパンツかぶってんだ。腹の上には本だのなんか紙袋だの。足元にあったかい感触。何でこんなとこで。爆睡してる伊達さんは一向に起きる気配がない。オレの周りにアイテム類が置かれる状態には覚えがある。弟が小さい頃やってたやつだ(続)

その辺の服に着替えて三人で夜の商店街へ。やっぱり台湾のだよねえ、伊達さんはオレと雲母さんの手を引いて進んでいく。シャッターの群れのところどころの灯りを目指して進む感じは、そうだ今こんなふうに導かれている。三人で笑いながら触れ合いながら美味しいもん食べて。伊達さんについていく(続)

いつのまにか映画はエンドロール、画面を見ないで器用にリモコンを操る手。次は新作見ようか、抱き合ったオレの背中をぽんぽん、お前こういうの好きよね、オレの見たかった配信。伊達さんをほぼダッコ状態で、さっきよりもっと距離を詰めて画面を見る。体温が、心音が、なんか全部シンクロしてて(続)

最高画質での作品が撮れると思っていましたのに。オレはいつも不思議に思うんだけど、雲母さん即混ざったらいいんじゃ大歓迎なのに。すると大真面目な顔で答える。全年齢版ではNGですから、そういう生真面目さは買うけどこの際もういいんじゃ。もーみんなで飯食いにいこお!伊達さんの一声(続)

高校の時清掃のバイトしてて、そこの掃除機壊しちゃって。小麦粉やなんかをそんなに吸わないとな仕事か大変だったな。うんでもうちの寺のも壊したからしばらく掃除させてもらえなかった、二人で大笑いしながら拭き掃除完了。まだまだ知らないエピソードの予感に、夕診後にまた話振ってみようかな(続)

013/オレらの意味ある偶然を

鬼丸は集中すると周りが見えないからな、いつのまにか千弦がキッチンに。だいじょぶよお俺一人で。サポートだから気にするな、手際よく鶏肉やら香辛料を出してくれる。すらっとした長い指先が鶏肉をこう…いかんつい見惚れるね。明日揚げてやるよお、ありがとな先輩。ニカッと笑う顔いいんよねえ(続)

雅宗先輩お願いがあるんだ、うわ千弦からこっそりお願いなんて人生初じゃないん?鬼丸が美味い唐揚食べたがっててさ、お前らの揚げ物かなり美味いけど。で先輩の揚げたのが食べたい。ウンわかったあ♡秒で落とされてるでも気にしない。早速漬け込んでい?画面に夢中な佐久間に気付かれないように(続)

俺と出会わなかったら、俺とこんな関係にならなかったら、意味のない自戒をぐるぐる巡らせて、ごめんな俺なんかと付き合ったせいで、そんな時真弓は笑いながら言うんだ。関わった全ての子供は他人のとかそういう括りじゃなくて俺の子供だと思ってる。まっすぐで揺るぎない真弓。そうじゃないんだ(続)

オレが起きたらこれで遊ぶつもりだったんですか?ここんとこすれ違ってたし見せたいものが増えちゃった。このアイテムの数以上にオレと遊びたかったんですね、ちょっとくすぐったい思いよりもこう、色々あって伊達さんの胸元に顔を埋める。お前重たいい、それは重たいってことですが、んや物理で(続)

伊達さんが少し身じろぎした。設楽起きたん?半眠りでくっちゃくちゃだけど可愛いな(当社比)。伊達さんこれは。えっとねえ起きたら見せたろう思って持ってきたんよお。やっぱり。ニイちゃん起きたらこれで一緒に遊ぶんだ、弟はそう言ってたくさんのおもちゃでオレの周りを埋め尽くしていたっけ(続)

心だけ置き去りにされたような、そんな気持ち。設楽はどうしたいん?両頬を包み込んで覗き込むその目から視線を外せずに。そしてこんな時まさにタイムリーに腹が鳴った。やっぱり食いに行こ!笑いながら立ち上がった時。今日はナシなんですか?えどっから声がそんでいつから。雲母さんが立ってる(続)

010/千客万来な年末に!(前)

なーせっかく起きたんだからどっか飯食いいこっか、前触れなく背中に回される腕、オレを利用して一緒に起き上がる。オレ飯作りますよ、たまには二人で楽しちゃおうって。日付を跨ぐような時間でも、ペントハウスの近所は明け方までやってる店が多々。名残惜しくて伊達さんを離さないでいるオレは(続)

持ち込みの作業終えてリビング覗いたら、設楽がソファーで寝落ちてた。何でこんなとこで。おま布団行って寝な、ぜんぜん起きる気配がない。仰向け姿で規則正しく上下する胸元。それにしても窮屈そうだねえ上下ぎゅうぎゅうじゃんね、腹の上に座ってやる。低く唸って眉がギュッ。まだ起きないとか(続)

今日は佐久間の病院手伝う日。いつもは土曜だけど、明日ここ休みだからちょうどいい。ハルちゃんと設楽が用があって留守だからさ泊まらせてもらうん。伊達さんのお陰で患畜少なかったね、佐久間ごめん営業妨害、でも皆が元気ならいいよね。千弦作のステーキ丼食って風呂入って三人で配信観るう〜(続)

上着も追加。流石にもう暑いよう、それでも大人しくされるがまま、伊達さんは缶チューハイを開ける。俺のことは2人にお任せだから安心安心。盾を持たない勇者のようなスタンスは伊達さんだからこそ似合うのかもしれない。このまま夜明かしコースかな、そんな事を思いつつ柔らかい頬を撫でるんだ(了)