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しがみついてもいいことはない。

だらだらと、何年も携わっている割に一向に前に進んでいないのにまだ続けていることありませんか?

効果が見えていないのと、効果を出せていないのは別の問題で、いつまでも机上の空論的に作業だけやっている、そんなことありませんか?
社内記事配信をしているIncubation Portalももうすぐ丸2年。
2年で社員の1/3が購読するサイトにまで成長しました。鈍化してきたら、形を変える(PIVOT)かやめる(中断:STOP)を常に考えています。

 この春、1年3か月続いたプロジェクトを中断することが決まりました。プロジェクトメンバーが自ら考え、悔しいけど前に進むためには中断が必要だと、チームで判断しました。

ステアリング(上司や役員)に判断させるのではなく、自分たちで中断/撤退を決め、報告をして受理されました。その顔は清々しさが出ていました。もちろん、悔しいだろうし、思うことはいっぱいあると思う。
たった3人で、紆余曲折しながら、PIVOTを繰り返し推進してきた中で、これ以上は無理だと判断した。
疲れたからやめたいではなく、やめるべきと経営視点で考え、ジブンタチで中断を決め、報告したということを、事務局は一番、褒めたい。決して遊ぶことなく、事務局の高い要求にも応えようとしていたことを知っている身として心から賞賛したい。

 この後は、撤退のためのサンセット処理に入る。

サンセットは、反省点と活かせる技術や知見(リサーチ結果)をまとめて、報告する最も重要で重い処理がある。
プロジェクトマネジメントの学びの多くは、推進に関するものが大半で、このサンセットに関する部分は経験によるものも大きい。どれだけ、計画を引き、実行してもダメなときはダメで、いかに自ら撤退判断ができるかがプロジェクトリード、プロジェクトマネジメントとして要求される部分だと思っています。
「悔しいからこそ、サンセットのためのフィジビティスタディレポートはしっかり創る」
そう話してくださったプロジェクトマネジャーはきっとこの1.3年を無駄にしないと思っています。

そのプライドは必要ですか? 

一方で、2年以上やっているが前に進んでいないプロジェクトがあったりする。
PIVOTさせるべきタイミングは何度もあったし、そもそも第三者から見て動きがほとんどないものは中断すべきだと思っています。
Tollgate(推進中の判断基準点)を期日までに超えられない時点で、PIVOTかSTOPを考えるべきである。
しがみつくべきプライドはそこではないと思っています。

「あと何年やったら効果出るんですか?それは、単なるあなたの意地ですよね」
と人生最初の企画(30年前)に言われたことを今でも覚えている。

ヒトのプロジェクトについては、「中断すべき」と言えるのに、自分や自組織のプロジェクトだと少しずつですが進んでいる・・・と判断を鈍らせる。プロジェクトマネジメントは、常に冷静に第三者(鷹の目)で判断し、仲間の判断(アリの目)に耳を傾かせる必要がある。

小さく繰り返して、超えられない壁を越えられるようにするためにも「プロジェクトにも賞味期限がある」を意識して欲しいなと思います。

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