放送作家になって最初の仕事はゴミ屋敷探しだったけど、ここまでこれた

 僕が一番最初に参加した番組はテレビ東京の番組で、坂上さんがMCだった。汚い店や街を掃除しにしいく企画で、僕は汚い店や街を探してここ掃除したら面白いんじゃないかとネタ出しするのが初仕事だった。そこにいたのがのちにお世話になる売れっ子の八坂さんだったので、ズブの素人だった僕は資料の作り方や会議での振る舞い方などを手取り足取り教えてもらった。その番組は本当に大変で、蒲田に行って自主的に電動自転車を借りてゴミ屋敷を捜索したり、ネットで汚いと言われるラーメン屋に突撃して厨房を見せてもらったりした。「汚れてますねえ」なんて店長に言って軽くキレられたりもしていた。ああ、変な仕事に就いちゃったなと最初は思ってた。

 でもその時、僕が電動自転車を借りて実際に現地まで行き、番組で扱えそうなものを探している努力をみんなが評価してくれた。みんなそんなこと普通はしない。でも僕は何か爪痕を残したかった。それでその場の会議にいたディレクターが2年前に僕を企画会議に誘ってくれて、そのことが縁でテレビ東京で後にたくさん仕事ができるようになった。そのディレクターが僕を誘ってくれた理由はあの時僕が電動自転車で現地を探し回っていた熱意を覚えていたからだと教えてくれた。

 最初の番組で僕は台本を書くことはできなかった。八坂さんがほぼほぼ台本を作ったので、僕はそれをみながら勉強した。当時の台本はまだ手元に残っているし、今もたまに読む。その後も台本を書くときは八坂さんにフォーマットをいただいたので僕の台本は八坂さんの書き方を継承している。もっと言えば企画書の書き方も八坂さんのスタイルだ。

 それから月日は流れ、僕はまた八坂さんとTBSの番組であのテレ東の番組以来に一緒に仕事をさせてもらことになった。今年の3月にオンエアされる。VTRが3つあり作家が3人いるので僕を含めそれぞれ1本ずつで分担して構成する。八坂さんと同じ土俵で仕事ができるようになった。粘ってたからここまで来れた。最近はようやく台本を書きまくっている状態になれた。でも最初は電動自転車でゴミ屋敷や汚れた厨房を探すところから始まったんだ。






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