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豪雨の後の夕焼け空と虹〜新しい門出

 相変わらず、連日午後から激しく雨の降るサンパウロ。金曜日の通り雨の後にキッチンの窓から見えた夕焼け空がとても美しかった。

雨の合間にこんな空がお目見えすることもある

 日中は雨が降っていなければ日差しもそれなりに強く、まだまだ夏という印象は否めない。でも、雨が去った後の空気はひんやりとして、気温もそれなりに下がる。もう夏の盛りとは言えないのかもしれない。朝晩の気温は20℃前後。


 ブラジル全土は今週末から来週始めにかけて、カーニバル週間を迎える。人々が熱狂するカーニバル。(ポルトガル語ではCarnaval カルナヴァウ)

 雨季であることから、サンバの行進に参加する方達がずぶ濡れになっている印象が強い。サンパウロでもCarnavalの行進はあるが、なんと言っても一番有名なのはリオデジャネイロ。

 豪華絢爛な山車の様子は、世界中のTV中継でもお馴染みだと思う。ブラジルのCarnavalについてはパンデミック中にこちらの記事に書いた。

 サンパウロでは「カーニバルが過ぎると秋」とはよく言ったもので、毎年固定ではないこの週を境に、気候が変わったように感じられるのは不思議なものだ。

 金曜日の夕立の後も、秋の気配が漂っていた。そして、キッチンとは反対側のベランダに出ると、こんな光景が広がっていて思わず息を飲んだ。

夕焼け空と大きな虹
デジカメでの撮影で、パノラマ撮影に切り替える方法が分からず残念だった

 この日のこの時刻には、勤めに出た娘からの連絡を今か、今かと待ち侘びていた。娘の勤め先は、インターン時代からそれなりの期間を勤めた事務所で上司は娘の出身大学で教鞭を取る方。(娘は直接お世話になったことはなかったが。)

 話を聞く限りなかなか難しそうな方で、娘は「自分だけに厳し過ぎるのでは」と思い悩むことも多々あったらしい。建築家と言っても大学出たばかりで見習い同然の身。家で愚痴をこぼす時は、親とはいえ話を聞き励ますくらいしかできないのがもどかしかった。

 ちょうど良いタイミングで求人のある小さな建築事務所を見つけた。試しに出した履歴書からお声がかかり面接に進み、思いがけず良いお返事をいただいたと言うわけだ。

 問題は今の職場の上司とのネゴシエーション。今月はたまたま他にも3名の離職者がいるらしく、円満に職場を去ることができるのかどうか。その日に上司との話し合いが持たれることになっていたのだった。

 この虹が出ていた頃、娘からメッセージが入った。上司は意外にも穏やかな対応だった。それだけではなく、これから先の娘にと、ステップアップなども考えてくださっていたとの話だった。

 転職のことは常に頭にはあったとはいえ、いざ職場を離れるとなるとなんとなく寂しい気持ちになるらしい。私も伯国移住で日本の勤め先を退職した時にそんな気持ちになったことを思い出した。

 同級生には、卒業時期を半期先に延ばしてゆっくり単位を取得したり、休学して留学に出る友達が多くいた。今彼女たちがインターン先や就職先を見つけることに苦労していると言う話を聞くと、パンデミック後の景気回復が思わしくないこの時代に、ありがたいことだなぁとしみじみ思う。

 結局、カーニバルから1週間は今の職場に残り、その後新しい職場で働くことで新旧職場間で無事に合意に達したそうだ。今までのことに感謝して、残りの日々を一生懸命仕事に励みなさい、と娘にメッセージを返した。

 そんな日の虹はきっと縁起が良いに違いない。皆様にもお福分けを。新しい職場での滑り出しも、どうか順調でありますように。Struggleしている最中の娘の友人たちにも幸あれ!

 長い夏休み中だった息子も、今週やっと大学の授業に戻るのでやれやれ。ブラジルの2月は新学年が始まる月でもある。みんなにとって良い学校生活の始まりでありますように☆

【おススメの音楽】

 週末にSpotifyを徘徊していて、30年以上前、ちょうど今の娘の年頃によく聴いた懐かしいグループに遭遇した。

 米国西海岸出身の女性3人のグループ、Wilson Phillips。

 彼女たちの代表曲“Hold on”が当時のFMラジオ局から連日のように流れてきて、たちまち虜になってしまった。初めて購入したのがこちらのアルバム。

 ご紹介したいのは、やはり彼女たちの代表曲の“Hold on”。今の娘のように悩みが多かった青年期に、応援歌として聴いたこの曲が大好きだった。

 The Beach BoysやMamas&Papasのメンバーを親に持つ2世アーティストということでも当時話題になっていたが、そんなことは私にはどうでもよかった。好きだから聴く。ただそれだけだった。

 彼女たちの曲は耳から聴くのみで、今回検索したPVで初めて歌う映像を目にした。やはり良い。30年以上前の映像。一時中断されたグループでの歌手活動を再開されて、今もステージに立つ。

 こちらは次のアルバム(Shadows and light)の中の”You  won’t see me cry“。うっとりとする美しいハーモニー。ライブバージョンの素のままの表情はやはりいい。(若かったからちょっとぶりっ子かな。。)


【オマケ】

 先週のこちらの記事が、note公式マガジンにピックアップしていただけたようです。

 時間をかけてじっくりと書いた記事で、喜びもひとしお。ご訪問いただいた皆様に感謝致します‼︎

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